黄色いマンション 黒い猫 (Switch library)

著者 :
制作 : 和田誠 
  • スイッチパブリッシング
3.92
  • (61)
  • (111)
  • (55)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 689
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184483

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 面白かったです。
    小泉今日子さん、文章も良いなぁ。
    飾らず真っ直ぐで、キョンキョンの声で再生されました。最後から二番目の恋、好きだったな。
    ヘビーな出来事も経験だ、と受け止めて、これからも強く生きられるのだろうと思います。
    寂しがり屋だけど一人好き、というところに勝手に親近感です。あと、読書家さんなのですね。MILK着られるのかっこいい。
    誰も見ていない時に自分自身を大事にしてあげられるのは大人の女の醍醐味。
    続けることは、変わり続けること。
    ふむふむ。
    キョンキョン、書評集もあるのですね。読みたいです。

  • キョンキョンの書くエッセイは
    サラリと読めて、くすりと笑えて楽しいはずなのに
    読み終わるとなぜかいつも少しだけ切ない。
    十代半ばでアイドルになって今はもう50代。
    どんな時でも、目の前の出来事を
    そのまま受け止めてきた強さと優しさが
    文章の隙間隙間からこぼれ落ちてくるようなエッセイと
    今まで知らなかった家族の話、夭折してしまったあのアイドルの話・・・
    私の週刊誌的好奇心すら、たっぷり満足させてくれるという
    なんともお得な一冊でした。

  • ほぼ一気読み。

    少女の頃のキョンキョン、おませな中学生時代のキョンキョン、本人にも訳がわからないまま一躍スターダムを登りつめた頃のキョンキョン、「アイドル時代」の恋するキョンキョン、大切な人たちとの出会いと別れを経験して素敵な大人の女性になったキョンキョン。いろんなキョンキョンに出会える一冊。
    とくべつ大ファン、というわけではないけれど、憧れの存在、かな。キョンキョンを見ていると、年をとることに対してポジティブになれる。大丈夫、私たちにはキョンキョンがいる!と思える。こんなに素敵に年齢を重ねているキョンキョンの存在は、後から続くものにとって、とても心強い。

    キョンキョンの中の「原宿の思い出」に、私の中の「原宿の思い出」を重ねながら読んでいた。今ではほとんど足を運ぶこともないけれど、10代後半〜20歳くらいの頃はよく買い物に行ったりしていた。原宿から渋谷へと続く「キャットストリート」と呼ばれる小径にあった小さな雑貨屋さんでアルバイトをした時期もあった。よく知った街だった。と同時に、いつまでたっても馴染めない、永遠の憧れの街だった。登場するお店や建物の名前に思わず「あー、あそこね!」とか「あった、あった!」と思わず心がはずむ。今ではもうなくなってしまったお店ばかり。キョンキョンとは微妙に世代が違うから知らない名前も出てきて、あー、この時代の原宿に行ってみたかったなあ、と思った。

    キョンキョンの家族もひんぱんに登場する。昔つき合っていたボーイフレンドたちも。大切な人たち、そして小雨ちゃん(愛猫ちゃん)とのお別れも。こんなにセキララに語ってしまって大丈夫なのだろうか、と読んでいるこちらが心配になってしまうくらい、正直な言葉。信用できる大人の言葉。

    とくに印象的だったのは、「彼女はどうだったんだろう?」。若くして自ら命を絶ってしまった岡田有希子さんの思い出を語っている。

    お父さまを亡くした日の不思議な再会にふれる「天使に会ったのだ」は、読んでいて涙が出た。

    最強だと思ったのは、「彼女からの電話」。友達の女の子に、当時つき合っていたボーイフレンドをとられてしまうお話。言い出せずに泣き出してしまう彼女。秘密が明るみになると、「あたしたち少女マンガみたいね」と赤ちゃんみたいに可愛い笑顔で言ってしまう彼女。彼女の顔を見たら「怒りも悲しみの感情も湧かなかった」というキョンキョン。
    「強いなぁ、涙も笑顔も使い道を知ってるなぁ、女としてなんか強いなぁ、逞しいなぁ、なんて感心してしまう気持ちの方が強かった。軽い敗北感みたいなものだけがこころの中に残った。(…)あれは私にとって人生の分かれ道というか、女としての生き方みたいなものを考えさせられた初めての瞬間だったのだ。」という。

