こんな沖縄に誰がした 普天間移設問題――最善・最短の解決策

著者 :
  • 同時代社
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 15
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886836854

作品紹介・あらすじ

日米両政府合作によってつくられた現実を、無視しつづける鉄面皮はもう許されない。海外移設への具体的道を提示する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 守屋元防衛省事務次官の本と比較する意味で、沖縄側からの意見として読んでみた。正直、論理の飛躍や矛盾が数多くあり、ツッコミどころが満載だなと感じたが、この感情を理解することが、沖縄の基地問題を解決する糸口になるのだと思います。
    廃藩置県時のやりとりや、太平洋戦争の後の経緯など、非常に勉強になる部分も多かったのも事実です。
    大田さんが引用している「普天間基地は国外へ」の論理は、その多くは「日米保障は維持するもの普天間は国外移設可能」という論理であるのに、大田さん自体は「日米安全保障も撤廃して、基地はすべてなくすべし」という論理であると思います。結論としては「国外へ」だとしても、その結論に至るまでの論理構造もはっきりさせないと議論しづらいと前から思っていましたが、少なくとも大田さんがどういう立場か分かってよかったです。
    「アメリカはグアム移転も可(むしろ望んでいる)としているのに、日本が出ていってほしくない」という説に立つならば、アメリカ側に「国外移設」を政府として言ってもらえば、日本の国内世論も一気に国外に傾くのではないかと思います。おそらくそう簡単ではないでしょう。ただ、個人的な立場を言えば、環境問題などもあり辺野古移設はすべきではないと考えるため、残念ながら普天間は一定期間維持されつつ、普天間のみ国外移設という選択肢を粘り強く交渉するしかないかなと思っています。
    2011/5

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1925年、沖縄県久米島に生まれ。1945年、沖縄師範学校在学中に鉄血勤皇師範隊の一員として沖縄守備軍に動員され沖縄戦に参加、九死に一生を得て生還。戦後、早稲田大学を卒業後、米国シラキュース大学大学院でジャーナリズムを学ぶ。修了後、琉球大学社会学部で教授として研究・指導を続ける。1990年、沖縄県知事に就任、2期8年務め、平和・自立・共生をモットーに県政を行う。「平和の礎」や「新沖縄県立平和祈念資料館」「沖縄県公文書館」などをつくった。2001年、参議院議員(1期6年)。知事退任後、大田平和総合研究所をつくり平和研究を続ける。現在は同研究所をもとに設立した特定非営利活動法人・沖縄国際平和研究所理事長。

「2014年 『辺野古に基地はいらない!オール沖縄・覚悟の選択』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大田昌秀の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×