続・働く理由

著者 : 戸田智弘
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2008年12月20日発売)
3.64
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887596757

作品紹介・あらすじ

「お金を稼ぐ」という以外の"働く理由"とは何か?これを問うことは、豊かな社会とは何か、人間らしい生活とは何か、人生の意味とは何なのかを問うことなのである。もっと人生の先輩たちに訊いてみよう。

続・働く理由の感想・レビュー・書評

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  • この本に掲載されている名言は前作同様心に残るものばかりだけど、著者の文章は前作に比べるとイマイチのような気がする。「なんかピントハズレの考えが断定的に書かれているな〜。」というのが素直な感想。

  • 『働く理由』の続編。先人たちの「至言」をもとに、仕事・人生・幸福をキーワードとして読み解く一冊。前作は、先人たちの言葉にばかり目がいきがちではあったが、今回は著者自身の考え方に共感するものが多いことが印象的だ。哲学的な要素もあり、立ち止まって考える箇所も何度もあった。
     
     印象に残った箇所
    ★興味は、「名詞」ではなく「動詞」で考える
    →「名詞」とはその職業で取り扱うもの、その職業で生み出されるもの、仕事で接するものを意味する。「動詞」とは、具体的な仕事の動きを意味する。自分の興味を知る時に、「名詞」で考えているだけではどうしても浅くなってしまう。
    →好きなものを考える時 名詞=「本」,動詞=「本を読む」「本を紹介する」「本を書く」
    →このように、動詞にすることで具体的な行為へとつながる。

    ★「幸福になりたい」ではなく「幸福でありたい」が正しい使い方。幸福は未来の点ではなくて、未来への千であるべき。幸福は求めるものではない、「今」「ここ」を大切にしながら生きている状態を指す。

  • 各界の著名人や歴史上の偉人が紡ぐ、人生観や仕事観を基に、「働く理由」を考える著書。
    様々な人の言葉を引用し、「つながり」や「関係」というキーワードを意識しながら展開されており、納得、共感できる部分も多かった。

    一点、本書では「働くこと≒生きること」「人は社会的な関係性の中でしか存在を確認できない」というスタンスが貫かれているが、生きる目的を仕事以外に求めたり、閉じた生き方を望んだりする人たちも一定数いると思う。個人的にはその人たちの考え方も尊重したいし、どんな生き方があっても良いと思う。
    本書でも述べられているが、重要なのは、自分で考えて、自分で決断して、自分で行動すること、それに尽きる。

  • サッカーの悩みはサッカーでしか解決できない。小野伸二

    プロでミスしたシュート9000本
    負けたゲーム約300
    ウィニングショットを外したこと26回
    今までミスしてきた
    何度も、何度も、何度も、
    だからおれは成功する
    マイケル・ジョーダン

    生活はすべて次の2つから成り立っている。
    したいけれど、できない。
    できるけど、したくない。
    ゲーテ

    この3つは特に感銘を受ける名言だった。働くとは何か、その哲学的な価値観があらゆる偉人の名言とともに紹介されている。とても勉強になる一冊。

  • 人間の価値観にもとづいた働く理由

    前著の「働く理由」は読了済み。前著では働く理由について、主に自分が楽しめるかどうかに軸を置いた内容が多い印象だった。
    この本では、人間の価値観や人生観といったところに視点を置いて働く理由について考察されている。

    特に、後半は自分探しや豊かさ、人生の意味といった抽象的で哲学的な内容が多く、今は理解したり参考にするのが難しく感じた。
    前半部分は、可能性やできることやりたいこと、仕事について書かれており参考になった。

    参考までに、気に入った文言を以下に引用する。
    p. 1:ざっくり言えば、働く理由=お金+やりがいと表現できる。
    p. 4:[お金]は量的概念であり、[やりがい]は質的概念である。
    p. 52:人間は、結局、ここだけは死んでゆずれないぞ、という線を守っていくしかないんだ。
    p. 84:無心になると心が"何か"で満たされるというのは面白い。

  • 働くことをお金視点で捉えればそれは労働であり、「辛いかどうか」が主題になる。
    働くことをやりがい視点で捉えればそれは仕事であり、「面白いかどうか」が主題になる。

    「仕事」を介して<自分>と<世界>が繋がるということは、
    歴史や社会の中に自分の役割を見つけることだ。

    人は自分の知らない職業には興味を持てない。

    興味のあることが幾つか出てきたら、
    それを頭で考えて絞り込む必要はない。
    一つに絞り込んで行動に移るのは効率が悪い。
    最低でも3つくらいの候補を並行して進める。
    3つを競争させるくらいの気持ちでよい。

