木とつきあう智恵

  • 地湧社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885031731

感想・レビュー・書評

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  • 科学的であり哲学書のようなかつグリム童話みたいな本。 読んでいて、秋の森の香り、樹皮のざらざらした感覚、新しい板材の美しい木目や節の模様、使い込んだ木の温もり、さまざまと想像が掻き立てられた。
    著者は、営林署員として勤務後、製材業を営んだ経験から、無垢の木の断熱性、加湿と除湿の効果、抗菌、防虫、あらゆる可能性を教えてくれる。



    冬の新月か下弦の月の日、秋に選び出しておいた木を伐りに行く。、梢を山の斜面の下に向けて倒れるようにし、冬の間に枝葉が幹の水分を吸い上げてくれるのを待つ。春になれば山から下ろし、ひと夏を乾燥のために置いておく。そのようにして、素晴らしく軽く長持ちする材木ができあがる。こうした木を適所に用いた家は、今の建て売りの住宅とは違って、100年も200年も心地よい安心感のある住処となりそうだ。

    こうした林業、建築の精神が今の技術に加わることを望む。

  • 木材は火に弱い、扱いにくい、虫にやられるから大量の農薬が必要というのが常識になっているけれど、チロル地方に伝わる昔からの智恵を使えば、そんな心配は全くない。
    今の林業に相反することがたくさんかかれているけれど、日本でも神社の木は新月に切り出すというし、マヤでも同じ様な話はあるので、もっとこういう話が広がれば、シックハウスなどのアレルギーも減るのにと思った。

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