小熊秀雄童話集

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  • 創風社
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883520411

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  • ロルカの詩について印象的な感想をのべた詩人が、同様の感慨を小熊秀雄の詩に感じるという文章に出会ったことで知った。

    小熊(おぐま)秀雄は小樽出身。樺太の高校卒業後、さまざまな仕事に付き、二十歳の徴兵検査で幼くして失った母の私生子となっていたことから母方の姓である小熊を名乗るようになったという。翌年から旭川新聞社の記者となり、二十代後半で妻子をつれ上京し、詩人として生きる。デッサンも残し、39歳のときに労咳のため豊島区千早町で没す。

     収録作品について。「豚と青大将」に描かれた酒場で嫌われ者の豚買いの話にどきっとした。この童話集は心穏やかに読めるものでないことに気づく。
     「青い小父さんと魚」「お月さまと馬賊」「鶏のおばあさん」「ある夫婦牛の話」。いずれも「死を知らない」ものが、自分を含む身近なものの死に際して何を感じるのか。死んだあとはどうなるのかが描かれている。
     「お嫁さんの自画像」「緋牡丹姫」。定めの中で生きづらさを抱えているものや、現実とうまく適応して生活していく力のないものを描きながら、大きな場面転換を設け、全く異なる世界に移し替えていく。くびきから解放される。

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