本当の翻訳の話をしよう

制作 : 村上 春樹  柴田 元幸 
  • スイッチパブリッシング
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本棚登録 : 265
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184667

作品紹介・あらすじ

村上春樹と柴田元幸の対談集、ついに刊行決定。
文芸誌『MONKEY』を主な舞台に重ねられた、
小説と翻訳をめぐる対話が一冊に。

【CONTENTS】
帰れ、あの翻訳(村上+柴田)
翻訳の不思議(村上+柴田)
日本翻訳史 明治篇(柴田)
小説に大事なのは礼儀正しさ(村上+柴田)
短篇小説のつくり方(村上+柴田)
共同体から受け継ぐナラティブ——『チャイナ・メン』(村上+柴田)
饒舌と自虐の極北へ——『素晴らしいアメリカ野球』(村上+柴田)
翻訳講座 本当の翻訳の話をしよう(村上+柴田)

感想・レビュー・書評

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  • 長い休暇の時に、ぼ~っとしながら読むのに良いかも、、、

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    村上春樹と柴田元幸の対談集、ついに刊行決定。
    文芸誌『MONKEY』を主な舞台に重ねられた、小説と翻訳をめぐる対話が一冊に。
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  • おもしろかった! いつも通りのクオリティ。

    この本を読む時、たまたまだけどコンラッドの「闇の奥」も先に読み始めていて、柴田さんが「コンラッドは英語が相当難しい」と言っているのを読んで、「えっ! やっぱり!? ですよねーっ!!!」と嬉しかった。
    くー。「闇の奥」は最初、ほんと難解でビックリしたんだよね。難しい語が使われているとかそういうことが原因じゃないだけに。(まあ私の英語力の問題も絶対にありますが)
    フィッツジェラルドがコンラッドを非常に尊敬していた、というのは全然知りませんでした。でも、確かにそう言われてみれば、例文のギャツビーの冒頭を見ていて、あれ、後半とかコンラッドぽいかも?と一瞬思ってしまった。

    柴田さんによる本気の「日本翻訳史明治編」もとてもおもしろかった。そもそもこの時代のエリートたちがどんな勉強をしていたかということに個人的にとても興味があるし(先人への尊敬の意味で)、聖書の翻訳チームの話など初めて聞く話ばかりで、非常に考えさせられた。

    ツルゲーネフの「あひゞき」の自然描写が国木田独歩の「武蔵野」を生んだ、っていうあたりは、自分が国木田とその驚きを共有しているような気分になって、ちょっとどきどきした。たしかごく最近の日経新聞に、日本の山歩きや山登りのルートを開拓したのは明治のお雇い外人たちで、それまでの日本人は楽しみのために山を歩いて自然を鑑賞するっていう習慣がなかった、とか書いてあったのを思い出した。私もド田舎に生まれ育ったが、赤毛のアンの森や湖の描写に自分では気づかないことをいろいろ教えられたよなぁ、と思い出したりした。

    最後の翻訳比べ、は、村上春樹さんにはほんとに申し訳ないけど、私は読む前から柴田派で、読んだ後もやっぱり柴田さんの訳が圧倒的に好きです。
    もっと言うと、原文を読んだ印象そのままなのは、柴田さんの方で、村上春樹さんの方も、訳だけを読んでいると特に何も思わないけれど、こうして原文と並べられると、やっぱりちょっと、余計な手が入っている感じがしてしまいます。なぜかしら。贔屓もあるかな?
    柴田さんがやたら村上春樹さんの訳を褒める一方で、逆(=村上さんが柴田さんを褒める)が少ないのがちょっと気に入らなかったりもする。(笑)
    ただ、ギャツビーの冒頭だけは村上さんの方が好きかな・・・なーんて、こんな風に、翻訳についてあれこれ好き勝手に考えるのが楽しいので、こういう本はもっと出してほしいです!

  • 小説や翻訳についての対談集。

    小説の原文と村上氏、柴田氏のそれぞれの翻訳が読み比べられるようになっているところは実に面白い。
    言葉の選び方や文章の流れ方など。

    『何らかの加減で、血液だか何だかに「翻訳好き」という遺伝子が紛れ込んでしまったらしい。暇さえあれば ー いや、それほど暇が無くても ー ついつい翻訳をやってしまうし、いったんやり出すとなかなかやめられない。ほとんど趣味の領域に近いかもしれない。僕らはついつい翻訳に夢中になってしまう。」

    このハイフンの使い方は、ほんとうに村上春樹らしい使い方。
    村上さんが仰っていたKindleによる短編小説の切り売りの問題提起は、なるほどなぁ、と。

  • 巻末の方に載っているふたりの翻訳対決?が面白かった。
    でも、やはりそこは小説家の村上春樹の翻訳の方が断然面白く、読みやすい。
    藤本和子という元祖翻訳者の名前もこの本で初めて知った。
    とにかく翻訳の話しだったら何時間でもしていられそうなお二方だった。

  • 村上春樹&柴田元幸
    待望の対談集刊行!
    文芸誌『MONKEY』を中心になされた小説と翻訳をめぐる対話。村上春樹入門としてもオススメ。

  • タイトルにもなっている、両著者の翻訳文の比較の章が読みどころ。原文は同じでも、訳者の文体と感性によって、読者に届けられる世界はかなり異なり、且ついずれも間違いではない。訳文もひとつの文学と納得出来るような内容で、もっと紙面を割いてほしかったほど。近代日本の翻訳史も興味深かった。明治以降、大量の外国文書が入るに伴い、翻訳のあり方が模索そして洗練され、同時期日本語文章も今日に通ずるスタイルへと進展している。村上春樹が英文で作品を書き起こしたエピソードも鑑みると、人間を表現するのに外国語というのはテコの様な、便利な道具という側面を持つのかもしれない。訳出が簡単になった現代だからこそ、翻訳の奥深さを見直してみる価値があるように思った。

  • 試しに英文を読んで自分なりに訳してみましたが、どうも柴田訳に近い感じがする。
    当方の英語力のレベルは相当に低いものとは重々承知しつつ、何か「職人」と「天才」の違いを少し垣間見た感がする。
    どっちが上とかレベルが違うとかではないんですよね、これ。上手く表現できてないかなぁ、、、

  • 村上さんと柴田さんの対談集。対談は非常に興味深い内容が多く、翻訳者が何を考えて翻訳しているのかが浮き彫りになって面白かった。

    途中に柴田さんの講義のみが入っているパートがあるのですが、翻訳論としては非常に興味深い内容ではあるんだけど、このパートの文章を入れるよりも、対談による翻訳論をもう少し読みたかったな、というのが個人的な感想。

    翻訳全般に興味がある人は問題ないと思ったけど、対談集を読みたかった私的には肩透かしのパートでした。

  • 本当の翻訳の話をしようということで、村上春樹が自由にカーバーやフィッツェラルドなどの作品をネタに、自由にかたる。
    MON KEY誌上に表現したものでかためられている。二葉亭四迷の言葉は今にも通ずる、そして江戸を引きずっている。そして黒岩涙香の自由にへんかさせたもの。翻訳と一言にいっても、いろいろなアプローチがあるとわかった。
    村上春樹の言葉の中で、考えさせられたのは、短編小説のKindle切り売り問題だ。短編集は全部読んでほしいと。タイトルから、その語感を頼りに書いていく。

  • Masterpiece of Talk session about translation!(マサト)

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