わたくしたちの成就

著者 :
  • 童話屋
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887471184

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな茨木のり子さんの愛の詩集。

    これまで茨木のり子さんといえば、
    “自分の感受性くらい自分で守れ ばかものよ”に
    代表される男前なイメージばかりだったけれど、
    こんなに女らしい一途な愛に生きた人だったんだと
    新たな一面を垣間見て驚いた。

    さらにさらに尊敬する女性となりました。

  • 連れ添って25年で逝った夫への思慕。自身が亡くなるまでずっと、その思いを送り続けた、茨木のり子の私人としての姿が生々しくあらわれている。
    あまりの愛の深さにくらくらして、烈しさと寂しさに涙した。

  • ずっと読みたかった。発売されているのを見てその場で買いました。茨木さんのことがより好きになりました。

  • (存在)が好き。

  • 「執着」という、ともすれば鬱陶しいものを、ここまで甘やかに表現できるのか。
    茨木のり子の詩を読むと、いつも新鮮な驚きをもらう。

    亡くなった旦那さんへの愛着を、詩という形で自らの死後に発表した茨木さん。
    理由は「照れくさいから」だったらしいが、なるほど、「公」にするべき完成度の高さを誇りつつ、ここまで「私」を強く感じる詩もない。
    各所で「ラブレター」と評される通り、短い詩から情愛が滴るようだ。

    見送った相手を31年に渡り「ゆっくりと急いで」追いかけ続けた茨木さんは、この詩の発表が決まる頃「わたくしたちの成就」を叶えたのだろう。
    幸せと冥福をお祈りします。

  • 私小説かと思うほどの濃密感

    わたしは相方との別れをこのように迎えるのだろうか

    二人、死の国において、目覚めない眠りを共にする事が、愛の完成なのだろうか。

    そんな思いの詩人に、わたしは嫉妬しているのだろうか

    どの詩を読んでも、私のかわいた感情にドロドロと押し寄せてくるような詩集でした。

  • 久しぶりに読んだ、茨木のり子さんの詩集。
    以前読んだ詩集は鋭い感性で紡ぎだされた言葉がまるでナイフのように突き刺さってくるように感じられるものでしたが、今回の詩集はそれに比べると少し丸くなった印象を受けました。
    さらに読んでいくと、この詩集は丸ごと、作者がとても大切に思われていた方-多分ダンナ様を偲んで作られた、追悼の詩集なのだと分かりました。
    読んでいて、痛いほど故人への思いが伝わってきます。

    私が好きなのは「訛」という句。

    『無口なひと
    しゃべることのきらいなひと
    電話はアレルギーを起こすほど
    訛があらわに伝わるのがいやなのですね
    でも
    す と し がごっちゃになって
    それがどうしたというのでしょう
    わたしがあなたに惹かれたのは紬のようなその東北訛のせいですのに

    困らせるとは知りながら
    またダイヤルを廻してしまう
    するともうこれ以上短くはならないような
    ぶっきらぼうな返事が
     あ、や、いや、そう、ンです、じゃ・・・
    あなたの言葉のニュアンスに
    幼い日 逝ってしまった母の
    奥の細道ことばが やさしくだぶってくるようです』

    紬のような東北訛という表現が好きです。
    ホントに、東北訛ってそんな感じだと思う。
    朴訥で素朴で・・・。
    多分、これは若い頃のダンナ様とのやりとりを詩にしたものだと思われます。
    亡きダンナ様がどんな人柄の方だったのか、この詩で見えてきます。
    そしてこの詩に込められた思いも・・・。

    この詩集を読んでいる最中、私はこんな風に夫との日常を大切にしているだろうか、丁寧に共に生活しているだろうか、と思いました。
    何気ない日常だけど、一日、一日、夫といる時間は少なくなっているのだと・・・改めて知らされたような・・・そんな気になりました。

    これは文庫本サイズですが、表紙はしっかりとしていて小さな日記帳のような装丁になっています。
    どちらかと言うと女性が喜びそうなとても素敵な装丁。

    そしてどちらかと言うと女性向けの切ない詩集です。

  •  茨木のり子さん、生前未発表の詩。こういう愛の詩も書いていたんだ。怖いだけの人ではないんだ。相手を想うこと、自分で生きること、愛することってどういうことだろうと想った3.11の今日。

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茨木のり子の作品

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