    興味のあることは組み合わせたっていい。
    その先に自分を活かせるような、創造的な仕事があるかもしれない。

    Aになろうと決心する前に、Aになって何をしたいのかをまずは考える。
    それをしたいのなら、Aになるしか道はないのかを考える。

    <できること>と<やりたいこと>を両立させるのは簡単ではない。
    私が仕事をいくら好きでも、仕事が私を好きとは限らない。
    逆に、仕事が私を好きでも、私が仕事を好きとは限らない。

    <できること>と<やりたいこと>を重ね合わせる方法
    丁稚奉公でもいいからとにかく<やりたいこと>の中に入って行って、地道に<できること>を増やす
    まずは<できること>の中に入り、仕事力を身につけていく。<できること>を増やして、<やりたいこと>に近づく、もしくは<できること>の近くに新たな<やりたいこと>を見つける。

    「人並みやって人以下、人以上やって人並み、人の倍やってようやく」高橋尚子

    創造する力とは「組み合わせる力」だ。
    大切なのは組み合わせ方ではなくて、組み合わせる元となる絶対的な情報量だ。
    質を保証するのは量である。

    「努力をする生活」とは「休息によって中断されるだけの、絶え間ない有益な活動の状態」である。

    型を身につけることなく、型破りな生き方をしようとしても、
    所詮は形無しで終わる。
    型破りな生き方をしたければ、
    型を身につけた上で、精進をし続ければ、型に収まらなくなり、自ずと型が破れる。

    独創的なことがしたいのなら、まずは模倣から入るしかない。
    模倣と反復という土台なしには、独創性は生まれてこない。

    自分の価値観を知るとは、
    「自分にとって良い仕事とは何か」を明確にすることである。

    今、自分は何をしているのか。
    自分にとって大事なことなのか。
    大勢の人にとって、国中の人にとって、世界の人にとって大事なことなのか。
    この自然にとって、あらゆる生き物にとって大事なことなのかよく考えなさい。
    もしそうでないならやめるがよい。
    この世のものはみんな一つにつながっているからだよ。ブッダ

    生まれたばかりの赤ん坊は、
    周囲の人間やものと自分との区別がつかず、
    あらゆるものが渾然一体となったような感覚の中で生きている。
    自分ならざるものの存在を知り、それらの抵抗を経験することで、
    次第に自分という意識が芽生えてくる。

    毎日の生活が順風満帆に進んでいる時、
    私たちの意識は自分には向けられない。
    胃の調子が良いときは、胃の存在が全く気にならないのと同じだ。

    ところが、何らかの逆境に立たされたとき、
    自分の意識は自分に向かう。
    自分がやりたくないこと、在りたくないことを考え、
    自分がやりたいこと、在りたいことを考え、
    自己認識を深め、自分の価値観を確立する。
    その価値観こそが外界に向かうエネルギーの源になる。

    成功と幸福は異なる。
    成功とは、一般的な世間の評価であり、質的ではなく、量的に測られるものだ。
    幸福とは、個別的な自己認識であり、量的ではなく、質的に捉えられるものだ。
    両者の間には因果関係はない。

    キャリアを外的基準で見ると、キャリアアップという表現が出てくる。
    アップできれば成功、ダウンなら失敗。
    しかし、内的基準で見ると、自分らしいかどうかであり、アップもダウンもない。

    我を忘れて取り組めるような「何か」を持てることが最大の幸福の条件である。
    人間は社会的存在である。他者に何かを働きかけ、反応をもらうことで自分の存在を確認する。
    自分だけで自分の存在を確認することはできないのである。

    希望に満ちて旅行することが、目的地に到着することより、良いことである。
    未来は未知だからこそ、人は生きる意欲を持てるのだ。
    不安や希望の前提には自由であるということが隠されている。
    自由だから不安を覚える。
    自由だから希望を持てる。

    幸福は求めるものではない。
    「今」「ここ」「このこと」を大切にしながら生きている心の状態が幸福だ。
    どんなことでも何でも良いから感謝することを自分の中に、周りに探して見つけることで幸福になれる。

