幸福を見つめるコピー 完全版

著者 :
  • 東急エージェンシー
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884971243

感想・レビュー・書評

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  • 岩崎さんが書く幸福って
    薄っぺらくない質実剛健というか。とてもリアル。
    近づきたいなぁ。

    メモ
    人と違う考え方を発見できる手っ取り早い方法は、世の常識や通念と逆のことを考えること。

    好きなコピー
    あなたに会えたお礼です。
    やがて、いのちに変わるもの。
    たった一度の、いのちと歩く。

  • コピーライター、岩崎俊一さんの作品集であり、
    制作の背景となった出来事や想いなどが
    まとめられた一冊。

    この方の、人生を慈しむような視点で
    書かれたコピーが好きで、
    気になるコピーライターではあった。

    今回、作品集として並べられると
    あぁ、あの作品も…! という発見あり。
    それらは、ときには、クスッと笑ったり
    共感できたりする、あ、こんな表現で
    それを語るのか!
    と、感じ入ることしきり。

    あとがきに、
    「コピーはつくるものではない。見つけるものだ」
    と、コピーの書き方についての考えを
    書かれていた。

    私たちの中にある、そして言葉にできない…と
    あいまいにしていることを、ときに
    楽しく、あたたかく、思い出させるように
    気づかせてくれる。

    広告コピーは、やっぱり素敵だと思った。

  • ●うまいことを言う人より、うまいものをくれる人を信じなさい

    ●幸福は、ごはんが炊かれる場所にある

    ●食べるものに世界一臆病な企業でありたい

    ●お父さんが撮ると、私が主役になるから、不思議だな

    ●旅に出る服は、写真に残る服だ。

    ●服は、肌より先に抱きしめられる。

    ●仕事に追われ、生活に疲れる。日本では大人の話です。

  • 解説にコピーライティングの要締は人間観察力、と書かれていたけれど、岩崎さんは人間と生活を愛した人なんだろうなと思う。
    だから、やさしい眼差しで紡がれた美しい言葉たちは、心にすっと入ってくるし、書かれたものではなく、まさに見つけられたものだなと思う。

  • 【感想ではありません。メモした言葉をそのまま残しています】

    それは、企業は何のために存在するのか、商品は何のために生まれてくるのかを考えれば自明である。
    すなわち、人の役に立つためである。人を助け、人を育て、人を守り、人を愉快にし、人によろこびを提供するためだ。・・・それが「幸福」という北極星をめざさないわけないのである。・・・いたる道はそれぞれ違う。やることは別々である。しかし、目指す星はただひとつ、「人の幸福」である。逆に言えば、そうでない企業や商品は、この世に存在する理由はないのである。

    P24会う、贅沢。

    P29贈る者は、汗をかけ。

    P75失敗しても楽しいことは、ほんとうに楽しいことだ。

    P78 時間も、労力も、お金も使うという、とてもめんどくさい行為。でも、そうしてでも人は、人に贈り物をしたいのだ。
    たのまれたからやったわけじゃない。あなたが大事だから出した。だからうれしいのだ。うれしいと思ってくれる人がいる。そうはっきりと意識すれば、意識しないよりは、モチベーションは確実に上がることは間違いない。

    P80 家族を持つということは、こういうことかと思った。いとおしい者を得るとは、心配事がふえることなのだ。自分以外の人間のために、身をよじるほど胸を痛めることなのだ。・・・そして初めて知る、この得も言われぬ感覚こそ、人生の味わいというものかもしれない。

  • 「コピーはつくるものではない。見つけるものだ」人にかける言葉も同じ。適切な言葉を。
    「あなたに会えたお礼です」
    儀礼ではなく、お礼なんだな
    「いとおしい者を得るとは、心配事がふえること」
    結婚する若い人に送りたい
    「本を読む人の顔は美しい」
    「本を読む人が想像の世界とつながっている」
    賢そうに見える
    「人のために、一所けんめいになる大人を見るのはいいものだ。」
    17年前の河合塾のコピー。学校のコピーで使える
    「大人から幸せになろう」
    幸せな顔はしていたい

