自分を育てるのは自分

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  • 致知出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748319

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  • 教師であった東井義雄氏の、昭和55・56年に開催された2回の講演をまとめたもの。

    たいへん平易な文章で、生きるための教訓を説かれている。いつか子供が中学に上がる頃に読ませたいと思う。


    『生涯72歳を一日として考えると、自分の歳を3で割ればいい。今の時刻がわかる。』
    29歳の自分は3で割れば、9あまり2。午前9時40分だ。午後の仕事で成果が上げれるよう、がむしゃらに朝活に励みたい。


    ・バカとは、自分で自分の人生を汚すこと。

    ・自分の道を自分の責任で選んだ以上、ぶつぶつ言うな。この道を選んでよかったなという、この生き様を求めよ。

    ・僕の10年先を見とれ!という気持ちでないと、人間はものにならない

    ・小さい人間と大きい人間がいる。
    自分のことしか考えない、ましてや自分のことさえも他人事になっているような人は小さい人間。

    ・本物は続く。続けるものは本物になる。

  • 講演の内容を書き記した本。辛い状況でも頑張ってる人がいる、自立して頑張れということを語りかけている。
    わかりやすく書かれているので読みやすいが、内容は重たい。
    どうしてもきれいごとに聞こえてしまうとこもあり、また10年後くらいに読んでみたい。

  • 東井義雄先生の講演録を編集したもの。
    表紙に「10代の君たちへ」とあるように、子どもへ向けた講演会をまとめたものであるので、平易で分かりやすい話で読みやすい。けれど、読みやすさから伝わってくるものは今の時代にも必要なもので、ずっしりと重い。

    これから先の人生を自分の足で歩いていけるようにという願いのもと語られる話は、大人が子どもに伝えたいことであると同時に、大人自身が聴いて自らの人生を振り返って襟を正される気持ちにさせられる。

    「結局、道にいい道、悪い道というのがあるのではない。その道を、どんなふうに生きるかという、その生きざまによって、良く見える道も悪くなったり、悪く見える道も良くなったりするんですね。」

    「自分の人生を自分で粗末にする。これをバカといいますね。どうか皆さんは、自分で自分の人生を粗末にするような、バカにはならないようお願いしたいんです。」

    自分の年齢を3で割り、人生72年を1日24時間に見立てる話は東井義雄先生から始めたのかな。

  • これは天の道か人の道か

    放っておけば気づかないだろうから人の道か

    気づいて行動に移せたものの心は満ちる

  • 偉大な教育者、東井義雄の
    入り口にふさわしい。
    十代でも読める。

    人生に対して考える上で
    大きな示唆を与えてくれる本だと思います。

  • ”月刊「致知」で紹介されていて購入。
    昭和55年、56年に愛知県岡崎市で行われた講演会模様を文字に書き起こしたもの。子供たちにかたりかける口調がやさしく、息子が小学校を卒業した時にぜひ読ませてやりたい。