    生産活動に従事する主な目的は、他者と付き合うことである。
    消費活動の付き合いは一方通行であるが、生産活動は双方向である。

    娯楽に対するものは仕事ではない。
    娯楽に対するものは労働である。
    「労働と娯楽」、「仕事と休息」が対である。
    しかし、労働と娯楽が対立する一方で、
    仕事と休息は対立しない。
    なすべき仕事をたくさん持っている人は休息を楽しむことができ、
    持っていない人は心から楽しむことはできない。

    職場生活も私生活もともに「生きる」ことの一部であり、
    かけがえのない人生のひとコマである。
    職場を私生活の手段と考える人は、労働をしているのであり、
    そう考えない人は仕事をしているのである。

    道に迷うことは道を知ることだ。
    人は失敗から多くのことを学べる。だが、成功から学べることはほとんどない。
    20代にどれだけ無駄をしたかによって人間の幅が違ってくる。
    歳を重ねるということは、
    自分の可能性を少しずつ絞り込んでいくことだ。
    自分のエネルギーを集中する的を絞り込んでいく。

    迷いながら歩くという行程を経なければ、
    正しく歩くというところへは進めない。
    何もしなければ道に迷わないけれど、石になってしまう。

    君たちの時間は限られている。
    だから自分以外の他の誰かの人生を生きて、無駄にする暇なんかない。
    その他大勢の意見の雑音に、自分の内なる声、心、直感を掻き消されないことだ。

    ある行動を選択して失敗したとき、人はその直後に後悔する。
    後悔という感情は時間の経過とともに小さくなっていく。
    逆に、したいと思ったのに行動を選択しなかった場合、
    時間が経過するにつれて後悔の思いが高まってくる。
    後悔するかしないかは、結果ではなく、過程に依存する。

    不完全さと不確実さを喜んで受け入れる。

    「自分には能力が足りない、だから始めない」という考え方は間違っている。
    「自分には能力が足りない、だからこそ始めてみる」というのが正しい考え方だ。
    能力とは自分で作り上げるものだ。
    たいしたこともしていないのに「限界だ」なんて軽々しく言ってはいけない。
    限界は頭で考えるものではなく、実際にやってみて身に沁みて感じるものだ。

    人が未知のことを始めるとき、静止摩擦力の方が動摩擦力より大きい。
    一旦始めてしまえば、それほど力は必要ない。最初は難しく考えず「エイヤ!」でいい。

    挑戦して失敗したときの反応
    日本人「Don’t mind!」
    アメリカ人「Nice try!」

    失敗の土台なくして、成功はない。
    強固な失敗の土台を築くためには失敗の量を稼ぐしかない。

    気分が乗るとか乗らないとか、グダグダ言わずに机の前に座る。
    努力とは毎日の積み重ねである。

    「創造性のある芸人、ない芸人」ではなく、
    「やめないやつとやめるやつ」という、
    その違いだけのような気がします。 太田光

    自分に合った仕事などいつまでも見つからない。
    彼らは大抵「自分が分からない」とも言う。
    分からない者によって、分からないものを見つけようとして見つかるはずがない。
    そもそも自分というものは「分からない」のではなく「ない」のだ。

    自分とは実体的概念ではなく、関係的概念である。
    自分という存在には実体がなく、自分でないものとの関係に過ぎない。
    関係とは行為である。自分以外の何かから刺激を受け、それに反応していくプロセスが自分である。
    他者に働きかけていく行為、関係を紡いでいく行為こそが自分である。

    人間には人と人のあいだ、自分と世界のあいだで生きる以外の生き方はない。
    この「あいだ」が自分の「在処」である。

    自分という存在が捉えがたい理由は、
    自分という存在は一時も固定することなく、絶えず動いているからだ。
    自分は流動的プロセスであるから捉えることができない。

    自分というのは、見る自分(I)と見られる自分(me)からなっている。
    私たちは「自分を褒める」「自分に嘘をつく」という表現をする。
    「褒める自分」と「褒められる自分」、
    「嘘をつく自分」と「嘘をつかれる自分」
    というように自分が2人いるということになる。
    どちらが本当の自分というわけではない。
    自分は固定的な存在ではなく、重層的であり、瞬間的に捉えられる流動的プロセスなのである。
    「途上にある存在」が自分である。

    自分は「見つける」ものではなく、「造る」ものである。
    始めるときは現実の自分から出発すること。これまでの人生をリセットはできない。
    自分を閉じてはならない。自分を社会に開いていくこと。
    自分とは実体ではなく、関係である。「関係としての自己」を豊かにしていく戦略が望ましい。

