人生二度なし (Chi Chi・Select) (ChiChi-Select)

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  • 致知出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884745332

感想・レビュー・書評

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  • 少なくとも2年ほど前?に、BS7の経済番組の中(リーダーの栞)で紹介されていた本です。ずっと積読にしていましたが、ようやく気持ちが切り替わったため、読むことができました。

    今から60年近くも前に書かれた本ですが、今も昔も大切なことは変わっていないのではないかと思いました。先の見通しを持つこと・知恵を働かせるためにも知識を得ること・経済的独立といったことができれば、どんな状況に置かれていたとしても最悪から抜け出せる可能性が高くなると思います。
    正直「買ってまで読む本」とは思いませんが、もし機会があれば読んでみてはいかがでしょうか。

  • 古くに書かれた、若者向けの本ですが、現代にも通じ読んでもらいたいと思います。

  • 座右の書です。背表紙を見るだけでも、心が引き締まりますよ。円心的な読書と円周的な読書の考え方は今までなかったな。

  • 最後の講話の部分に著者の言いたいことがうまくまとまっている。
    悩める若者への人生賛歌である。(HPの日記より)
    ※2001.1.3購入@読書のすすめ
     2001.1.20読書開始
     2001.2.14読了
     2010.12.21売却済み

  • 昭和37、38年に青少年に向けた人生講話として発表されたものをまとめたものである。
    21の項目について述べているのでどこから読んでも良いようになっている
    なんのために生きるのか? 仕事を通して人のため、社会のために尽くすところに生きる意義がある

    最後にもうすぐ50歳の私に・・・
    50の声を聞いた時、大抵のものは息を抜くが、これからが仕上げだと、新しい気持ちで10年頑張る

    今後気になった項目ごとに読んでいきたいと思う

  • ”昭和37?38年にかけて、働く青少年向けの寄稿連載を一冊にまとめたもの。
    自らが35歳頃につかんだ「人生二度なし」という真理を、なんとしても若い世代に伝えたいという気迫がヒシヒシと伝わる。

    特に、巻末の「人間の一生」に登場する“十年頑張る”フレーズの絶え間ない繰り返しには、あらためて森信三先生の凄みを感じた。尋常小学校教師の卵たちに伝える『修身教授録』とは違い、世の中の現実をふまえたうえであえて語る厳しさだろうか。


    <読書メモ>
    ★真の意味で理想をもち信念をもっている人の場合には、それらがその人の日々の実践を導く強い原動力となっているのでなくてはならぬと思うのです。(p.13)
     #口先の議論、文章だけではダメなのだ。

    ・一旦こうした「政治の立場」に立ちますと、これまで申してきたように、ただまじめに自分の仕事さえしておればそれで「自然に世の中のためにもなるんだ」というような、素朴な、おめでたい現状維持の立場には立っていられなくなるわけです。すなわち、わが国の社会構造の含んでいるもろもろの不合理な点を、このままには見過ごし得ないで、どうしてもこれを大きく改革、変革してゆかねばならぬと考えざるを得ないでしょう。(p.34)
     #むー、おめでたいか。
     #p.36にはこんな記述も「一般の国民大衆が、常に民族の運命と進路とに眼をはなって、その日常生活の一々を、政治の在り方と結びつけて考えるようになること」

    ・就職先の選び方 三カ条(p.42-43)
     一、人は事情の許す限り、なるべく自分の好きな職業を選ぶがよい。
     ニ、だが不幸にして自分の第一志望のかなえられなかった場合には、第二志望の道について、しかもそれを自分た対する「天命」と考えて、全精魂を傾けて努力するがよい。
     三、大会社で自分の性分に全然合わない仕事をするよりも、むしろ会社は多少小さくても、自分の肌に合った仕事をやりぬく方がよい。

    ・それだけにわれわれは、どうしても、このような民族の根本的病弊を克服してゆかねばならず、それには今後われわれ日本民族として多大な努力を要すると思うのです。(p.53-54)
     #根本的病弊=島国であるがゆえに、外国の学者が書物に書いたものの現実を直接見て確かめられるのが困難であり、模写的に受け取り、無批判に理解し、丸暗記に信じこんできた習性。

    ★「結果こそ現実であって、願望や意図だけでは、いかにそれが真摯かつ熱烈であろうとも、結局はたんなる主観的観念に過ぎない」ということを力説したいのであります。(p.56)

