「成功」と「失敗」の法則

著者 :
  • 致知出版社
3.80
  • (49)
  • (54)
  • (62)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 598
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748227

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • オススメの一言「成功に特別な方法はない」

     洗面所で自分に対して、「自分の馬鹿!」と言ったことはありますか?私は正直に言うと、数えられるくらいはあると思います。前日の飲み会で人に迷惑をかけてしまったり、ああいう言い方、行動は止めておいた方がよかった、と思うようなことをしてしまったりするときにふいに口に出ます。著者の稲盛和夫さんも、時折自分に対し、洗面所で「けしからん!」、「バカもんか!」と責め立ててしまうと著書には書いてあります。ただ、それは私との決定的な違いは自分を「至らない」、「利己的だ」と反省しているところです。

     著者の稲盛和夫さんは、27歳で京セラを創設し、後に第二電電(現・KDDI)を創業した技術者です。著書は、雑誌にバラバラの時期に掲載したものをまとめたものなのですが、読んでいると、一貫性があることが分かります。それは、「世のため人のために」と常に考えているという点です。著者は他人を思いやる心や、善き思いこそが善き結果を導くと考えていて、自身が創業した第二電電は私心を捨て、国民のために通信費を下げたい、という思いがあったから成功したのだと語っています。

     この本のタイトルに出てくる「成功」。オススメの一言にもあげたのですが、「成功に特別な方法はない」と著者は言います。とにかく一生懸命、成功への燃えるような情熱を持ち、先頭を切って誰にも負けない努力をすること、二宮尊徳の教えに従って実践したことが成功に繋がり、また人生において何が大切かを示唆してくれたそうです。

     他人のために、一生懸命仕事をする。最近の自分の行動を思い起こしているとバイトのことが思い浮かびました。私の働いている居酒屋では、お客さんの飲み物がなくなったら次に何を飲むか聞いたり、灰皿の中に吸い殻が溜まったら交換したりすることが決められています。最初の頃は一生懸命やっていたのですが、仕事に慣れてきたせいか、最近ちゃんと出来ていないな、と思ってもまぁいいや、で済ませてしまうことがありました。接客業だからこそお客さんに喜んで貰うために、また不快な思いをさせないために、次から働くときは、基本的なことに加えて、忙しい時だからこそこまめにトイレの清掃をしたり、お皿が汚くなっていたら交換をしたりすることを心がけていきたいと思います。

     最近うまくいっていない、自分を見つめ直したいときに、この本を是非読んでみて下さい。はっとさせられる文章があなたの胸をつくと思います。

  • よくまとまったとても「きれいな本」。

    京セラ、KDDIの設立者だけあって、よくある「成功法則」もどきではなく、よりよい人格形成のための指針を与える内容となっている。(ちょっと「成功哲学」の匂いがするのは、ご愛嬌♪)

    「与えられた仕事が天職」「判断基準は人間として正しいか」は、頭の片隅に置いておくと、行き詰った時に役立ちそうだ。

著者プロフィール

1932年、鹿児島生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック株式会社(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長。また、84年に第二電電(現KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。10年には日本航空会長に就任。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問。1984年には稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。
著書に『生き方』『京セラフィロソフィ』(ともに小社)、『働き方』(三笠書房)、『考え方』(大和書房)など、多数。

稲盛和夫オフィシャルホームページ 
https://www.kyocera.co.jp/inamori/

「2019年 『心。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

稲盛和夫の作品

ツイートする