小さな人生論 (小さな人生論シリーズ)

著者 :
  • 致知出版社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884746605

感想・レビュー・書評

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  • 月刊誌『致知』の巻頭言を再編集したもの。古典の内容や先達の信念など、人生にとって肝になるようなことばが連ねられている。
    しかし、読み手の感性が試されるとでもいおうか、同じ内容を読んでも、心に響く人とそうでない人がいるだろう。私自身は既にいくつかは知っている内容だったりしたこともあり、魂が揺さぶられるというほどではなかった。
    多少読みにくいこともあり、すんなり入ってこなかった部分もあるか。しかし、時間を空けてまた読んでみようかと思う。

  • 〈本から〉
    その立場においてなくてはならぬひとになる、一隅を照らすとはそのことだ
    「人はこの世に生まれ落ちた瞬間、全員が天から封書をもらって生まれてくる」

  • サラリーマン時代、縁あって「致知」を10年近く購読していました。当時の執筆者は、森信三、坂村真民、稲森和夫、黒瀬昇次郎、小島直記、鍵山秀三郎、牛尾治朗、渡部昇一など錚々たるメンツでした。一介のリーマンでも、読んで感動し、明日への活力としたものです。
    (どうも、重鎮がだんだん死去し、北尾吉孝が登場するあたりから小粒感や横柄な物言いに反発を感じ始め・・)
    本書は、致知の巻頭言から厳選した珠玉の言葉が再掲されています。30分もあれば読めますが、内容は深い、一読をお勧めいたします。

  • 短いが重い言葉の数々。

  • 内容が素晴らしい。
    自分の子供に読ませたい!

  • 心を鍛錬するという概念。
    46ページ
    『1番大事なのは心の鍛錬だろう。「楽観主義は意志の所産である」というフランスの哲学者アランの言葉をまつまでもなく、人の心は放っておくと、不安、不平、不満、嫉妬に陥る。あるいは傲慢、慢心に染まる。しかし見事な人生を生きた人たちは例外なく、「物事を前向きに考える」「感謝の心を忘れない」「愚痴をこぼさない」「明るく謙虚である」という方向に、自分の心を鍛え続けてきた人たちである、ということを忘れてはなるまい。』

    ・前向き、明るさ、楽観主義というのは性格だけではなく、日々の心の鍛錬の成果だということ。いかに日々を前向きに過ごすと考えるか。その違いで人の魅力度は変わってくる。やはり毎日の積み重ね。だから私は常に自分の心と向き合いたいと思う。

    77ページ
    『人物とは言葉である。日頃どういう言葉を口にしているか。どういう言葉で人生を捉え、世界を観ているか。その言葉の良と質が人物を決定し、それにふさわしい運命を招来する。運命を拓く言葉の重さを知らなければならない。』

  • 哲学とは、例えれば南十字星のようなものだろう。
    南十字星さえ見失わなければ、
    羅針盤がなくても
    船乗りは航路を誤ることはない。

    "節から芽がでる "
    ああそうか、人は望まないのに
    苦しい状況や辛い目にあうが
    それは人生の節なのか
    そしてその節から
    新しい芽が生まれてくるのかーーー。

    日陰がなく
    日向だけの男は
    暴力である

  • 様々な古典や偉人の言葉を簡潔に紹介する本書。
    古典を学ぶ重要性を再認識した。
    人生の指針となるような古典と出会いたいなーという気にさせる。
    本書は簡単に読めるので、古典欲に火をつけたい時にオススメ。
    もっともっと古典を読んで勉強したくなった。

  • 「寧静に非ずんば以て遠きを到むるなし」

    四十数年前、松下幸之助が数百人の経営者を前にして、ダム式経営論についての講演をしたとき、聴衆の一人が「それをどうすればできるのか秘訣を教えてくれ」と質問した。松下氏はじっと考えてから、「わかりませんな。一つ確かなことはまず、ダム式経営をしようと思うことです。」と答え、会場は失笑でおおわれたが、ただ一人、稲盛和夫だけは脊髄の奥に火がついたような感動で心を熱くしていた。

    人間力を養うためには、憤(発憤し、向上心を燃やしていく)、志(夢といってもよい)、与えられた場で全力を尽くすこと、それを一貫持続すること、すぐれた古今の人物に学ぶ、そして素直な心、という6つが大事である。松下幸之助は晩年まで「素直の十段になりましょう」と説いた。

    プロであるための必要な高い能力を獲得するために「進んで代償を支払おうという気持ちを持っている」ことがプロとアマを分ける決定要因であり、プロになるための絶対必要条件である。

