- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883384235
感想・レビュー・書評
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実は、わかさ生活創業間もなくから、「ブルーベリーアイ」を購入しています。
最初はマイナーな会社だと思っていたのが、いつの間にか甲子園に看板掲げたり、テレビにもコマーシャル出したり、「すごく大きくなったんだな」と感慨深く思っています。
でも、この会社がここまでになるにはそれまでに社長の角谷ケンイチさんの並大抵とはいっても言えないくらいのすさまじい苦労があったのである。
「ブルーベリーアイ」と一緒に配られてきた「光の扉」という漫画に角谷社長の生涯が描いてあって、ひどく感動して、「もう一度読みたい」と思っていたところ、
新聞の広告欄に「こんな本があるんだ」というのを見つけて、アマゾンで購入しました。
角谷社長の生涯は、すさまじく苦難に満ちている。
おばあちゃんのもとで、貧しい家で育てられ、負けん気をはぐぐまれる。
小学生の時、自転車の事故で頭を強打しクモ膜下出血、視力の半分を失う。
高校の学費は働きながら自分で払い、片道30キロの自転車通学。
大学に入学しようと思った矢先、脳腫瘍の手術を受け、一命は取り留めたものの、
そこで、自殺をはかるが、医者や看護婦さんの説得で立ち直る。
夢だった新聞記者も教師にもなれない。
大学にも行けないし、田舎にも戻れない。友人のアパートに泊めてもらって、運よく大手デパートにアルバイトを見つけるものの、手術後の容貌から、客にクレームをもらい、不当な解雇を言い渡される。
そこでも、再び自殺未遂をはかる。
その時に、怒った友人がデパートに殴り込みをかけて警察まで呼ばれたそうである。
再出発で、健康器具を売る会社に入るが、そこで売り上げナンバー1を達成する。
角谷さんがやったことといえば、掃除と名前を覚えること。商品を売るよりも、人間関係の構築を最優先したのである。
『笑顔』『大声』『親切』『礼儀』『かけ足』を実行していただけだったという。
手術の後遺症でひどい頭痛の時、自社の製品を使って効果があることを確認。
「自分の体に良いものだけを選び、それを人に伝えていこう」と決意する。
その後、会社を辞めて独立した矢先に、自分を育ててくれた祖母が亡くなる。
さらに、会社を立ち上げて間もなく、400万円を持ち逃げされる。
さらにさらに、なんとか会社を立て直したのはいいものの、仕入れのコストを安くする「耳触りのいい話」に乗っかってしまい、微妙な商品の質の低下から客の信用も失い、社員も他社に引き抜きされてしまう。
しかし、自己破産はせず、誠実に借金を返済し続けたという。
尼崎で新しく再出発。
近所のおばちゃんが仕事を手伝ってくれたりと、人が人を呼んで、大繁盛になったという。
しかししかし、阪神大震災がおこり、再び店は崩壊。
てんかんの発作も起こるなど、またまた1からの出直しを余儀なくされる。
前向き前向きに考えてきた角谷さんもやはり「もう駄目やわ」と落ち込んだらしい。
その後、ブルーベリー商品を売るため立ち上げた「わかさ生活」が今のような形になって、10年以上大発展しているわけです。
この、角谷社長の話を読んで、えらく感動した。
「経営が下手」かと言えば、おそろしく下手な部類に入るのだろうけれども、それ以上に大きな大きな価値がこの人にはあって、人を引き付けずにはいられない。
理想を追い求めようと思えば、必ず現実に撃ち砕かれる。
お人よしは騙される。
それでも、その姿勢をまっすぐに歩めば必ず道は開かれる。
そうして、開けた道ほど尊いものはない。
なによりも、「人間関係」を結ぶこと、「常に相手に幸せになってほしい」という考え方が大切なんだと思った。
「悩みというものは、その悩みを持っている人が一番分かっているはずだ。君はそういう人たちのために生まれてきたのかもしれないよ。いや、まちがいなくそれが君の天命だよ。」
「これだ!」と感じた。
全身がしびれるような感動を覚えた。
自分の生き方も、本当にいいものを
裏切られても、良いものを与え続けなくては。
人のために生き続けよう。
苦難の中でもそういう輝く生き方を続けたい。
絶対に、そういう人間を社会は粗末にしない。
角谷社長の苦難に比べたら、僕らのそれなんて贅沢すぎる。
だから、決して絶望しちゃいけない。
人生に「もう終わりだ」ということはない。
「ブルーベリーアイ」の一粒一粒に、「想い」が込められているんだなと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わかさ生活の社長の人生を振り返る。
ホントに苦労人。
この本から学ぶことは非常に多かった。