かものプルッフ

  • 童話館出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (37ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887500631

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  • 原題『PLOUF, LE CANARD SAUVAGE』

    雌がも(母がも)のプルメットが8つの卵をかえし、8羽の子がもを一人前に育てるまでのお話。まばゆいばかりの緑色の首の雄がも(父親)はコルベール。

    プルッフ うまくもぐるから
    カンカン、ケッケ ふたりともよくしゃべるから
    クイユー よく食べるから
    クロップ
    ベジョーヌ
    フレーシュ
    コキーユ いちばん小さいから

    プルメット「ウエック、ウエック」
    「クワック、クワック、ウエック、ウエック、ウエック、レトッシ、レーブ、レーブ!」(=わたしたち、コルベール家のかもはね、ふるい昔からつたわってきた、こよみをもっているのよ」

    コルベール「クワック、クワック」

    他にもでてくる水鳥の仲間が詳しいし、絵が正確
    ばん「ケール、ケール」
    くいな「キックキック、クー!」
    かんむりかいつぶり(水の国のプリンス)「コーニ、コーニ、コーニ」
    はしびろがも(血のつながったおじさん)「ウォアウォア、トックトック」
    ひどり(これもおじさんで赤と黄色の羽根でかざったきれいな頭)「ビビュービビュー、ビビュー」
    はいいろがん(大おばさん)「タッタ、タッタ、ターアット」
    おおばん「フルッ、フルッ」
    さんかのごい「クラウ、クラウ」

    たか「キーヤ、キーヤ」

    P5たまごをだきはじめたころ、夜、空にでる月は、まんまるでした。
    それから月は、四度、形をかえて、今夜はまた、湿地の上に、まんまるいすがたをあらわしました。プルメットにはわかります。子がもたちは、もうすぐからをやぶってでてくるでしょう。

    P15こよみ 季節が数字ではなく、子がもの成長とその時期に咲く花や、動物によって表されている

    リュウキンカの花がさくころ:子がもはたまごからかえる~3・4月
    黄アヤメが池にさくころ:子がもはころもがえをする~5・6月
    野パセリが花をもつころ:子がもは空をとぶ~7・8月
    スイレンの花のさくころ:子がもはあざやかな羽をつける~9・10月

    子がもが冒険心を出して、遠くまで行き、犬に追いかけられるのがちょうど野パセリが花をさかすころ、というふうに成長と自然の移り変わりがきちんと描かれている

    P27は俯瞰図

    ころもがえについても、
    P31夜がながくなりはじめました。日差しも、もう強くはありません。雨がふってみずうみは、水かさをまし、地面もしめりました。ある朝、若いかもたちは、すっかり元気をなくしていました。からだじゅうが、いたむのです。そして、いつものようにとぼうとすると、ばたばたと水におちてしまいます。つばさをふるうたびに、羽が、何本かぬけます。美しい灰色と茶色の上着は、はげちょろけになりました。


    「空中をおよぐのは、とてもゆかいだろうな」

    鴨(かも)=カモ目カモ科の鳥類のうち、雁(カリ)に比べて体が小さく、首があまり長くなく、冬羽(繁殖羽)では雄と雌で色彩が異なるものをいう。カルガモのようにほとんど差がないものもある。分類学上のまとまった群ではない。

    雁風呂(がんぶろ)
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%81%E9%A2%A8%E5%91%82
    落語
    http://ginjo.fc2web.com/223ganburo/ganburo.htm

    かりきたる
    第49候 寒露(かんろ)/初候
    鴻雁来たる
    寒さによって露が凍りそうになる頃、寒露(かんろ)を迎えました。シベリアにいた雁(かり)が、越冬のため北海道や東北地方にやってくる時期です。青森県には、古くから伝わる雁風呂(がんぶろ)という珍しい風習があります。海上での休息用に木片をくわえて飛来した雁は、春になると再び木片をくわえて旅立つと信じられていました。そのため、雁がいなくなった後の海岸に残っていた木片は、日本で死んだ雁のものだと考えられていたようです。その雁の供養のために、流木で焚いたお風呂を旅人などに勧めていたのが雁風呂の由来です。

    かもるの語源
    カモは捕まえやすく、利益がでやすいので。

    かもねぎ おあつらいむき。ちょうどいい。

    かもとりごんべえ
    かもなべ

    啐啄同時(そったくどうじ)
    禅の言葉に「啐啄同時」というのがあります、5月は野鳥にとっては子育ての時期です、卵の中のヒナ鳥が殻を破ってまさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側から雛がコツコツとつつくことを「啐」といい、ちょうどその時、親鳥が外から殻をコツコツとつつくのを「啄」といいます。雛鳥が内側からつつく「啐」と親鳥が外側からつつく「啄」とによって殻が破れて中から雛鳥が出てくるのです。

     両方が一致して雛が生まれる「機を得て両者相応じる得難い好機」のことを「啐啄同時」というのです。親鳥の啄が一瞬でもあやまると、中のヒナ鳥の命があぶない、早くてもいけない、遅くてもいけない、まことに大事なそれだけに危険な一瞬であり啐啄は同時でなくてはなりません。

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