    「憤せざれば啓せず 悱せざれば発せず」(膨張し盛り上がる心がなければ、導き啓くことはできないし、問題意識を持ち内部に蓄積したものがなければ教え発くことはできない)
    「一隅を挙げて三隅を以て反せざれば、則ち復びせず」(四角の一角を教えられたら、あとの三つの角を自分で考えてわかろうとする者でなければ教える必要はない)
    どちらも孔子の論語述而篇にある言葉である。

    「あらゆる人間は二つの教育を持っている。その一つは他人から受ける教育であり、他の一つは、これよりももっと大切なもので、自らが自らに与える教育である」(イギリスの歴史家ギボン)

    「日陰がなく、日向だけの男は暴力である」

  • ■小さな人生論

    A.後から来る者を育てることは、先行する者の責務である。

    B.人の心は放っておくと、不安や不満に染まる。だが、見事な人生を生きた人は皆、「物事を前向きに考える」「感謝の心を忘れない」といった方向に心を鍛え続けている。

    C.躍動する精神や問題意識、自主性がなければ、他人から受ける教育も、自らが自らに与える教育も身につかない。

  • 人の人生観の集結。そこにはいろんな人生観がある。

    気になった言葉

    46頁 しかし、見事な人生を生きた人たちは例外なく「物事を前向きに考える」「感謝の言葉を忘れない」「愚痴をこぼさない」「明るく謙虚である」という方向に、自分の心を鍛え上げてきた人たちであるということを忘れてはなるまい。

    55頁 日々の営みに追われ、忙殺されているとき、人は大事なものを見過ごしてしまうものらしい。多忙な日常がつくり出す騒々しい心、浮ついた心、がさついた心、心がそういう状態にある時、どんな出会いも命を孕むことなく素通りしてしまう。

    78頁 一業を成した人にはお、突出して二つの共通した要素があるのを感じないわけにはいかない。(中略)価値を見出す力。その価値を信じる力。これこそ信念の力である。信じる力が道のないところに道をつくり、人を偉大な高みに押し上げていくのである。

    99頁 百遍倒れたら百遍立ち上がれ。万さく尽きたと言うな。策は必ずある。困難から決して逃げないー私たちの歴史もそこから開けてくるのだと肝に銘じたいものである。

    104頁 プロの条件ー自分で高い目標を立てられる人、約束を守る、準備をする、進んで代償を支払おうという気持ちを持っている、神は努力するものに必ず報いると心から信じている。

  • いいことは書いてありますが、今一つ心に響きませんでした。どこかで読んだことのある内容ばかりで、印象が薄かったです。
    また、文字数も少なく、あっという間によめてしまいました。
    惜しい本です。

  • 読書の原点。すべてはここから…
    読みやすく染み入る

  • 美しく豊穣な言葉からは人生そのものの意義を深く考えさせられます。
    1編1編が短く読みやすいことも魅力。
    娘が高校受験当日に数多くの本の中からこの本をバッグに忍ばせいた姿が全てを物語っているようでした。

  • 本書を読んで初めて知りましたが、月刊誌『致知』という人間学誌があり、その本に載せた言葉をまとめたもの。『致知』は、昭和53年に創刊され、現在も読まれ続けていますが、本書は平成15年に初めて出され、現在まで4編出版されている。
    中身は人生論、リーダー論など、まさに人間の重さを感じる言葉ばかりで、その背景を勉強させる気にさせてくれます。

    とある協力企業の雑誌棚に本書が置いてあるのを見つけた時には、ここの会社にも立派な人がいるのだろうと感じました。

    続きの3冊もぜひ手元においておきたいですね。

  • 言葉が滲みる

  • 当たり前のことだけど、昔から共通する大事なことが書いてあります。

    特に「古典に心を洗う」で古典の意味を再確認できたことが良かった。

  • いわゆる人生論やビジネス書にカテゴリされる本というと、その人の人生やビジネスのサクセスストーリーをテンコ盛りにして披露しているモノが多い。
    フレンチだのイタリアンだの中国料理だの会席料理だのといった高級料理の店で、こちらが食べきらないうちに次から次へと出されるって感じで、私などは自前の「おにぎり」だとか「お茶漬け」のほうが性に合っているような気分になってしまうのだ。それでも料理の味は舌が覚えてくれるし栄養にもなるのだが、このたぐいの本は消化不良を起こすばかりで読み返すことも少ない。
    所詮は他人さんの成功談と片付けるより、自身の不足と無駄を棚卸しする姿勢が必要なのは百も承知だが、このたぐいの本を偶然手にしただけで簡単に人生が変えられると期待してしまうことこそ、自分の人生の重みを意識していないのだ。
    人生の重みが痛感できて、人生を変える機会を与えてくれる本というのは、人生論やビジネス書以外のジャンルのほうに含まれているというのが正直なところだと思う。

