MONKEY vol.19 サリンジャー ニューヨーク

  • スイッチパブリッシング
3.79
  • (4)
  • (3)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 107
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・雑誌 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184285

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2022年からTRC MARCが変わりました!① (TRC データ部ログ)
    http://datablog.trc.co.jp/2022/01/17174144.html

    危険な年齢 | 池崎書店
    https://ikezaki-shoten.com/archives/8096

    危険な年齢 - 国立国会図書館デジタルコレクション
    https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1691427

    危険な年齢 (1952年) | J.D.サリンガー, 橋本 福夫 |本 | 通販 | Amazon
    https://amzn.to/3FtKkgg


    ↓読めるようになるかな?
    絶版本、ネット閲覧5月から 国会図書館サイトで可能に | 共同通信
    https://nordot.app/855356171681579008

  • これまでの『MONKEY』の中でもトップクラスの充実度。

    J・D・サリンジャーのデビュー作(1940年発表)を含む短編2編と、デビュー作が掲載された文芸誌『ストーリー』についての柴田さんによる解説から成る特集「サリンジャー ニューヨーク」。サリンジャー作品に登場する煙草の煙がもうもうとする雰囲気が、単なるノスタルジーになっていないところはさすが。これはもう柴田さんでないとできない芸当。

    さらに、第二特集とも言える「ブレックマン父子を訪ねて」が実にいい。『ストーリー』の表紙を描き続けた父R・O・ブレックマンの代名詞とも言える”にょろにょろの線”に対して、雑誌『ニューヨーカー』のクリエイティブ・ディレクターを務める息子ニコラス・ブレックマンは“まっすぐな線”を好むと言う。世代の違いだけではない、対照的な父子それぞれへのインタビューが楽しい。

    特に、ニューヨー州の山奥にあるブレックマン父の自宅を訪ねてのインタビューでは、「私は人びとの頭と心に裏口から入ろうとしている」なんていう名言を引き出し、彼の持つコクの深さを味わうことができる。これもまた柴田さんならではの芸当だ。

  • サリンジャーやフィッツジェラルドの短編がサクッと読めたり、知らない作家や著名なイラストレーターのインタビューや短い説明が読めるお得な雑誌。キャリアの長い翻訳家であり文学研究を生業としてる人が責任編集をしてるとあって上質な文章が楽しめる。なによりブレックマンのイラストがユーモアがあって素敵だし、ソール・ライターの写真が要所要所に使われているのが良い。

  • 柴田元幸さん訳のサリンジャーの短編が二編ほど。サリンジャーはすごく面白いわけではないけど、じわっとくる。鷺沢萠っぽいところがあって、だから好きなのかもしれない。R・O・ブレックマンさんとの対談が素朴で素敵だった。

  • MONKEYは、これだけよくさまざまな特集を考えつくものだと、毎回感心します。柴田さんは、名翻訳家であるだけでなく、間違いなく名編集長です。デジタル版が出るといいな。文字が小さめなので。デジタル版がリリースされたら、新たに2年の定期購読を申し込みます。

  • 柴田元幸による「若者たち」の新訳がたいへんよかった。タイトルも「いまどきの若者」となっていて、「若者たち」とは違う印象を受けた。わたしにとってサリンジャーの小説は、けっこう昔のもののはずなのに、映画のようにくっきりと画面が思い浮かぶ。そして感情のゆらぎは今のもののようにまったく色あせない。そういう微妙なゆらぎや悲しみがじんわりと伝わってくる翻訳で、読んでいて楽しかったし、大学のころなどを思い出して苦しくなった。その他の特集やインタビューも面白い。ひさびさにサリンジャーをもう一回、真剣に読んでもいいかもな、と。

  • サリンジャーの小説が2つとフィッツジェラルドの小説が1つ。ブレックマン父子へのインタビューも結構枠大きく取ってるし、サリンジャー特集というよりは雑誌のストーリー特集ですな。

  • サリンジャー特集なのだが、ブレックマンのインタビュー(写真)が一番印象に残った。ニューヨークとは思えない緑生い茂る庭。奥さんの脚の裏を拭くブレックマン。奥さんは裸足で庭を散歩するのかな?

  • 特集;サリンジャー ニューヨーク

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1954年生まれ。東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、スチュアート・ダイベックなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。著書に『アメリカン・ナルシス』、訳書にジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』、エリック・マコーマック『雲』など。講談社エッセイ賞、サントリー学芸賞、日本翻訳文化賞、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』日本語版責任編集、英語版編集。

「2023年 『ブルーノの問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柴田元幸の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×