孝謙女帝の遺言

著者 :
  • 樹村房
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本棚登録 : 10
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883672899

作品紹介・あらすじ

我が国で初めての公開図書館「芸亭」を設立した石上宅嗣。物部氏の直系である宅嗣のまなざしを通して、激動の孝謙女帝時代を描く。繰り返される政変、つぎつぎと交代する権力者、定まらぬ皇位継承。そのなかにあって、宅嗣は芸亭をなぜ創始したのか。図書館に求めた知識とは、何であったのだろうか-。斬新な着想で描かれた図書館好き必読の歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  •  奈良時代の平城京を舞台とした歴史小説。
     物部氏の裔である石上宅嗣の目線にて、孝謙天皇の治世が描かれる。
     政変渦巻く激動の世にあって、彼が創設した日本初の公開図書館「芸亭(うんてい)」が題材になっているが、本筋との絡みは薄く、収束もあっさりとしている。
     著者の来歴を見ても明らかなように、そもそもが、小説というよりは、会話文を組み込んだ通史解説書の趣が強い。
     サブ人物の説明も不十分で、事象の羅列に終始してしまっている感がある。
     従って、物語としては、読者に《読ませる》、《楽しませる》といった工夫が乏しいのが難点。
     その意味では、日本史教科書の副読本を読む心地に近い。

  • 日本で初めての公開図書館を作った石上宅嗣が主人公。
    当時の権力闘争を絡めて主人公の動静が書かれているが淡々としており盛り上がりに欠けているように感じました。

  • なんと石上宅嗣が主人公の小説。その珍しさこそに価値がある一冊。
    内容的には全然「孝謙女帝の遺言」ではないんだけど、著者の脳内では隠されたメッセージが存在していることになってるんだろう、たぶん。
    芸亭設立までの苦労とその克服がもっと書かれていればいいんだろうが、ほぼ政治的事件を宅嗣が偶然避けたり裏から手を回して解決したり…という話に終始している。
    宅嗣の若い頃から壮年に至るまでが描かれているが、大納言に昇ったり亡くなったりまでは書かれずに終わるので、宅嗣の政治家・官人としての人生を語る作品でもない。
    伯母の国盛の亡くなった時期など史実と作品内の設定に違いがあるので、あくまで物語として消化できる読者向け

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