    ★わたくしがここに英知と呼ぶのは、社会科学的な理論を十分わが身にとかして、それを刻々に動いている現在の社会の実際に対して、正しく適用できるような、生きて働く「知識」をいうわけです。(p.70)
     #学歴や肩書なんて関係ないし、本を読んで得る動かない知識でもなくて。

    ★実践=実行の秘訣ですが、わたくしは、それは決意し覚悟を決めて、まるで断崖から身をおどらして飛び降りるようなつもりで、着手するほかはあるまいと思うのです。(略)ただ頭の中で考えるだけですから、やがてそれをやるのは、めんどう臭いということになって、せっかくのよい考えも、つい実行に移されないで、そのまま消えてしまうことが、少なくないわけです。(略)一端着手しさえすれば、その後は比較的容易ですから、実践の秘訣は、結局まず着手するということであり、さらには、それへの、決意といってよいかもしれません。(p.86-87)
     #さすが、実践人の家の森信三先生!

    ・それらの人々は、青春の時期は、なるほど人生の開花期ではあるとしても、決して結実期ではないということに対して、その認識に欠けている場合が多く、その時代をあたら青春の酒に酔うて、空費した人が、多いといってよいようであります。(p.90)

    ★「人間的にしっかりすること」ということは、(略)自分の現在当面している現実のいろいろな問題に対して、いったいどう対処したらよいかというような場合、その人の意見が、平生あまり書物など読んでいない人々と比べて、格段の相違があって、人々がそれに服し、かつその人の意見にしたがってやれば、結果は常に上首尾だというようであってこそ、初めて読書というものが、現実の威力を発揮するといえるわけであります。(p.100)
     #くぅ?、まだまだまだこんな境地に達していないなぁ。今のままでは「読書してます」と胸をはって言えない…。

    ★このようにして、選択候補の中に入るような本が数冊見つかったら、次にそれらの中から、現在の自分にとって、一番心引かれる本を一冊突きとめて、その一冊だけを求めて、帰るや否や、すぐに読みにかかるのです。(p.102)
     #これ、できていない。まず丸受けしよう。

    ・一般的な教養は、できるだけ広汎なのがよいと思いますが、しかしそれらは、あくまで円周的読書であって、真の円心的な読書としては、どこまでも、自分の職業を中心とした専門雑誌、および単行本でなければなるまいと思うのです。同時に、そうした意味からは、実業家の伝記などを読んでみることも、いろいろと教えられるところが多いことでしょう。(p.104)
     #円周的読書ではなくて、円心的な読書を。その一環として伝記を。

    ・趣味といえるようなものは、何一つもっていないというような人の生活も、必ずしもこれを軽蔑すべきではないともいえましょう。
     (略)つまりその種の人は、自分の小遣銭の一部をさいて、つねに周囲の人々をうるおすことをもって自分の趣味ともし、楽しみとも考えるようにするがよいでしょう。その上に、もしほんのわずかでもよいから、何か一つ二つの趣味について、ある程度の理解がもてたとしたら、世間的にはもっとも平凡な歩みではあっても、人間的には、堅実な生活だといえましょう。(p.112-113)

    ★「和して同ぜず」という心構え(p.118)
     周囲の人々から、「あの人間は、素直でおとなしく見えるが、しかしあれでいて内には何かしらしんがあるようだ」と思われることが大切だと思うのです。
     #かくありたい。

    ・この際とくに力説しておきたいと思うのは、もし諸君らのうちで、将来独立しようと考えている人があったら、そういう人は、とくにその方面の先輩とか指導者を見つけて、今からよくその経験談を聞いておくことが大事だということです。(p.128)

    ・結婚とは、もともと完全な者同士の結合ではなくて、むしろ不完全なるが故に、双方が結合することによって、しだいに完成しようと努力する歩みだというべきでしょう。(p.138-139)
     #素敵な定義!

