いま、世界で読まれている105冊 2013 eau bleu issue

  • テン・ブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886960306

感想・レビュー・書評

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  • ★世界は広く、その土地で読まれている書物のことなど、私たちは何も知らない(帯)

    105もの取り上げられるべき書評、だけれど未訳という、生殺しのような本。
    名前も知らない国の一冊、文化が違う国の一冊…好みの範囲が狭い私でも、複数冊が気になった。
    また、この本の中に日本の一冊を掲載するなら、何が適しているかを考えるのも面白そうだ。

    『黒い鏡』ユーリー・マムレーエフ
    『銀河は流れる』リ・ラスン
    『虱の宮殿』エリフ・シャファク
    『グルブ消息不明』エドゥアルド・メンドサ
    『死者の甘い香り』ギジェルモ・アリアガ

  • 本の本

  • 凄そう!

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    「★83人が紹介する63カ国(自治領含む)105冊のイチオシ本

    英語からエスペラントまで世界の言語に通じる研究者、翻訳家、ジャーナリストが、日本未翻訳のおススメ本(主に文学作品)を紹介する、日本初の試みです。

    大国ロシアから、小さなツバルまで、いま読むに値する作品を網羅するなかで、日本語に翻訳される機会が少なく、なかなか紹介されてこなかった国々の作品を積極的に取り上げました。

    ★世界は広く、その土地で読まれている書物のことなど、私たちは何も知らない

    ラミーロは怖くなった。
    再び路上を照し始めた月のように、熱くなっていた。
    手をどけようとすると、アラセリはのしかかって来て、
    首にキスの雨を……。
    ――選者:鼓 直/作品:『熱い月』メンポ・ジャルディネッリ【アルゼンチン】

    バイツプ島に伝わる歴史の中で、
    この負債についての物語だけは島民全員が知っている。
    ――選者:小林 誠/作品:『歓喜の日』ティト・イサラ&ダグ・マンロー【ツバル】

    飴玉宮殿は墓地の上のアパルトマン。
    何十年と積み重なった時の証――。
    いいえ、それは嘘。
    だってこのお話は刑務所の中で語られたのだから。
    ――選者:宮下 遼/作品:『虱の宮殿』エリフ・シャファク【トルコ】

    私はもう恍惚に至らんまでに 完全に破滅した人間だ。
    私には世界がわからない、神もわからない、
    とすると、私の運命には果たして何が残されているのか。
    ――選者:亀山郁夫/作品:『黒い鏡』ユーリー・マムレーエフ【ロシア】

    ★アマゾンでも手に入らない本がある
    本書はフラットになったと言われているこの世界を、書物、とりわけ文学という制限された枠からあえて覗いてみる試みである。諸言語に通じ、その言葉、そして土地や人を見つめてこられた研究者、翻訳家、ジャーナリストの視点を借りて、世界を眺めようとした。
    (中略)
    かなり早い段階で気づいたたこともあった。多くの書物がアマゾンのワンクリックでは手に入らないという現実である。政治的事情で現地の書店でもなかなか見かけないという本があった。長年にわたって築いた個人ルートを頼らなければ入手できない、閉じられた国家の本もあった。その国の言語で初という出版物もあった。こういった書物にたどり着くことは、小手先の検索テクニック頼りでは難しい。本書は幸せな書物である。八十三名の執筆者にそのリアルな経験で出合ったとっておきを多数紹介いただくことができたのだから。
    ――「編集後記」より 」

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