近江商人学入門: CSRの源流「三方よし」 (淡海文庫 31)

著者 :
  • サンライズ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883251469

作品紹介・あらすじ

「CSRの源流は近江商人の三方よしにあり」をはじめ、近江商人の経営哲学を現代ビジネスと照合し、わかりやすく紹介する近江商人学の入門書。
2017年6月15日、『近江商人学入門 改訂版』発行。

感想・レビュー・書評

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  • 結論から言おう、昨今における風潮としての対外的CSRのみならず企業さらには経営者、従業員も腹に落としておくべき内容だこれは。

    大阪商人、伊勢商人とならび江戸時代より活躍した近江商人のシンボルとして有名な「三方よし」を題材にそれぞれの近江商人が如何に盛衰し、それに何を学ぶべきかが書かれた書籍である。
    ご存知の通り、「三方よし」は「売り手よし、買い手よし、世間よし」を表し、まさに社会的責任もまたビジネス世界において生き残るには必須なファクターであると謳う文句である。

    当然、近江商人全てが成功し過去から現在に至るまで存続出来た訳ではない。
    現在も大企業として君臨するものもあれば、衰退したものもある。その盛衰にみるは、「三方よし」の言葉で集約される基本原則が大きく関与していると説いているのである。
    この商行為の社会性は、昨今におけるCSRとしてIR的側面を持たせる意義以上に個人的にも企業の存続に大きく寄与するものであると考える。
    また、過去における成功と失敗から学べることは多く、現在以上にフットワークが軽く変化に対し柔軟であった商人達の存在は近現代ビジネスにおける消極性やクローズドな経営方針を
    みるに、日本人は、素養としてグローバル化に対し少しもネガティブな存在ではないと気づかせてくれる。
    さらに本書における成功者の実直なまでの、社会奉仕精神と勤勉さは読むにやる気をださせてくれる良書である言いたい。

    最後に近江商人が起こした店から現在まで存続する大企業は、代表的なものとして「布団の西川」や「伊藤忠商事」などが挙げられることが多いが、まさか「日本生命」もそれであるとは驚いた。

  • 徳義を重んじる

  • 買い手良し、世間良し、売り手良しの三方良しが商売を長く続ける秘訣だと思います。
    どれか一つだけでは、均衡を崩し、長期の商売にならないと思われます。
    うまく読み取れる人が、商売人になれると思います。

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