    そして伝説の朝ドラ「あまちゃん」を振り返った「アキと春子と私の青春」。アキちゃんこと能年玲奈ちゃん(現「のんちゃん」)へ、先輩として贈るエールが頼もしい。
    「その火を飛び越えて来い!」(二回言ってる)

    お母さまとお姉さまとのお出かけを記した「四月某日の手記」。ノスタルジックな時間を抜けて、「今・ここ」の時間に戻ってきたキョンキョン。また一人家族を喪い、残された者たちは、失意の中でも生きていかなければならない。なんでもないほのぼのとした日常を楽しく、たくましく生きている。そんな風景が、たまらなく愛おしく、言いようのない切なさがふと押し寄せてくる。「なんだろう? こんな時、家族だなと思う。少し泣きたくなる。」

    人生って、ひとりでも、誰かといても、ぜんぶの瞬間がちょっとかなしくて、せつなくて、そして愛おしいんだ。

  • 小泉今日子の原宿にちなんだエッセイ。といっても、原宿の今昔から自分の小さい頃のこと、家族のことなどあっけらかんと書いている。Wikiよりあけすけじゃないだろうか。
    そしてとてもいい話が並んでる。しんみりきたりやんちゃな時代の思い出話をうらやましく思ったり。小泉今日子がいつも小泉今日子らしいのがわかる気がする暮らしぶり。一方で、自分の知らない小泉今日子を知った感じも。小泉今日子の本って初めて読んだし、芸能人のネームバリューあってこその文筆だと思っていて、新聞の書評書いたりしてるのもそういうことでしょと思っていたんだけど誤解だった。

  • キョンキョンのエッセイ、おもしろそうと思って読み始めたら冒頭でガーンってなりました。
    思い返せばデビュー当時は普通のアイドルみたいだったけど、急に刈り上げにしたり、少しずつ違ったスタンスになっていったような…。
    年代が同じなのであのキラキラした80年代の東京に憧れていた気持ちを思い出しました。わたしの東京デビューは90年代の代官山だけど、読んでいて同じだなぁと思うところがあったし、仕事帰りに通った表参道の風景にキョンキョンの見た原宿が残像のように重なりました。
    これは書き残さなきゃいけない東京文化だと思いました。

  • 生まれて初めてエッセーで、すごいと思った

    圧巻

  • エッセイ。アイドルになったころの私生活を振り返ったようなエッセイが多数。最後のほうで急に離婚後の一節がある。その後あたりから文章がずいぶんこなれているように感じる。もしかしたらこのころから読売新聞の読書委員とかして書く機会が増えたとか?
    全体としては私が期待していた感じとは違っていた。
    ただ最後の一遍は私の好きな『小雨日記』と時代が重なるせいか、50歳のキョンキョンのココロが見えるようでキュンとしながら読んだ。

  • 80年代の原宿と、キョンキョン。表舞台には決して出ない当時の裏話や、大切な家族との関係、やんちゃな中学生だった頃の話がいっぱい。

    言わずもがなだが、キョンキョンは、華のアイドル全盛期のひとり。過密なスケジュールをどうやってこなしていたのか、本書でその一面を覗けたことが新鮮だった。これからも、颯爽と前を向いてみんなを率いていくカッコいいキョンキョンでいてください。

  • ふとしたきっかけからアイドルになった厚木の女子高生は、いつしか国民的スターになり、恋をして仕事をして、幾人もの死を通り過ぎ、結婚して離婚して、今では後ろ姿でナンパされても前から見られて逃げられる50手前の女性になっている。その中心にはいつも原宿があって、ずっと定点観測してきた場所も人生も少しずつ変わっていって…人生というのは面白いし、本には載ってないことも沢山あるだろう。本当に素敵な人生だなぁ。

    久世光彦さんの「〈巧さ〉の先には、あまり広い世界はありません。毎日、もっとびっくりしたり、ときめいたりしてください」という一言はずーんときた。

  • 50歳を迎えるキョンキョンが来し方を率直に語る。

全97件中 1 - 10件を表示

小泉今日子の作品

黄色いマンション 黒い猫 (Switch library)を本棚に登録しているひと

ツイートする