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- 本 ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884812874
感想・レビュー・書評
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いわゆる、現代では「スピリチュアル」とかいってテレビなどでもてはやされつつ、一方では胡散臭さを感じる人もいるであろう分野であるが、
18世紀、カントと同時代に生きたインマヌエル・スウェーデンボルグが、このころ、詳細な「霊界」や「霊」についての叙述を淡々と克明にまとめている。
スウェーデンボルグが、時代を超えて完全に「インチキ」と断定されず注目されているのは、彼が科学者であり、また政治家でもあり、学問的にも天才であり、正しい順序を踏んでから、老年になってから神秘思想に至っている、
そして、自分の身に起きた霊的体験を批判的に分析している点にあろう。
日記は、主にキリスト教の霊的(それこそ文字通りの)解釈である。
「人が自分の悪からただのがれようとするだけで、内心『私は悪から逃れるように唱えさえすれば、罪の許しをうるだろう』と考えている限り、そこに祈りは何の効果もない、ということが認められた。
罪はそれが心の奥底から真に告白され、ある種の内なる呵責や苦悶を伴ってそのけがわらしさが承認されない限り、許されず、こうしたことのうちに、またそのあとでのみ、祈りは効力をもつのである。」
ちなみにカントは「視霊者の夢」の論文のなかでスウェーデンボルグをメタクソに叩いている。「認めた」というのは嘘である。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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