遺伝子も腸の言いなり

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  • 三五館
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883205943

感想・レビュー・書評

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  • 仕事上の裁量権が少ないほど勤務時間の血圧は高くなりストレスに悩まされる。だが、状況が自分の手に負えないように思えても「自分の力でなんとかする」というように意識を持つようにすればより健康で幸せな日々を送ることができる。

    糖質の摂りすぎになりがちだから、他のものも取らなきゃ不調になる。

    腸内細菌によって作られたドーパミンやセロトニンは腸の中に90%もあって、脳に行くのはその内の2%というのは驚いた。
    また、巷で言われているデブ菌と痩せ菌とはこのことか!フィルミクステ門は高カロリー食の脂肪分解が上手く、バクテロイデス門は脂肪分解率が低く、腸壁の栄養吸収率が低い。それぞれ、高カロリーのもの、低カロリーのものを摂ることで増える。

  • フォトリーディング&高速リーディング。うんこ博士こと藤田紘一郎氏の本。内海聡医師の動画で本人が本書を「絶版になった本だがおすすめ」と言っていたので、図書館で取り寄せてもらって読む。

    結論的に言えば、本人がお薦めするのは著者としての思い入れが強いということ。面白かったが、それほどでもなかった。苦学生、苦研究員時代の思い出がたくさん書かれていたのでお勧めになったのかと思われる。

    タイトルの内容はあまり書かれていなかった。要約すると、遺伝子があるのでその遺伝子が発動するわけではなく、環境が大いに影響する、ということ。そして環境は腸内環境でかわる。腸の扱いこそすべてという内容。

    星三つ。

    下記に付箋を貼った個所の要約を載せる:

    計6つ:

    34:不安と不安障害の違いは、一度確認したガスの元栓がまた気になって、何度も確認するようなものが不安障害。

    82:動物の餌を、人間の味付けにすると、満腹中枢が機能しなくなり、ひたすら食べ続け肥満になる。

    98:研究によると座禅は、背内側前頭前野を活性化させる。思考を客観的にとらえ、連想を膨らますようなことをやめることができる。脳のその部分の血流が増え、血糖値が上がる。集中できないとそうはならない。

    133-134:ヒトゲノムの解読により、遺伝子のあるなしが問題なのではなく、その遺伝子がオンかオフかが問題であることが分かった。病気の遺伝子は単に可能性で、オンになるためには環境が必要。

    この環境が最も大切である、というのが本書の主張で、その環境の第一が腸内環境である、とのこと。腸内環境を整えるための心構え、食事の詳細、などは著者の他の本と同じ。要するに、油物を控え、良い油を選ぶ。炭水化物は控える。楽しい事を考える、など。

  • 「第2章 不安と不満は農耕社会でつくられた」ほか、意外にも仏教にも通ずるお話が多いと感じた。同じ状況でも、見方や捉え方で自由があることに気づく。まず自分自身で枠組みの見方を変えることが必要とのこと。

  • 医学的な内容を期待して読むと、あまり参考にならないかもしれませんが、この著者の話自体が読みやすくて面白かったです。軽い読み物としてならおすすめです。

  • わかりやすく勉強になった。そして、お腹の中の菌たちが愛おしくなった。ポジティブになれる本。

  • 図書館予約でかなり長い期間待って、数時間で読了。
    ちょっと極端では・・と思うところもあるけれど、なるほどと思う内容。
    原始生活をしている人達を取材したときの話なども引用されていて説得力がある。
    O-157が牛に炭水化物を食べさせたことが原因で発生したとは知らなかった。
    最近、糖質制限食が流行っていて、本書も50歳からは糖質を採らないように薦めている。
    人間が古来どういう食生活をしてきて、どういう摂取が一番自然なのかを考えていくのは意義深いと思う。

  • 遺伝子が原因でガンをつくるのはたった5パーセント。
    あとの95パーセントは環境の影響だそうです。
    生きている環境を変えれば、遺伝子も変えられる
    ということが、わかりやすく書かれています。

    …腸が変われば考えが変わり、
    考えが変われば遺伝子が変わり、
    遺伝子が変われば運命が変わる…

    【食べる】事が大事であり、
    【おなか】で考える事が大事です。
    医学の話で始まり、どう生きるべきかを教えてくれる本。

  • 脳がいかに アホンダラ というスタンスからstart。
    不安を作る脳。
    勝手に不安を肥大化させていく脳。

    凄いと思ったのは ドーパミン、セロトニン が腸内に存在していて、脳が後から出来たこと。
    腸内のドーパミン等が脳に運ばれて、行動や考えを変わらせること。

    ビックリ、ビックリの連続。

    ストレスも、脳からの指示。
    腸をキチンと調節して生活するとストレス軽減につながること。
    恐るべし。腸の力。
    動物園のライオンもクマもウロウロするのは外に出れないストレス。
    人も、檻こそないし、自由に出歩くことは出来ても、アレやコレやでがんじがらめ状態。
    コレでストレスを感じない方がオカシイ。

    ルールはあって当たり前なんだけど。
    なんか、あまりにも縛られ過ぎているような気がするのは私だけの見解か?
    それだけでは飽き足らず、自分の遺伝子は環境を整える事で誤解してくれる。
    頭で勝手に作り上げて来た事をお腹で(自分を中中心にして)考える。
    コレ、すっごく大事。
    モノの見方を変える事、考えを変える事。
    勿論訓練や注意しないと出来ないけど、コレで色々解決出来るって事が何よりも凄い。

    っても〜・・・自分、コレ、やってるんだよねん。
    実践しているし、実践してることの裏付けみたいで面白い。
    アンチエイジングについても書いてあってなかかな興味深いです。

    日本人にしかない酵素。
    それは海藻を分解する酵素だそうです。
    かなり興味深い…
    そして、『ボッチが怖い』の意味が分からない私。
    一人の時間を大切にしていると思えばなんてコトないのに。
    と、一人で納得していました。

    ゲシュタルト崩壊
    知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt, 形態)から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。〜Wikipedia〜

    良い勉強させてもらいました。

  • 科学的エッセンスを含んだエッセイ。あくまでエッセイなので、科学実用書ではない。読みやすいし、今話題のエビジェネティクス(後天的遺伝子制御変化)についても軽く触れているので、キッカケとしては良い本。

  • なにか食べたいと思ったとき(おかしなど)腸はどう思うか考えたら大抵必要なしとのことなので食べずに抑えられる。...ときもある。
    脳は自分勝手でわがまま、腸はしっかり者。
    そんな見方があるとは、いいこと知った。

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著者プロフィール

東京医科歯科大学名誉教授 ・ 人間総合科学大学

「2010年 『未来コンパス 13歳からの大学授業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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