    本を読むとどこにも、人間は楽しみを求めるものだと書いてあるが、
    むしろ人間は苦しみを求め、苦しみを愛している。

    自分ー他者ー世間ー社会ー日本ー世界
    というのはみんな繋がっている。
    だから自分とは何かという問いを突き詰めていくと、
    世界とは何か?という世界観まで行ってしまう。
    つまり、自分探しをするためには
    なんらかの世界観を手に入れる必要がある。

    「自分に向いている仕事、自分に向いていない仕事」という視点だけで
    自分のキャリアを考えると人間が小さくなる。
    自分にできない仕事であっても、努力を重ねて出来るようになればいい。
    自分が使命感を持って取り組めるような仕事を探す。

    よき自己を作ることを
    よき社会をつくることから
    切り離して考えてはならない。

    私たちの消費生活の大半は
    生存するための必需品ではなく、
    他者からの羨望を得るためのものだということに気づく。

    これまでと同じように経済成長を錦の旗に掲げて突き進むのか、
    もっと別の道があるのか
    どういう社会を作っていくかを考える必要があるのではないか。
    良い社会、良い会社、良い仕事は繋がっている。
    どういう社会を作るのか、
    そのためにどういう会社であるべきか。自分はどういう会社でどんな仕事をすべきか。

    自己実現というとき、
    実現すべき自己は自分の中にはない。
    それは自分の外にある、具体的な他者との関係の中にしかない。

    人間は他者をケアすることを通して自己実現を求める存在である。
    相手の成長を助けること、そのことによってこそ私は自分自身を実現する。

    人生に普遍的な意味はない。だから、自分の人生の意味を他者に問うてはならない。
    自分で考えるしかない。それは作り出すものではなく、既に与えられている。
    あなたの力を必要としている何かのために
    何らかの行為を起こす。そうした行為の束こそが自分である。
    その行為を起こそうとする動機が、人生の意味である。

    自分の体は果たして自分のものか。
    I was born.という表現からわかるように、
    自分で生まれることを選択して生まれてきたわけではない。
    気がついたらいつの間にやら自分だったに過ぎない。

    人間は普遍性をもった存在である。ゆえに、人間は独自性を持った存在である。
    普遍性を意識しないような独自性は人間の独自性とは言えない。

  •  今回も前作同様、頭がすっきりしたような読後感。
     物質的な豊かさを手にしたわたしたち。虚栄心を満たすような消費物ばかりが世の中に溢れ、企業は消費者を煽ることに躍起になっている。資本主義を存続させるためには必要かもしれないけれど、その先に何があるのか、常々もやもやしていた。そんな企業で働くことに、疲れてしまったのかもしれない。
     じゃあ何をすれば満たされている感覚を得られるのだろう、そのヒントを与えてくれたような気がする。また、こうして少しずつ形成されてきた自分の価値観は、紛れもなくわたし自身の経験が教えてくれたんだと気づくこともできた。
     自分は実体的概念ではなく関係的概念。他者や、社会、世界がなければ存在しないも同じなのだ。わたしはまだ、やりたいこと、自分の能力がはっきりしていないけれど、そのことを嘆いてばかりいても何も始まらない。どんどん新しい何かとの関係を築くことでしか、天職、ひいては生きる充足感みたいなものを見つけることはできないのである。
     なまじ器用なわたしは、8章の内容に耳が痛かったが、挑戦することを諦めないようにしていかなければ。
     労働と娯楽、仕事と休息の関係にも目から鱗が落ちるような思いであった。さあ、休息は終わりにします。

  • 人生の先輩たちに訊いてみよう! ―
    http://www.d21.co.jp/shop/isbn9784887596757

  • 残ったことば
    ・ピンチは自分の本質が表に出てくる絶好のチャンス!
    ・人はどう死ぬか、いつ死ぬかを選択できない。どう生きるか。これだけはきめられる。
    ・自分には能力が足りない、だからこそ、それを始めてみる
    ・生きるということ、それは日々に自分を改めてゆくこと、自分をあたらしくしてゆくこと

  • 詩人、作家、哲学者などのいろいろな人物の名言、
    映画や古典などからの引用とそれに対しての筆者の考えや体験を通して学んだことを、大きく13章に分けています。

    出典が記載されているので、
    印象に残った文言から他の本に興味が持てると思います。
    「続・働く理由」というタイトル通り、
    働き方や自分が仕事に対しどう考えるか、の
    ヒントにもなると思います。

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