  • p374
    会社は望まれて生まれます。
    人に必要だか、社会の役に立てるから、この世に生まれてくるのです
    〜略〜
    ひとつひとつ役割は違うけれど、
    それぞれが自分たちに力をぞんぶんに出しきって
    社会を支える、様々な会社たち。
    どんなに小さくても、必要でない会社というものはない。

    p312
    男性がネクタイをはずせば
    女性のひざ掛けがいらないオフィスになります
    2005年、環境省、チームマイナス6%

    p296
    歳をとるということは〜略〜
    あれもできない、これもできない。そう感じながら人はひとつひとつ諦めを身につけ〜略〜
    ただ。この穴埋めをするように〜略〜見晴らしもすこぶる良くなった
    〜略〜
    自分を取り巻いていたさまざまな壁が取り払われるのだから見晴らしがよくなろうというものである

    p64
    人生には、チョコレートをかじる時間がいる
    1995年、明治ミルクチョコレート、明治製菓


    p25
    人に会う。時間を作って、会う。
    おしゃれをしたり、ご馳走を用意したり、
    一日がかりで故郷に帰って、会う。
    ひとりの人に会うために、その人の笑顔をみるために、
    ホントに私たち、いっぱい努力しているんですね。
    会うって、ぜい沢。人と人の間の、いちばんのぜい沢。「会いたいなあ」。
    この気持、この情熱があれば、贈り物は素敵にならないはずはない。
    そんな気がする、人なつかしい夏です。
    1982年、お中元、西武百貨店

    p120
    外が寒い、という幸せ。
    1994年、積水ハウス、イズ・ステージ

    p121
    おとなの中で、親がいちばんかわいい。
    2007年、積水ハウス、夫婦で人生を楽しむ平屋の住まい

    p135
    父さんだってほめれば育つ。
    1984年、求人情報誌、コピーライターが語る「転職のすすめ」

    p184
    本を読む人
    〜略〜
    なにより、本を読む人の顔は美しい。
    〜略〜
    散漫な電車内のふんい気からひとり遊離し、本を読む人は、なにゆえにそんな超然とした空気を身にまとえるのだろうか。
    いうまでもない。それは本を読んでいるからだ。からだは電車の中にあるけれど、心は本の宇宙で遊んでいる。本の一ページ一ページから立ち上がる無限の空間を飛びまわっている。


    p360
    がんばる人のがんばらない時間
    2010年、ドトール

  • 土曜のイヴは六年来ない。

  • ”<抄録(抜き書き)>

    <きっかけ>
     greenz people 会員限定本2018 で、池田美砂子さんが紹介されていた一冊。
     次の紹介文に惹かれました。

    > 誰かの営みの本質的価値を見出し、幸福をともに見つめる。そんなあり方・生き方・働き方に心惹かれる方へ。”

  • いつか機会があれば、もう少しじっくり読みたい

  • 改めて読むと、泣きたくなる気持ちになった。
    悲しいというよりも心が震えたから。

    やさしくて、すぐそばにいるような
    言葉のセレクトや視点にやさしくなれる。
    そして、幸福とは何か?を考えさせられる。

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著者プロフィール

コピーライター。1947(昭和22)年、京都生まれ。同志社大学卒業後、大毎広告、レマン、マドラなどの広告制作会社を経て1979年独立、岩崎俊一事務所を設立。TCC賞、ACC賞、読売広告賞、朝日広告賞、カンヌ国際広告賞銅賞など受賞多数。「一度、ふられてらっしゃい」(サントリー)、「聴こえてくるのはいのちです」(ソニー)、「21世紀に間に合いました」(トヨタ自動車)、「年賀状は、贈り物だと思う」(日本郵政)などの時代を代表するコピーを多数生み出した。2014年67歳で逝去。『大人の迷子たち』(廣済堂出版)などによりエッセイストとしても知られる。

「2016年 『昭和という たからもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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