ミルフィユ

著者 :
  • 青林工藝舎
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本棚登録 : 59
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883790708

感想・レビュー・書評

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  • 結果論だが、秘宝的なルサンチマンは批評より作品に落とし込んだほうがいい。世の常。

  • 古泉智浩氏の作品(恋物語短編集)『ミルフィユ(2000)』を読了。 2022年”本”(漫画)27冊目。

  •  古泉智浩の短編マンガ集『ミルフィユ』(青林工藝舎/1155円)を読んだ。

     少し前に読んだ『ジンバルロック』がたいへん面白かったので、ほかの作品も少しずつ読んでいく予定。
     『ジンバルロック』が古泉の初単行本で、この『ミルフィユ』は2冊目であるようだ(ほかにもたくさん出している)。

     が、収録作は総じて『ジンバルロック』より一段落ちる感じ。「あれ? 意外に面白くない。それに絵がすごくヘタなものもある」と、首をかしげつつ読む。
     初出を記したあとがきを読んで納得。本書の収録作のほとんどは、『ジンバルロック』以前の初期作品なのだ。 古泉のブログによれば、現在40代前半の彼が「20代に描いた恋愛とセックスのマンガ作品集」とのことだ。

     9編を収めた本書で私が気に入ったのは、「ポラロイド」と「人魚の恋」の2編。そして2編とも比較的新しく、『ジンバルロック』と同時期くらいに描かれたものと思われる。
     それ以前の古い作品は、箸にも棒にもかからない習作という感じ。つまり、古泉は『ジンバルロック』連載中に作家として覚醒したというか、急成長したのだと思う。

     「ポラロイド」は、童貞をこじらせて悶々としたバカ予備校生が主人公のエロ・コメディ。爆笑。古泉はこういうのを描かせるとバツグンである。

     「人魚の恋」は、キムタクそっくりのイケメンなのになぜかブスにしかもてない主人公(笑)が、山田まりあ系のムッチリした人魚と恋をする物語。

     人魚が現代日本の現実の中に溶け込んで登場する青春マンガといえば、小玉ユキのリリカルな連作短編集『光の海』を思い出す。ただし、人魚が出てくる点だけが共通項で、あとはまるで別世界。こちらは下品で身も蓋もない笑いが展開されている。

     「私に下ネタ描くなというのは、イチローにバットを振るなと言ってるのと同じだ!」と言ったのは下品マンガの雄・田中圭一だが、古泉も下品さでは田中に負けていない(ホメている)。
     ただ、ゲラゲラ笑ったあとにふっと切なさが残るのが古泉作品の特長で、本作もそれはしかり。

  • 短編集。

  • 「ジンバルロック」に続く初期の単行本。どの作品もセックスばっかりしてますけど、ハッピーになりきれない着地点と、にじみ出る童貞感にもどかしい感動があります。人魚3部作の変な設定とかいいですね。

  • 絵が下手。

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