とびこえよ、その囲いを―自由の実践としてのフェミニズム教育

制作 : bell hooks  里見 実  堀田 碧  朴 和美  吉原 令子 
  • 新水社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883850938

感想・レビュー・書評

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  • 待ってましたベル・フックスの新訳。てことで、90年代の米国の差別事情だ。このひとはがんばって勉強してフェミニストになった、わけだが、アファーマティブ・アクションで黒人と白人が一緒に教育されるようになる「まで」の教育に価値を見出していて、その後に受けた教育にいろいろと疑念を持っていたことをこの本で読んで、それでも貧しい黒人家庭の女性は、いったん「知性」というスティグマ?を持つと教師になるしかない、みたいな状態であった、というところに(そして実際大学の教師になるのだ)、悲しいよいこと?みたいな複雑な気持ちを抱かせられた。人種差別では男女差別が不可視化され、フェミニズムでは人種差別が不可視化される欺瞞をこのひとは少しずつ文章にしてきたわけだが、結局男性とは共闘するのだ、と言い切るところに至る道のりをもっと読みたいと思った。本当にいろいろ考えさせられるが、いまいち整理されてない感じなところが、まさに一元的理解なんてないんだよ、という実践ではあるけれども読みにくさがおまけについてくるところでもある。【経路】和光367/1/373

  • とばしとばし読んだ。

    親が教師やっててたぶん教師特有の思想とか思考様式?とかに小さいころから影響されて生きてきたけど
    教育学に関する本を読んだのはたぶんベル・フックスが初めて。

    イヤ、大学でも教職のあれとってたし、たぶん触れてはいるんだけど
    全然記憶に残ってないので、琴線に触れた教育学はこれが初めてです。

    教育って、本当はもっと知的刺激に溢れて、
    実践的で、自分の生に明日からでも関わってくるものなんだなあ。
    今まで受けた教育はなんだったのか。
    そんな教師・・・・いなかったと思う。
    自分の知的探求心や、自分の生を肯定することにもっと貪欲になっていいんだなあと思った。

  • 副題が「自由の実践としてのフェミニズム教育」となっているように、「教育」に関しての本。僕は希望に燃えて(高校の「勉強」からやっと解放されるという想いで)大学に入ってすぐに、「高校の授業の続きかよ…」と失望した経験があるけれど、ベル・フックスも大学(特に大学院)の教育にうんざりしたそう。その後、大学の先生になって、「関与の教育」という実践的な教育をされているそうだ。
    主に「大学教育」のあり方について現場から語った本だけれど、場のあり方、学ぶということについて書かれているので、大学に限らず、どんな場にも通じる話で、とても面白かったです。読んで良かったと思う。

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プロフィール

1952年、アメリカ合衆国ケンタッキー州生まれ。
スタンフォード大学卒業。ウィスコンシン大学で修士号、カリフォルニア大学サンタクルーズ校にて博士号を取得。
1981年、19歳で執筆を始めた処女作『わたしは女ではないの? 黒人女性とフェミニズム』で人種差別と性差別の構造的結びつきを鋭く指摘し、鮮烈な文壇デビューを飾った。そして、1984年、本書『フェミニズム理論 周辺から中心へ』でフェミニストとしての地位を不動のものとした。
2014年、ケンタッキー州のベレアカレッジでベル・フックス研究所を設立。

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