悪党諸君

著者 :
  • 青林工藝舎
3.45
  • (2)
  • (7)
  • (12)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 70
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883790258

作品紹介・あらすじ

前代未聞!シャバでは聞けない永六輔の刑務所慰問講演集全国民に大公開。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 池袋の梟書茶房にて購入。語り口調だし読みやすくて個人的には好きだった。

    進化論で考えると女性になれなかった人が男性になるという考えは面白かった。嘘か誠か確かに女性の方が寿命長いもんね。

    若くいるには何か作り続けること、歩くこと。
    長生きするためには近場の世代で毎月銀行口座に振り込みして最後まで残った1人が総取りってアイデア面白すぎでしょ、放送作家って賢いんだな。

    あとはとにかく余裕を持つこと、自分は苦手だから意識しないとな。

  •  このタイトルの「悪党」とは,刑務所に収監されている人たちのこと。本書は,永六輔が日本の刑務所に行って講演した内容・4編が紹介されている。
     女性だけの刑務所の話から始まるのだが,なかなか楽しい話題がいっぱいあって,思わず読みいってしまった。
     話の内容は,一部重なる部分があって,すべてが新しい話題というわけではない。とくに,「なぜ,男性の胸にも乳首があるのか」というギモンから解きほぐすお話は,毎回のように取り上げられている。ここまで取り上げられると,完全に覚えてしまったよ。
     そういう重なりはあるのだが,永の口調がそのまま伝わってくるような文字化で,読者を引き込んでいくのは,編集者の妙か。
     笠松刑務所での,小沢一郎と野坂昭如と永六輔が「老い」について語ったという話は,面白い。
     京都刑務所では,永が尺貫法廃止に抵抗して,曲尺や鯨尺を売り歩き,それを自首しに警察署に行った話が面白い。筋金入りだわ。
     沖縄刑務所では,中村八大さんなんかとお金を積み立てて,最後の一人がそのお金を貰うって話が面白い。身近なメンバーでやってみたくなる。
     2度目の笠松では,黒柳徹子と検便の話が抱腹絶倒。彼女ってほんと面白いなあ。天然って素敵だと思わせるお話でした。
     暇つぶしに,あるいは,自分の老後を考えるときに,手に取ってみてください。
     心が明るくなりますから。
     

  • 男は女の出来損ない。
    だから下手に出ることはない。
    だから泣かしちゃいけない。

    みんな大事にされなきゃいけないし、
    自分の限られた人生お粗末にしちゃいけない。

    私はこの本が好き。

  • 永六輔が刑務所を慰問した時の講演集。

    男性にも何の役にも立たない乳首があるのは人間はもともと全員女性であった時の名残りで女性の出来損ないが男になるという珍説を述べ、囚人たちに同じ女を泣かせるようなことをしたらいけないと諭す。カーッとしちゃいけない、

    囚人たちに、罪を償っているから偉いと褒め、本当に悪い人は悪い事をしているのに牢に入らないと励ます。昔悪い事をしてた人の方がさばけたいい年寄りになるという。

    選挙の応援演説に行ったら、出所した極道たちが協力しようとして、通行人を力づくで脅して立ち止まらせる話が面白い。

  • ことば

  • 亡くなられる前に購入していた本。刑務所での講演を書き起こしたもので、その内容はさすがユーモアたっぷり。笑えます。
    巻末には元悪党の方々や弁護士さんとの対談と真面目なトーンに。

  • 職人、庭説法に続けて本書を読んだ。前二冊でお馴染みの話題も多かったが、男のオッパイって何?とか、黒柳徹子さんネタなど、新しい話題もあり、かつ、受刑者を前にしての講演スピーチということで、かなり臨場感溢れる形で収録されており、楽しめた。
    刑務所慰問のキッカケとなる、吉田勇吉さん他、2名の方との対談も、最後の面接という章に収められており、永六輔さんのアプローチの仕方や話のツッコミ方などが、垣間みえ、さらに親しみがわいた。
    前二冊同様、読後の独特なスッキリ感は永六輔さんならでは、と、思った。

  • 永六輔さんの、刑務所での慰問講演をまとめたもの。
    高校生の時読みました。
    永さんの言うことがいちいち刺激的で、とても面白く感じた。
    歯に衣着せぬ物言いは時に敵も作るけれど、魅力的なのは間違いない。

  • 刑務所での講演を集録した内容ですが、刑務所に入ってる人には言ってはいけないんじゃないかと思う事も笑いにかえてしまうのがすごい。
    講演内容についても子供に読ませても良い内容だと思います。特に男は女だった、という内容はなるほどと思いました。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1933年、東京都に生まれる。早稲田大学文学部中退。中学生の頃からNHKラジオに脚本の投稿を始め、大学在学中から放送の世界にかかわる。以降、テレビやラジオ番組の放送作家、作詞家、語り手、歌手などの幅広い方面で活躍中。TBSラジオ「誰かとどこかで」「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」は共に長寿番組として知られる。作詞家として世に送りだした曲には、「上を向いて歩こう」「黒い花びら」「こんにちは赤ちゃん」などの昭和を代表する名曲が多い。著書にはミリオンセラーの『大往生』(岩波新書)をはじめ、『生き方、六輔の。』(飛鳥新社)、『職人』『芸人』『伝言』(以上、岩波新書)、『あの世の妻へのラブレター』(中公文庫)などがある。

「2012年 『上を向いて歩こう 年をとると面白い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

永六輔の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
又吉 直樹
西 加奈子
中村 文則
東山 彰良
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×