    ★自分で自分の人生をダメにする。これをバカと呼ぶ。どうか皆さん、バカになるなというて帰ったんですが。(p.35)
    ・この左足でお画きになった絵の収入の中から、毎月、体の不自由な皆さんのために出していらっしゃるんです。そして、「わたしのような女は、脳性マヒにかからなかったら、生きるということのただごとでない尊さを知らずにすごしたであろうに、脳性マヒにかかったおかげさまで、生きるということが、どんなにすばらしいことかを、知らしていただきました」(p.49)
    ★しかしね、お父さん、お母さんも、先生方も、皆さんにかわって生きてくださることはできん。生きるのは、あなた方一人です。主人公、責任者ですから、だから、最後の決定権は皆さんが持たしてもらいましょう。助言はしっかり聞くが最後決めるのは皆さん方です。(中略)
     どうか皆さんは、自分の責任で選んだ以上、泣きごとははやめにしてください。そして、この道を選んでよかったな、やるぞという生きざまを、真剣に求めて下さい。(p.52-53)
    ★「B君、僕だけが通ってしまってごめんね……」
     やっとそれだけいったかと思うと、両手で顔を被い、駆けおりるようにして階段をおりていった。(中略)こんな僕なんか落ちるのが当然だったと気が付いた。彼とは人間のできが違うと感じた。(中略)
     僕は今まで思うようになることだけが幸福だと考えていたが、A君のおかげで、思うようにならないことのほうが、人生にとっても、もっと大事なことなんだということを知った。昔の人は十五歳で元服したという。僕も入試に落ちたおかげで、元服できた気がする。(p.61-2)
     #作文タイトル「元服」がうまい!
    ・ほんものは続く、続けるとほんものになる。(p.77)
    ・人生七十二年を、一日二十四時間に当てはめると、どういう計算になりますか。(中略)
     えらいことだ。わしの人生、日が暮れてしまってる。大事なところは燃えてしまって、僅かなもえさしが残っているにすぎない。(p.81)
    ・私のような情けない校長に、「校長先生、おはようございます」
     二十一世紀をつくっていく子どもたちが挨拶してくれる。なんとすばらしいことやろうかと思いますと
     「ああ、おはよう。今日何頑張ってくれるんやな」
     「体育頑張ります」
     「体育頑張るのか、しっかり頼むぜ」
     (後略)
    ★代わってやれるものなら、小児マヒをお父さんが代わってやりたい。しかし、親と子の間でも、代わって生きてもらうことはできんのですね。生きるのは皆さん一人なんですよ。代わってやることができないとすると、小児マヒという、大変な荷物を背負って、どう生きるか。
     「身自らこれに当たる。代わる者有ることなし」
     (p.135)
    ・人間って
     おそろしい人も 良い人も いる
     やっかいな動物やな
     (p.145)
    ★自分は
     自分の主人公
     世界でただひとつの
     自分を創っていく責任者
     (p.172)”

  • ・「自分の好きなように生きてどこが悪いんだ、勝手やないか」と考えている人がいませんか。いっぺんしかない人生ですよ。そのいっぺんしかない命、残りの時間をどう生きるか、そう気がつくと、そのとたんに一生懸命になっているんです。

    ・「もうちょっと寝とりたい」「もうちょっとテレビがみたい」「もうちょっとマンガが読みたい」という「たい」が異常繁殖している日本。みなさんもいろんな「たい」を持っていると思いますが、どうか「たい」の奴隷にならんようにしてくださいね。

    ・人間には大きい人と、小さい人があるということを考えていただきたい。自分のことしか考えない、これを小さい人間という。どうか皆さんも、自分のことしか考えないような、ケチなことが恥ずかしいことだと考え手いただきたい。そして、不幸せな仲間の胸の痛みが、ちゃんと自分の胸の痛みになるような、大きさを求めていただきたい。

    ・道にいい道、悪い道 というのがあるのではない。その道をどんなふうに生きるかという、その生きざまによって、良く見える道も悪くなったり、悪く見える道も良くなったりするんですね。

  • 『道にいい道、悪い道というのがるのではない。
    その道をどんなふうに生きるかという、その生きざまによって、
    良く見える道も悪くなったり、
    悪く見える道も良くなったりするんですね。』

    まったくその通りと気づきます。

    『病院の外に健康な三日をください。一週間とは欲張りません。ただの三日でよろしいから病院の外に健康な日がいただきたい』

    感動しました。

  • 中学生に向けて説いた、一生懸命生きろという本。様々な障害を抱えながらも一生懸命、更には世の中のためにと命を燃やすお話を紹介。五体満足でその上三食満足に食べられる自分。それなのに自分の事しか考えていない自分。文句ばかり言っている自分。そんな自分に喝をいれるような本。
    何処か一部を抜粋して紹介するのは難しいし、本書の味わいや本当に伝えたいことがぼやけてしまいそう。

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