    さて、この『小さな人生論』というシリーズの本だが、ここまで述べてきた人生論とはちょっと違う。『人生論』をタイトルに使ってはいるが、「高級料理」のオンパレードではなく、普段口にしている家庭料理の味がして親近感や懐かしさを覚えるのだ。自身の暮らし方や立ち位置を意識しながら、そこから手の届くところにある気運とか方向性といったことについて、さまざまな可能性の入り口を映し出してくれる。
    その入り口とは、致知と縁のあった方々や先達から発せられた言葉やささやかなエピソードなのだが、これが自身の周りにいる人間臭くい人の話をくつろいで聞いているかのような共感を覚えるのである。人の心は一方通行の情報で満たされるものではなく、共感し共鳴できるところで動き出し活力を生み出すものだと思う。
    感動や羨望や尊敬を売りにする本は多いが、共感を与えてくれる人や本との出会いは心底ありがたいと思う。疲れた心を潤してくれるばかりか、活力を生み出す手助けとなる一冊だ。

  • 登録日:7/20
    理事長推薦

  • 人生の岐路に立ったとき・・・

    悩み苦しんでいるとき・・・

    幸せを感じるとき・・・

    さまざまなシーンで読み返すことで、
    その時の自分に必要なことが、必ずフックとなって引っかかる。
    そんな1冊です。

    人生で何度も読み直す本だと思います。

  • ●一道を究めた者の共通点?「楽天的」?「感謝の念が強い」?感動する?神を信じている
    ●会社経営に成功する三つの条件(松下幸之助)?絶対条件⇒経営理念を確率すること(50%)?必要条件⇒一人一人の能力を最大限に生かす環境をつくること(80%)?付帯条件⇒戦略戦術を駆使すること(100%)
    ●深沈厚重なるは、是れ第一等の資質。磊落豪遊なるは、是れ第二等の資質。聡明才弁なるは、是れ第三等の資質。(呻吟語)
    ●人間は宿命や運命を立命に転換していくことができる
    ●『おかげさま』をお守りにして生きる
    ●縁尋機妙
    ●多逢勝因
    ●大事なのは与えられた縁をどう受け止めるか
    ●人間力を養うには、「憤、志、全力を尽くす、一貫持続、古今の人物に学ぶ、素直な心」が必要
    ●生きるとは、ただ生き切ること
    ●鉄志玉情(金田一京助)
    ●奮志専精(米内光政)
    ●百折不撓(田鎖綱紀)
    ●百遍倒れたら百遍立ち上がれ。万策尽きたと言うな。策は必ずある(松下幸之助)
    ●プロの条件?自分で高い目標を立てられる?約束を守る?準備をする?進んで代償を支払おうという気持ちを持っている?「神は努力する者に必ず報いる、と心から信じている」
    ●節から芽が出る
    ●「憤せざれば啓せず」「悱せざれば発せず」(孔子)
    ●自分に向かって問いかけよう。心がふくらみ盛り上がる躍動ありや、感激感動ありや、そして、自主性ありや、と。
    ●まことの道は天地不書の経文を読みて知るべし(二宮尊徳)
    ●生きているということは愛されているということ
    ●一人で発光している人はいない。どの人も人の愛を受けて光っている。人は人によって輝くのである

  • ひとことひとこと心にしみこむ大人の道徳の本。
    文字も大きく配置され、読みやすく味わいやすいレイアウトになっているのも、じわりとしみこむ効果を生み出しているのかもしれない。
    すばやく読み進めるのが、なにかもったいないような気になってしまう。
    心荒れているときに、読むのではなくしずかなるときに読もうと思ったが、違う。
    心に苛立ちがあるときにこそ、自らを見つめなおすために、心静かに見つめなおすために読むべき本だった。

  • 夢を見ることは重みを背負うことだ 松下幸之助 寧静ねいせいに非ずんば以て遠きを致むるなし 寧静でなければ投句まで極めることはできない、遠大な理想を実現することはできない 諸葛亮孔明 根無し草に花は咲かない。信念が無ければ人生に花は咲かない 松下幸之助 人間力を養うには 憤、志、与えられた場で全力をつくす、一貫持続、優れた古今の人物に学ぶ 百編倒れたら百編立ち上がれ。万策つきたと思うな。策は必ずある 松下幸之助  常に悲観を懐きて(いだきて)心ついに醒悟す(釈迦) つねに深い悲しみを胸の奥に秘め、その悲しみを大切にして歩む続ける時、人はついには悟りに目覚める

  • 気分が落ち込んだ時に読むと元気になる。
    自分の人生を顧みることができたかも。

  • 心動かされる言葉のオンパレード。
    ☆10個くらい。

  • 【目的】
    人間の生き方を追究する

    【引用】

    【感じたこと】


    【学んだこと】
    「一隅を照らす」という言葉

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