ベイジル: ねずみの国のシャーロック・ホームズ (子どもの文学・青い海シリーズ 27)

  • 童話館出版
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本棚登録 : 105
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887501485

感想・レビュー・書評

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  • 作者のイブ・タイタスさんって、アメリカ出身だったんだ。
    だって、この本はロンドンのベイカーストリートが舞台だし、同じ作者でこの本と同じくポール・ガルドンさんが挿絵を描いた「ねずみのとうさんアナトール」は三色旗がはためくパリが舞台。でもタイタスさんはニューヨーク出身。
    と言うことは、タイタスさんは単にシャーロック・ホームズ好きが高じてベイジルを書き、チーズがとても好きだからアナトールを書いたということなのだろうか?
    https://booklog.jp/item/1/4924938335
    まあ、「アルプスの少女ハイジ」のアニメを制作したのが日本人だと知ったヨーロッパ人はみんな驚くらしいから、それと比べたら取り立てるようなことではないけれども。

    シャーロック・ホームズがねずみの名探偵ベイジルになり、ワトソンはドーソン博士へ。
    この本ではドーソン博士の語りで進行し、2人の軽妙な会話や、ベイジルが何気なくやり過ごした後でドーソンに打ち明ける鋭い洞察など、ホームズ作品の持ち味がそのまま転写されているかのよう。
    そして、ねずみをキャラクターにしたことで、人間では無理なねずみ特有の動き方や、ねずみの大家族の描写などがプラスされ、魅力を増すスパイスになっている。

    本編のページ数もイラスト込みで124ページと多くないので、コナン・ドイルの作品を手にする前の小学校高学年くらいが読む入門編としておすすめ。

  • 『ねずみのとうさんアナトール』と同じコンビが描くねずみの探偵ベイジルの物語。
    探偵ベイジルの活躍を助手のドーソン博士が報告する形は、ホームズと同じ。作者のタイタスはロサンゼルスのシャーロック・ホームズ協会会長を務めたこともあるホームズファンなので、登場人物やキャラクターがそのまま。それを知っていると楽しさが増すが、もちろん知らなくても読める。
    謎解き自体は大したことないので、そこはがっかり。
    絵本ではなく、文章多めの児童書だが、今どきの子どもたちには読みにくいかも。1885年の物語ということになってるし。
    アナトール同様ねずみたちは人間そっくりに生活していて、パイプを吹かしたり、バイオリンを奏でたりする。(服装は人間のままだけど、足は裸足なのが面白い。)家具調度、服装など見ていて楽しい。
    大人にはいいかもしれない。

  • ホームズのネズミ版パスティーシュ作品(ホームズも出てきます)です。児童書なので小学生中学年からがお薦めのようです。双子姉妹の子ネズミ、アンジェラとアガサが誘拐され、ネズミのホームズ、ベイジルと助手のドーソンが事件解決に乗り出します。教訓として「知らない人について行ってはいけないよ」というような内容になっていますので、低学年のお子さんにも楽しんで欲しいと思います。

  • 良く出来た子供向け探偵ものだった!
    ねずみの読む新聞の名前などがいちいち可愛く、イラストも素敵だった。

  • ■書名

    書名:ベイジル―ねずみの国のシャーロック・ホームズ
    著者:イブ タイタス (著), ポール ガルドン (イラスト), Eve Titus (原著), Paul Galdone (原著), 晴海 耕平 (翻訳)

    ■感想

    ネットサーフィン中に見つけた一冊。
    タイトルに惹かれ購入し、読んでみました。(安く綺麗な本を購入できたのは運が
    良かったです。)

    児童書の位置づけであり、挿絵も豊富ですが、なかなかどうして面白い
    推理小説になっています。
    大人でも十分読むに堪えます。
    シャーロックホームズのねずみ版ですが、内容もなかなかよくできているし
    何より言葉遣いが、本物のシャーロックホームズを知っていないと出来ない
    言葉遣いになっています。
    これは、翻訳が素晴らしい感じがしますね。
    登場人物の言葉も、本家のシャーロックを明らかに意識している感じがします。

    児童書ですので100ページほどで終わってしまいますし、絵も豊富なので
    文字はそれほどありませんが、十分楽しめました。

    これ、シリーズものであるっぽいので、他のも手に入れば読んでみたいです。
    (これ以外はプレミアがついて、とてもじゃないけど手に入らない値段になっていますね・・・)

  • 単なるねずみバージョンのホームズものでなく、ホームズが生きている時代に、ベイカー街221Bの近くに住み、ホームズの推理を聞いて勉強しているねずみのベイジルさんのお話。
    変装とかもして、ホームズ感ある。

    でも、翻訳の問題だけど、日本語にない現地の言葉とか、ちょっと難しい言葉に注釈があるんだけど、『一蓮托生』とか『もっけとさいわい』とかには注釈がないんだよね。
    あってもよくない?

  • 子どもの頃図書館で借りて読んだシリーズ、新装版があるのに気づいて早速読んでみた。すぐに読めてしまったけど、すごく面白かった。
    ホームズの足元に住むネズミの探偵ベイジルの推理と活躍が相棒のドーソンによって語られる。事件の発生、手がかり、調査、そして解決に向けての山場と探偵小説の醍醐味がぎゅっと詰まっていた。
    挿絵がポール・ガルドンだったことに驚いた。子どもの頃は誰が書いて/描いているかなんて気にしなかったなぁ。

  • かの有名なシャーロック・ホームズを尊敬し、彼のような名探偵になりたいねずみのベイジルは、ベイカー街の地下に引っ越してきました。ところが、2匹の子ネズミ誘拐事件が発生。ベイジルは友人の医者ねずみ、ドーソンと事件の解決に乗り出します。

    ホームズ顔負けの名推理と大冒険。ガルドンの素晴らしい挿絵が楽しい本です。

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