    ・わたくしの健康法(p.156-160)
     - いつも腰骨を立てて、曲げない(主体的な人間になるための秘訣。いつもシャン。エネルギーを蓄積)
     - 半身入浴法(心臓を痛めない上に、腹部を十分に温めて、腹部の内蔵にとどまっている血液の循環をうながす)
     - 無枕安眠法(枕をすると、体重の何分の一かの重みが首の骨をつたわって、脊椎の十二骨から十五骨がこる)
     - 飯・菜交互咀嚼法(ご飯とお菜とを、口の中で一緒にしないように食べる)

    ・「学歴は四十歳まで??」
     大事な但し書きがついている(略)「但し人間が真剣になって一つのことと取り組んだら??」(略)それに引き続く条件として、「ただしその人がサラリーマンをしている限り、いくら頑張ってみても、まずそれは不可能だろう」(p.167)
     #だから、独立せよ、と。少なくとも、そのつもりでやれ、と。

    ★「時間と人生」という問題について、一番大事な点は何かというに、それは人間は、その人がどれほど時間を生かしているか否かが、その人の人間としての真の値打ちだということです。(p.181-182)
     #うぐぐぐぐ…。

    ・今、わたくしとして諸君に望みたいことは、願わくばこの本を読まれることによって、わたくしなどよりも、今少し早くから、この真理に目覚めて頂きたいということです。同時にそれによって、自分の人生に対する一応の見通しを立てて頂きたいと思うのであります。(p.185)
     #真理=「人生二度なし」!

    ・他日棟梁となるような大工さんは、一方では自分の技術を磨くと共に、大工以外に、人間としてのたしなみに関する勉強や修業を積むわけで、そこからして、人生の道が次第に分かれてくるんです。
     しかし、いかに大勢の手下を使う棟梁でも、いざとなれば、いつでもカンナやノミが使えるんです。否、それが弟子たちの誰よりも美味いんですよ。それというのが、大工としての修業のそもそもの出発点が、そういう実地の技術から出発しているからなんです。(p.206)

    ・しかしわたくしが三十五歳のころに初めてこのことが分かったというのは、つまりこの一念が、明けても暮れても、つねに自分の心の底から離れないようになったというわけです。(p.220-221)
     #この一念=「人生二度なし」!

    ・わたくしとして諸君に申したいことは、この訓練所を出たら、必ず専門の雑誌を二種類は読むということです。(略)
     もう一つ申したいことは、それにはスポーツ新聞とか週刊雑誌というようなものを読まぬということです。
     #ここまで具体的か!

    ・卒業後五年間に、三十万円前後の金をためること。これができたら、一生の生活の土台ができるわけです。同時に二十五歳の誕生日までは、絶対にタバコを吸わぬということ。これによって、人間としての性根、根性の土台ができるわけです。ですからこの二つだけは、一つ首がちぎれても、やりぬこうという大決心をして頂きたいものです。(p.233)
     #やはり、むちゃくちゃ具体的!!

    ★人間の一生(p.234)全文
     職業に上下もなければ貴賤もない。世のため人のために役立つことなら、何をしようと自由である。
     しかしどうせやるなら覚悟を決めて十年やる。すると二十からでも三十までにはひと仕事できるものである。それから十年本気でやる。
     すると四十までに頭をあげるものだが、それでいい気にならずにまた十年頑張る。すると、五十までには群をぬく。しかし五十の声をきいた時には、大抵のものが息をぬくが、それがいけない。「これからが仕上げだ」と、新しい気持ちでまた十年頑張る。すると六十ともなれば、もう相当に実を結ぶだろう。だが、月並の人間はこの辺で楽隠居がしたくなるが、それから十年頑張る。
     すると、七十の祝は盛んにやってもらえるだろう。しかし、それからまた、十年頑張る。するとこのコースが一生で一番おもしろい。
     #いや、参りました!!! 十年頑張るの繰り返し。

    <きっかけ>
     第13回 人間塾の課題図書。”

  • 2013.01.25 シンさんの読書会の記録より。

  • 児玉氏からの贈書。修身教授録は先生を目指す学生向けだったが、こちらは高校を出て働いている人向けに書かれたもの。前書よりも簡便な内容になっている。
    「秋になって実のなるような果樹には、春、美しく花の咲く樹はない。」(94)

  • 『修身教授録』の森信三先生が青年に向けて書いた人生の生き方の本。青年向けの為、死に方や晩年の身の処し方等については触れていないが、今何歳であろうと、これからの人生の中では一番若い時だと思えば、本書からいくらでも自分の生活にあてはめる事の出来る知恵を得られるし、また奮起できる内容となっている。
    「天職と素質」について書かれている箇所等は、30代、40代でも今の職業について疑問を持っている人が多くいるので、大いに参考になるだろう。
    巻末の「人間の一生」というメッセージでは、70歳になってこれからの10年が面白い....というのには読みながら微笑んでしまった。人生二度無し、そして、人生死ぬまで修養という事であろう。
    言志四録に出る「三学戒」とも同じ趣。

  • 159.7 モ 登録番号8010
    理事長リクエスト

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