「手紙屋」 ~僕の就職活動を変えた十通の手紙~ (喜多川 泰シリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887595705

作品紹介・あらすじ

社会という名の大海原に船出するあなたへ。
大切なのはどんな船に乗るかではなく、
航海の目的だ。

主人公と一緒に働くことの意味を見つめなおす本。
ベストセラー「賢者の書」「君と会えたから……」で
読者を感動の渦に巻き込んだ喜多川泰、待望の最新作! 
はたして、謎の「手紙屋」の正体は?
就職活動に出遅れ、将来に思い悩む、平凡な大学4年生の僕はある日、書斎カフェで奇妙な広告とめぐりあう。その名も『手紙屋』。たった10通の手紙をやりとりすることであらゆる夢を叶えてくれるというのだ。
 平凡な人生を変えたい!目に見えないけれど確実に立ちはだかる壁を取りのぞきたい! 
そんな思いに突き動かされるように、僕は『手紙屋』に手紙を書き始めた……。
 働くことの意味とは? 真の成功とは? 幸せな人生とは?
明日をよりよく生きたいあなたへ贈る感動作。
「物々交換」「自分に向いているものを探さない」「思いどおりの人生を送る」「あなたの称号」etc.明日を変える10の教え。

感想・レビュー・書評

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  • 西山諒太は大学四年生になったある日、手紙屋という広告をみつけ、就職活動をしながら手紙屋と十通の手紙を交換し、成長していくストーリーです。
    最後には手紙屋の正体も明かされます。

    私は、就活はずいぶん昔の話になりますが、就活前の学生さんにはぴったりなストーリーであると思います。
    就職とは少し違いますが、人生とは何かということを考えるのについては、私のような人生半ばを過ぎた年齢でも、得るところはあったとは思います。

    ただ、私の歳まで、生きていると本当に情熱だけで、夢が叶うものなのかという、全く夢のないことも考えてしまいますが…。情熱が足りなくて、夢が叶わなかった者の愚痴でしょうか。でも、人生まだ、終わったわけではないので、夢を全部あきらめてしまうことも、まだ、ないかもしれないという、希望は全然ないわけじゃありません。(だから、まだ、こうして自己啓発書の類を読んでいます・笑)
    喜多川泰さんの自己啓発本は4冊目で、今までの本は星5をつけさせていただきましたが、この本は、他の著者の自己啓発書やビジネス書と考え方が違うようなところもあり、?と思うところもあり、全部信用することはできないので、私は星3つにさせていただきました。


    全部引用すると、長いので、後半5通の手紙より、諒太が学んだこと。

    ○ある仕事が自分に向いているかどうかは、やってみなければわからない。向いていると思う職業は幻想。
    今の自分に向いている職業を探すよりも、考えただけでワクワクするような目標を持った会社を探すこと。
    向いている職業を探すのはやめて、興味を持てる会社を探す。
    ○人が夢を持つと、目の前には必ず壁が現れる。
    重要なのは、『目の前にあるものに全力を注いで生きること』この生き方をするだけで、どこで何をしていても成功は約束されている。
    大事なのは、その船が何を目的として航海をするか。
    ○あなたの夢が実現した世界では、あなたは世の中の多くの人たちから必要とされ、期待され、その人たちの幸せな生活にとってなくてはならないものを生み出す貴重な存在として生きていることになる。
    あなたは何をして将来多くの人たちを幸せにしますか?
    あなたの活躍でどう変えますか?
    ○どうすれば、きれいな部屋がずっときれいなままいられるか。‘掃除を習慣化すること‘→自分を変えてくれるような本を読み、自分の意見を書き綴っていく→自分を磨くことができる。
    常に動き続けること→行動を始めること→転がる石に苔はつかない。
    ○夢を叶えるために、才能は必要ない。
    必要なのはやりたいという『情熱』。
    『情熱を頼りに生きることが決まったら、やるべきことは『行動』すること。

  • 就職活動中の大学生、西山諒太が「手紙屋」との文通を通して、なぜ働くのか?という答えを出していく。また手紙屋の正体は誰なのか?という若干ミステリー的鵜要素もある(正体は途中で分かった)。「手紙屋」は、十通の手紙のやりとりを通じて、今後の人生で実現したいことを手伝ってくれるが、報酬は手紙の価値に見合うと判断するものをいづれ返せば良い。就職活動にあたり、その企業が「何を目的に航海をしているのか?」を理解し、その大義として、人を幸せにする企業こそ強い。また、目の前にあることを全力で取り組める人間が必要とされる。④

  • 読みやすくて学びのある小説でした。

    就職活動中の"大学4年生の主人公"と手紙のやりとりを仕事としている"手紙屋"の文通によるストーリー。

    『人生の大海原に漕ぎ出す時に、その船が誰のものか、自分が船長か船員か、船は大きいか小さいか、なんて実はどうでもいい。大事なのはその船が何を目的として航海するかだ。それこそが人生の目的であり、それさえあれば"今日を生きる"という確固たる生き方ができる。』
    というフレーズはとても印象に残りました。

