犬物語 (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン) (柴田元幸翻訳叢書ジャック・ロンドン)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184568

作品紹介・あらすじ

わずか40年の生涯で200近い短篇を残した作家、ジャック・ロンドン。代表作「野生の呼び声」を含め、柴田元幸が精選・翻訳した珠玉の作品5篇を読者に贈る。

感想・レビュー・書評

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  • 火を熾すは古いバージョンで、圧倒的に完成版のほうがいいし、他もいまいちかな。荒野の呼び声が柴田訳で読めるのが良いくらい。

  • 犬が、文明と野生の間に立つ境界者であることがよくわかる。

  • 昨年、刊行記念イベント参加のために購入。
    そのときには1、2編しか読まなかったけどあらためて通読してみた。

    野性の呼び声が意外と面白かった。
    労働小説だ。犬目線の。

    火をおこすは、柴田元幸先生の朗読を思い出しながら読んだ。
    犬がいるパターン、1908年版?も気になる

  • 「火を熾す」の翻訳が素晴らしかった柴田元幸先生によるジャック・ロンドンの翻訳である本作は、犬と人間の関係が描かれた短編をまとめた一冊。

    いずれに作品においても、極北の地で、生きるか死ぬかの極限状態の中で、単なる家畜を超えて、あたかも明確な人格を持ったかのように振る舞う犬と人間の協力関係や対立関係が生々しく描かれる。どうしてここまで犬という一介の動物が、人間に匹敵する比類なき存在として描くことができるのか、不思議でならない。

    余談だが、2012年頃に、柴田元幸先生本人の朗読会で、「火を熾す」を拝聴する機会があった。決して滑らかではないが、朴訥とした口ぶりから、ジャック・ロンドンの作品の持つ野蛮な魅力が体感できたのは貴重な体験であり、またいつか朗読会に参加したい。

  • 数年前に読んだ『火を熾す』がすばらしく、ロンドンのほかの本も読みたいなと思いつつ数年。
    多くの作品を残したロンドンだが「その作品群のなかで、犬は人間に次いで二番目に重要な動物である」と訳者の柴田さんは言う。そこで、これは「犬の話」にしぼった短・中編。
    まず最初の「ブラウン・ウルフ」に泣く。
    だが、ところが、次からの数編は決して「ペット」に甘んじない、というか人間にはおもねない誇り高かったり、邪悪だったり、の犬たち。人間の一枚上手をいくどころか、とうてい叶わない賢さを持つ動物たちである。
    小さい頃におそらく抄訳で読んだ「野生の呼び声」は、賢い飼い犬のバックがどんどん荒々しくなっていくのがなんだか悲しかったものだ。いま、柴田さんの素晴らしい訳で読むとロングセラーも頷けるすばらしい文学作品であった。
    最後の一編はおまけのように犬とは無関係の「火を熾す」も収録されてあり、これが嬉しい。言ってみれば雪の中で火を熾すまで、ただそれだけなのにスリリングな一編。

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著者プロフィール

柴田元幸(しばた・もとゆき)
1954年東京都生まれのアメリカ文学研究者、翻訳家。東京大学文学部名誉教授。ポール・オースター、レベッカ・ブラウン、スティーヴン・ミルハウザー、スチュアート・ダイベック、スティーヴ・エリクソンなど、現代アメリカ文学を数多く翻訳。
2010年、トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』(新潮社)で日本翻訳文化賞を受賞。マーク・トウェインの翻訳に、『トム・ソーヤーの冒険』『ジム・スマイリーの跳び蛙―マーク・トウェイン傑作選―』(新潮文庫)、最近の翻訳に、ジャック・ロンドン『犬物語』(スイッチ・パブリッシング)やレアード・ハント『ネバーホーム』(朝日新聞出版)、編訳書に、レアード・ハント『英文創作教室 Writing Your Own Stories』(研究社)など。文芸誌『MONKEY』、および英語文芸誌Monkey Business 責任編集。2017年、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。

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