- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884183004
感想・レビュー・書評
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・(仏師さんについて)作っているのは人間であるその方自身ですから。自分自身の懐がどれくらい深くて広いかが作品に現れてくる。絵もまた同じ。
・バガボンドは人の心の闇を描いている漫画。光を描くために闇を描く。
・「最後の漫画展」やっと光そのものを描く機会を与えられた。
・漫画とは何かと問われたら「安くて簡単に読めてかつ内容があって楽しいもの」
・マスに向けて発表するという意識はもっている。マスに届かなくても良いものはたくさんあると思うが。
・言葉はやっぱり「狭めるもの」ちょっと心に響くセリフがでると、多くの人がそれに反応する。それはその人たちが「そう理解したい」ということであって、決してそういう意味のセリフではなかったりすると思う。本来は全体の一部でしかなく、もっと複雑で無限の情報みたいなものを含んでいるのに。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
井上雄彦が『バガボンド』を休載した理由が主に精神的な理由による体調不良のようなものであったことを初めて知った。
長く週間連載を続けてきた人、しかもトップランナーの人気作家として大作を描き続けてきた人が休載していた間にどんなことを考え、なにをしてきたか、そしてどのようにして復帰したかについてのインタビュー。
井上雄彦自身はしんどいことをまるで語っていない(どちらかというととても客観的に、淡々と語っている印象。復帰に向けて無理をしている感じもしない)のに、読んでいて急に自分のことのようにすこし気持ちが苦しくなったりした。自分が仕事がしんどかった時期の感覚とすこし重なったのかもしれない。
気づかないうちに周りや自分自身で作ってしまった枠とかルールを一旦なくして、本当に描きたいと思ったら再開すると語っていたときに『アナ雪』に先立って「Let it go」の話をしているのがすごい!
巻末の(ほぼ読み取れない)ネームを見て、マンガの編集者って大変だろうな…!!と思った…。 -
・人の人生とは、うまく進めずに立ち止まっている瞬間の連続
・人が見ている僕はその人が見たい僕
・自分の懐がどれくらい深くて広いかが作品に現れてくる
・体で超えたいという希望が生まれるのは、頭ー想像力で壁を超えられないから身体でなんとかしようと思うため
・力を抜かなければだめ -
この稀有な漫画家は、身体性というものに囚われているけれど、その一方で、誰より脱身体に近い存在なのかもしれない。そしてここでも見えてくるのは、「あの日」の影だ。
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休載あけ最新刊発売にあわせて読了。バガボンドなぜ休載したのか、休載の間から連載再開直後までのインタビューのまとめ。
そこまで考えて描いてるのか。終わり方が楽しみ -
#34購入したけどもったいなくてページを開けない。
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人は必ず立ち止まるんだな。
悩み、葛藤、焦り、不安・・・。
そして、立ち止まったことにより、また一歩踏み出すか出さないかは本人次第。
「もっと笑え。」深いな・・・。 -
バガボンド、リアル、スラムダンクの井上雄彦氏がバガボンドの休載から再開への苦悩や軌跡をインタビュー形式で追う内容です。佐藤秀峰氏も言っていますが、漫画家が自分の書きたいものを書くだけではだめだということがわかりました。漫画は僕が考える以上の多くの人たちがその出版に関与し、ある程度継続した作品となると書き手の思いだけで突き進むのは難しくなってくるということなのでしょうか。世の中には多くの仕事がありますが、ものをつくり出すクリエーターは僕には想像もつかないような悩みがあり、その悩みを抜けたときにまた良い作品が生み出せるということだのでしょうか。
バガボンドもリアルもスラムダンクを超えるようなエンディングになるよう期待しています。 -
「バガボンド」休載中の作者を追ったインタビュー集。
描けない、といっても「リアル」は連載を続けているので
単なるスランプではなく。
この人は漫画というものを超え始めたように思う。
その間、「最後のマンガ展」や屏風絵「親鸞」の奉納など
「バガボンド」の世界は果てしなく広がっていく。 -
コミックス34巻楽しみだな!