- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884749156
感想・レビュー・書評
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えっ、安くなって再登場?
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全体を総合して理解できているとは言えない状態。再読を要す。
感性は測定することが難しく科学の文脈に乗りにくい。しかし,人間は理性悟性だけでなく感性も持つことは事実である。この感性をないがしろにした人間の発達はありえず,もしそのような発達があるとすれば歪で不完全といえる。
「人間であるとはどうあることであるのか。人間になるとはどのなることなのか。」という問いが繰り返し出てくる。人間やその一生についての追究していくことなのか。 -
少し難しかったけれど、講演会の文字起こしを読んでいるみたいで理解しやすかった気がします。
七転八起ではなく七転八倒、の考え方は少し希望がなくなってしまいそうで怖いけれど、一歩踏み出す勇気には繋がるのかなぁと印象に残った表現でした。
あと対の世界、自分の意見に反対する人がいるのが当たり前という精神は、周りの意見に怯えず取り組めるので身に付けたいです。 -
「人間の格」芳村思風
近代の学校教育は、科学的な思考能力と知識や技術を習得する事に大半を費やした為、理性能力が成長し、頭の良い人間はたくさんつくられたが、人間性が見失われ、人格の崩壊という事態に立ち至った。
人格者とは、理性、理念、道徳に支配される人間ではなく、決して縛られる事のない、耐えざる破壊的創造に基づく成長を連続させ、今よりもっと優れた素晴らしい生き方を求め続ける人の事。そこに燃えるような命の輝きや解き放たれた自由な魂の感動と喜びがある。
自分を鍛え、心を磨き、命を燃やして道を極めんとする人間の生き様には清々しくも凄まじき身も滾る美学がある。
感性が人間の本質であり、生命の本質であり、宇宙の究極的な実在である。
実践なき思索は空虚であり、思索なき実践は盲目である。-イマヌエルカント
先ずは信ずるに足る自己をつくる事。この基本条件は、実践的確信と論理的確信。
学問は人間に本当の自信を与える一つの要素である論理的確信をつかむ為に存在する。
学問では、科学的側面と哲学的側面からの探求が必要。
理性を保つ人間にしか持たない欲求とは、知りたいという欲求と幸福になりたいという欲求。
人間性が今日のままであったら、そこからは決して原理的新しい生き方や社会の在り方を考える発想は出てこない。
人間が最終的な目的とする本当に素晴らしい価値は殆どが愛、幸福、自由、生きがい、勇気等の目に見えない「感じる」もの。理性から生まれるものはこれらの目的を実現する為の手段。
人間性の進化が達成されなければ、より素晴らしい社会も会社も人生も出てこない。一番大事な事は、自分自身の人間性を、全人類の人間性を進化させる事。それが新しい未来をつくる原点。
「常識で」考えるのではなく、「常識を」考える事
常識を破壊する勇気は創造へのエネルギーから生まれる。感性に自分の意識を向け、感性を見つめながら生き始めれば、常識を打破するものはいくらでも出てくる。
世界最高レベルの権威を集めて作るエンサイクロペディアブリタニカでも百年経てば80%は変わる。
人間であるとはどうある事か?人間になるとはどう成ることかを考える事。
人間にとっての幸せや喜びは、神や仏のような生き方をする事ではない。人間的な人間になる事である。
個性は人間が「意識的に」作り上げる一個の芸術作品。自己実現とは、他に置き換えのきかない一個の芸術作品として自分を仕上げる事。
少なくとも三年は寝食を忘れて没頭する事で、本当に個性が輝きだすような能力が獲得できる。
能力としての個性ができ、その上で「私はこういう生き方がしたいんだ」という人格的目標を持って努力する事。これが人格的努力。
人間である限り長所と短所は必ずある。円熟ではなく、角ばったまま熟していく角熟を目指す事。ここに個性のある本物の人間の姿がある。短所には目もくれず、長所だけを限りなく伸ばす事。
理性は人間だけが持つ不完全な能力。感性は全生物が持つ生命の本質的能力。
何かを成し遂げる人は「おかしい」と感じる事をずっと突っ込んで考え続ける。
真実の自己を発見する第一歩は「現実への問い」を持つ事。それは理性的に作り出す問いではなく、自然に命の奥底から湧いてくるもの。最初は幅広く疑問を感じるが、次第に関心の角度が狭まり、ついには「これがお前の使命なのだ、お前がこのために生まれてきたのだ」という所に必ず導かれる。
「ちょっとおかしい」という感性の実感、感性から湧き上がってくる実感、現実への問いとしての感性の実感、これこそ使命との出合い、真実の自己との出合い、能力としての真実の自己との出合いであり、これでしか本当の自分を発見する事はできない。
一生、自分で自分を教育していく事が個性を磨きだすのに一番大切な事。
問いを持ち続ける事によってのみ、人の人生は生き続ける。
自分の中から湧き出るものを持たなければ人生の悦楽は味わえない。苦労する事自体に本当の喜びがある。
問いの大小、他人の評価は問題ではない。
会社は全社員が自分の能力が最大限に発揮できる最高の場所だといえるような喜びを提供する事。会社は全ての人間にとって最大の生きがいの原点であるべき。職場は最高の自己実現の場である。
真の進歩とは、先人が解けなかった問題を解決する事ではなく、今まで誰も疑問を感じなかった事柄に対して疑問を持つ事。
ある言葉を発するという事はそれを意識しながら生きている証拠であり、その言葉がないのはそれを意識していないという事。
まず周りにどういうものがあるかに気づいて、それと関係を持っている存在としての自分に気づく。その順序で自己存在を認知する。
人間は不完全性の自覚を忘れた時、人間である事を原理的に失格する。
生きがいある人生の基本姿勢は、より以上を目指して生きる事。人間的魅力はそこからしか生まれない。
不可能を可能にしていく事に人間の成長がある。
今自分がしている仕事の中に、その為なら死んでもいいと思えるほどの価値を見つけていく事が、人間が仕事をするという事。
社会的存在である人間にとって、人の役に立つ事を目指して生きる事。
本物の人間になる条件
1.不完全性の自覚から滲み出る謙虚さ
2.より以上のものを目指して生きる
3.人の役にたつ存在になる
真の意味の人間性の豊かさとは、いろいろな人間性を理解し、包み込んでいく事。
本当の包容力を持つ為には、相手を理解するのも自分の人間的成長に必要だからという明確な主体的意識が必要。 -
とても良いことが書いてあり学ぶところ多いのですが、講演かなにかの口述筆記みたいで非常に読みにくい。同じことの繰り返しでカサ増し。
しかし感性論哲学に夢中なので、続きも読み始めてます。