  •  本書は小説でありながら自己啓発書であり、ビジネス書でもある。
    なんともクセが強そうですが、その三要素がシンプルにかつ高性能にまとめれていました。


     就活生である主人公が手紙屋という人と文通をするストーリーなのですが、その手紙の内容が人生の軸にしたいと思えるほど濃密なものばかりでした。

     主人公の悩みはストーリーを重ねるごとに変化していき、最初は「やりたいことが見つからないからどこに就職したらいいかわからない」→「そこそこ大手の企業に内定がもらえそうだからそこにしようと思うけど本当にいいのか?」→「安定した企業と魅了的なベンチャーどちらに就職すべきか」→、、、
    と言った具合の変化です。

     私が本書を読んでいて恐ろしさすら感じたのは主人公も読者である私も悩みが変化していることに気が付かなかったことです。まるで、朝方から朝になるように滑らかに自分のマインドがブラッシュアップされていきました。


     私が本書の中で好きな内容は二つありました。
    一つは「成功する人はラッキーだったと言わない」と言うものです。これは何かの成果、例えば英語のテストで100点をとれたことに対し、成功する人は死ぬほど勉強したから100点がとれたんだろうと考えます。

    対して山を張ってそれが当たって100点をとった人は「ラッキー」と言うでしょう。しかし、山が外れた時にその人は自分の努力不足ではなく運のせいにします。

    少々誇張が入りますが、私はこの教訓を「成功した時に『偶然』ではなく『必然』と思えるほど頑張ろう」と心がけました。


     好きな内容の二つ目は「夢を叶えられない人は『自分には才能がなかったから夢が叶わなかった』といい夢を叶えた人は『情熱を持ち続けたから夢が叶った』という」

     と言った教訓です。これも面白く、夢が叶えられないのは才能の有無という自分ではどうしょうもない要因ではなく、情熱を捨ててしまった自分にあると言うことです。「夢を叶えたいなら情熱を持ち続けろ」シンプルながら確信をついた表現でした。
    総評として、本書は上記のような非常に濃い学びを得れる一冊になっています。

     しかし、物語構成であり、ストーリーもほぼ文通でやりとりされているので、本書のほとんどが喋り口調です。なので、読書が苦手な方にもお勧めできます。

  • これはどのジャンルに当てはまる本なのだろう?
    小説、自己啓発本、ビジネス書?
    もし小説でないのだとしたら、小説以外の書物で泣いたのは人生初めての出来事だ。

    「働く」にたずさわる人だけでなく、
    人生の岐路にいるすべての人に読める一冊。

    "手紙屋"の綴る文章の中で、強い衝撃と共感をもたらしてくれた言葉がいくつもあって、これまでの挫折や壁を乗り越えた経験が輝いてみえた瞬間だった。


    *あなたは、今日から誰に、どんな称号を与えて生きていきますか?

    *倒れなかった者が強いんじゃなくて、倒れても立ち上がる者が本当に強いんだよ

    *でも、忘れないでください。どんなに大きな壁であっても乗り越えられないものはありません。一見無理なように感じても、自分から切り捨てたり、途中であきらめたりしない限りは乗り越えられるものなのです。別の言い方をすると、乗り越えられる壁しかあなたの前には現れてこないのです。

  • その人に合った生き方を教えられることは、すごいと思う。

  • 成功の鍵は才能じゃない。情熱。響いたなぁ。
    なんのために働くのか、就活に限らず生き方にもつながる本だった。

  • 少し前に大学受験を題材にした「手紙屋」を読んで凄く気に入り、本当はこっちが先に書かれていたんだけど、順番的には後に読んで良かったって思った。
    本当に喜多川さんの言葉は前向きな気持ちにさせてもらえる。
    読みながら息子に買ってあげようと思う私でした(最近読書に目覚めたそうだから)。

  • 以前から読みたいと思っていたところへきて、フォローさせていただいている方が娘さんに紹介した作品ということも知り、すぐに読みたくなりました!内容としては主人公の諒太くんの就活が、手紙屋さんとの文通を経て素晴らしい結果を得られた…というものです。ただ、読んでみて感じたのは、就活生でなくとも心に響く内容が多いことです。
    『素晴らしい人生を送るために必要なこと。それは-「今、目の前にあるものに全力を注いで生きる」こと。』このフレーズが残りました!
    「自分を磨く手段として読書は有効…それだけでは不十分なので、そこから得られたものを自分なりにまとめる作業が大切…」
    これって、まさにこのブクログじゃない(笑)!
    これからも素敵な本に出会い、自分を磨いていきたいです。

  • 就職活動だけではなく、人生をどう生きていくかについて考えさせられる一冊でした。
    手紙でのやりとりという形がまた良かったと思います。
    子どもにも勧めました。

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著者プロフィール

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。2005年から作家としての活動を開始。『賢者の書』でデビューする。10年『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』が13万部のベストセラーとなり、映画化、舞台化された。「喜多川ワールド」と呼ばれるその独特の世界観は、小学生から80代まで幅広い年齢層から愛され、その影響力は国内にとどまらず、多数の作品が台湾・韓国・中国・ベトナムでも翻訳出版されている。執筆活動だけではなく、全国各地での講演やセミナーも開催している。主な著書に、『おいべっさんと不思議な母子』『One World』『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』『[文庫]福に憑かれた男』『君と会えたから……』『手紙屋』『株式会社タイムカプセル社』『運転者』等がある。

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