修身教授録 (Chi chi-select)

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  • 致知出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (531ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884741723

感想・レビュー・書評

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  • 教育者のみならず現代のビジネスマンやマネージャーにも通づる名著。
    ・人を教えようとするよりも、まず自ら学ばねばならぬ。
    ・結局最後は「世のため人のために」という所がなくては、真の意味で志とは言いがたい。
    ・教場以外の生活は読書と実行と言ってよい。そのうち実行はとくに大事です。

    日々良書の読書と実行を重ね、森先生の言わんとすることを噛みしめながらいつかまた読みたい。

  • 言葉だけでなく、森先生の人格の高さが伺われます。

  • 30代で出会い、40代で読み直し。

    様々な経験を経て、振り返りながら読むと泣ける名著。

    20代で出会って欲しい。

  • 昭和初期~平成を生きた教育者。
    京大哲学科を出た後、現大阪教育大にて「修身」の教鞭を取る。本書はその講義録のような立ち位置。

    教養と熱量に溢れた先生だったようで、教育者を育てるというにとどまらず、いかに人生を生きるかを熱弁している様子が見て取れる。

    どれもとても素晴らしいが、特に感銘を受けた事。

    ・人間であるという事を「元来与えられる資格もないのに与えられた」と思う事

    ・人を知る基準「師匠」「一生の目標」「してきた事」「愛読書」「友人」

    ・血と育ちに根差す人間のあくは若いころから、深い決意をもって除かねばいかん

    ・謙遜にはわが身を慎み己を保つこと。

    ・目下の者には仁の心をもつ

    ・気品のある人になるには、慎独

    ・知識・技能は長所を伸ばし、性格は短所を補う

    ・人生を深く生きるとは「辛苦にあった時に、他者の苦しみに思いを馳せられること」。まず相手の気持ちを察する

    ・自分を鍛え、人格を築き上げるのは自己以外にない

    ・下坐行とは真の値打ちより2.3段低いところに自分を置いて修養に励むこと。そこで不平不満を示さず仕事に精励することで、自分の傲慢心が打ち砕かれる。

    ・天命を信ずるが故に、天命を楽しむ

    ・苦労の後でも他人を労れないのは、自己反省がないから。人は道・教えに出会わない限り、容易に自分を反省できない

    ・ズルして成功しても、そのことで陰口を言われているとしたら、それ自身がすでにマイナス。世の中が正直で公正である証拠

    ・真の修行は竹刀を捨て、座禅を解いてから始まる。これを「平生心是道」という

    ・人間、世の中を愉快に過ごそうと思ったら、なるべく人に喜ばれるよう、喜ばすように努力する事。自分の欲を多少切り縮めて、少しでも人のためになるように努力する事

    ・目下の者の欠点や足りなさについては、これを咎めるに先立ち、よく教えたかどうかを顧みなくてはいけない

    ・尊敬を得るには、まず自分の礼を正し、人から敬られる(吸収してやろうと思わせる事)ようになること

    ・人が嘘をつく、勤勉でない、愛することができない、自己を制せず怒るというのはすべて「弱さ」からくる

    ・もしその日の予定がその日のうちに果たせなかったら「自分の一生もまたかくの如し」「人生二度なし」

    ・自己の道は、自己において唯一必至かつ絶対なれど、他人から見れば、one of themに過ぎない。
    而してこれを知るを真の自覚という

  • 生涯の一冊です。
    魂が込められた文章や人間味溢れる語り口。
    言葉には幅と深さと角度があることを知ることができました。正直、言葉の深さがまだまだ見えないので何度も読んで少しずつ理解しようと思います。
    こういう先生と巡り会えた生徒は幸せだと思いますし、かくありたいと思います。

  • 一人の教師の軌跡が、お亡くなりになっていからこそ光り輝く。格調高い生き様に感服です。

  • 読むたびに、人生一度、真面目に生きなくてはいけない、という思いを新たにできます。日本にはこんなに昔から今に通じる啓発があったという事に驚かされます。

  • 張りつめた清澄な講義、込められた情熱と気迫
    素直に流れこんでくる言葉に、圧倒され、畏敬の念を抱き、惹き込まれていく

    この本の講義は、第1講から頭をがつんとなぐられたかのような衝撃とともに始まりました。いきなり、自分の至らない部分に言及されたからです。

    「いかなる場合においても、大よそわが身に降りかかる事柄は、すべてこれを天の命として慎んでお受けするということが、われわれにとっては最善の人生態度と思うわけです。
    ですから、この根本の一点に心の腰のすわらない間は、人間も真に確立したとは言えないと思うわけです。」

    もっと早く出会いたかった師
    若い頃に出会っていたら、間違いなく人生変わっていたのではないかと思われます。
    それとも、今この年齢だから、一言一言が心に染み入るのでしょうか。

    人生に処する知恵がぎっしりつまっているので、素早く読み進めることはできません。
    一講一講、背筋を伸ばしてじっくりと読まなくてはいけない
    一日一講、自分でも考えながら、大切に咀嚼していかなくてはいけない
    そんな気持ちにさせられます。

    昭和12年頃の講義なのに、まったく古く感じることがないどころか、時間の経過とともに輝きを増しているように思えます。人として大切なこと、そんな先生の教えは普遍のものなのだということがよくわかりました。

    人としての修行は一生涯続きます。
    そのための人生の指南書として最適だと思います。
    学生向けなので、平易な言葉でわかりやすく、それでいて大人をも感動させる深い叡智・・・
    幅広い年代の方にお薦めできます。是非読んでみてください。

  • 2024.03.24 『栗山ノート』より。

  • 心構えの本であった。
    一つ一つの所作が大切。
    黒板をきれいにする階段をシャント登る

    1人の人間の魂を目覚めさせると言う事は、実に至難中の至難ごと

    単に受け身の状態で生じた感激と言うものは、決して長続きしないもの

    人を知る標準としては、いかなる人を師匠としているか、いかなること思って自分の一生の目標としているか
    第三には今日までいかなることをしてきたか、第4には愛読書第五が友人

    実際、我々の人間生活といっても、それを体感する時、結局は話す事と行うことと言う2つの事以外は何一つないと言っても良い

    そもそも、人間と言うものは、情熱を失わない間だけが、心に生きていると言って良いのです

    人間の性格上の問題としては、自分の欠点を反省して、これを覗くという努力が、実はそのまま長所を伸ばすと言うことになるわけです

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