経世の書「呂氏春秋」を読む

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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748791

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  • 中国の古典の集大成「呂氏春秋」を安岡正篤が読み解く本。人の上に立ち国や組織を治める者の資質に関する事柄が多いかな。どういうことで国が乱れるか。又、治まるか。そういう事柄をひとつひとつ「呂氏春秋」の中から例示紹介して読み解いている。政治家の人とかにはこういう素養しっかり持っていてほしいなと思うと同時に、人の上に立つってやはり簡単ではないとも思った。でもだからこそリーダーであり、先導者であり、任される人なんだけど。こういう厳しい側面を必要とすると同時に備えていかなければいけないと思う。社会に貢献しない自由人ではいけない。

  • 奇貨置くべしの言葉で有名なこの本。秦の始皇帝の外戚また実の父といわれ時の宰相であった呂不韋によるいわば百科事典のような本が『呂氏春秋』。老荘孔孟の思想が出来上がる前の思想を体系化したという。そのなか含蓄深い一節一節を安岡先生が解説を加えながら、また現代日本を取り巻く環境に問題提起するという講義録。昭和42年ごろの講義であってもなんら日本を取り巻く環境に変化がないというのも軽いおどろおきを感じる。

  • やはり、すっきりとぱっとは読み切れないでいる。
    が、読み繰り返すと、その語の意味がとてもストレートにつづられる物語のように感じられるものである。

    語として1つ理解を深めたものが、「楽しむ」ということ。
    ●その先生の教を受けることが楽しければ、したがって学問が、学業が楽しい。楽しまなければ学問も進歩しない。・・・・好むと楽しむとは、どう違うかというと、好むというのはやや本能的な意味が強いが、それに理性が加わるということになる。

    なるほど…学ぶことは楽しいことなのだ。。。

    そして、一つ大切にしたい言葉は、
    ●瓣なれども論に当たらず、信なれども理に当たらず、勇なれども儀に当たらず、法なれども務に当たらざるは、惑ひて騎に乗るなり。狂にして呉の干将を操るなり。大いに天下を乱る者は必ず此の四者なり
    である。。。。

    判断の大きな軸になる。

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著者プロフィール

明治31年大阪市に生まれる。
大正11年に東京帝国大学法学部政治学科を卒業
昭和2年に金鶏学院を設立。
陽明学者、東洋思想家。
終戦の詔の起草者の一人。
昭和58年死去

著書
『易學入門』『全訳 為政三部書』『東洋思想と人物』『暁鐘』『王陽明研究』『陽明学十講』『朝の論語』『東洋学発掘』『新編 経世瑣言』『新憂楽志』『老荘思想』『古典を読む』『人物・学問』『光明蔵』『政治と改革』『古典のことば』『この国を思う』『儒教と老荘』『旅とこころ』『王陽明と朱子』『人間維新Ⅲ』『憂楽秘帖』『明治の風韻』『天子論及び官吏論』(明徳出版社)

「2000年 『人間維新 III』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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