上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え (喜多川 泰シリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887596900

作品紹介・あらすじ

成功を夢見て上京した青年、祐介。いい暮らしがしたい。かっこいい車に乗りたい。自分の家が欲しい。誰もが思い描く「理想の人生」を追い求めていたはずだったのだが…故郷を旅立つ息子に父が贈る夢を実現するための五つの新常識と三つの方法。

感想・レビュー・書評

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  • 小さな頃から、親だったり社会に知らず知らずのうちに刷り込まれている「五つの常識」

    ①幸せは人との比較で決まる
    ②今ある安定が将来まで続く
    ③成功とはお金持ちになることだ
    ④お金を稼げることの中からやりたいことを選ぶ
    ⑤失敗しないように生きる

    それらは、疑いもなく当たり前に自らの中に植え付けられていて、時に自分をがんじがらめにしてしまう

    読みながら、自分の親のことを思わずにはいられなかった。

    こういった常識を振りかざさずに自分らしく生きることを許してくれた両親に、感謝してもしきれなくなった。

    これからも、事あるごとにこの本を読み返して、自分らしく、何事にも挑戦する勇気を忘れずに、お金に限らない財産を投資すること、失敗を失敗と思わず糧にする心構えを、いつまでも持ち続けていたい。

  • ・「成功」は「お金」では買えない。「成功」の代価は「時間の投資」だ。成功は「お金」では買えないものであるから、時間を投資して手に入れる必要がある。通貨が違うみたいな話だ。いくらお金を手に入れても、成功の代価はお金ではないから、成功に近づくことはできない。

    私自身、お金を言い訳にして、やりたいことをやらなかった経験を最新した。それは本当にお金が無かったのか?お金をかける価値があったのではないか?


    ■やりたいこと
    ・自分が経験して来たことの中からしか見つけることができない。最初は、自分でお金を払ってでも色々な経験をして、その結果としてとして自分がやりたいと思えることに出会えるようになる。

    やりたいことを見つけるためには、色々な経験をしなくてはならない。そう思うと、やりたいと思ったことにお金がかかったとしてもそれを投資だと思い、行動に移すことが大切なのではないか?もちろん、生活が苦しくなってしまっては元も子もないかもしれないが。だが、お金を言い訳にしていては、いつまで立ってもこの状況にとどまることになる。

    頭と、心を鍛え続ける必要がある。
    その一番の方法が、良書を読むことだ。
    これからも沢山の本を読み続けたいと思う。
    それが一番カンタンにできる、時間の投資だと思う。

  • とても読みやすかった。前半の祐介の物語では、成功者になりたい祐介の人生が描かれる。成功者になるためにお金をためたり、やりたいことを考えたりしていた祐介だが、結局お金はたまらず、やりたいことは見つからなかったため、成功者にはなれなかった。後半では、父からの手紙形式でやぶるべき5つの常識の殻を教えてくれる。

    この本を読み、お金にとらわれず、自分のやりたいことをして、自分なりの価値観を持つことが重要であるとわかった。ただ、そのやりたいことも、待っているだけでは簡単に見つからないので、とにかく今ある周りのことに対して真剣に取り組むことから始めていきたい。

  • ◆全体の印象
    自分の凝り固まっていた考え方を解きほぐしてくれた。
    自分はどうなりたくて、何がしたいのか。
    なんとなく生きないで、自分のために時間を投資できる生活を送りたいと思わせてくれました。

    こうして本の感想を書く行為自体も、大切な時間の投資かなと思えるようになりました。
    自分がどう読み取り、何を感じたのか。より本を自分ごととして捉える良い時間を作れるようになった気がします。
    最初は時間もかかるし、文字に起こすことは苦手でしたが、やってみることで

    ◆印象に残った場面トップ2
    ①世の中は「消費=富の証」になっている。
    どうして??
    →こうしなければ国や企業も成り立たなくなってしまうから。どんどん消費してくれないと国が回らないからですね。この考え方を知れたのは重要だと思いました。

    ②手に入る成功というのは、代価として払う「時間の投資」と釣り合っている。
    ということは??
    →小さな成功を手に入れたいと考えているのなら、少しの時間を投資すれば良い。逆に大きな成功を手に入れたいのならば、それだけの投資が必要。
    すぐ諦めちゃう人(←自分笑)は時間の投資が少なすぎるんだね。きっと。

  • 上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え

    読了時間 2時間

    要約

    前半は成功者になることを夢見て上京した裕介の物語。
    大学生から、新入社員→中堅→ベテランと歳を重ね必死に時間をお金に代えて車マンションを買い結婚をする。しかし、成功者を夢見て上京してきた自分はなにをしたいか分からないまま歳をとり、これでよかったのかと考えながら、人生の終盤を迎える。

    後半はそんな小説を上京する息子の祐輔に送った
    父からの5つ教えと3つの方法

    5つの教えとは、破るべき常識の殻

    ①幸せは人との比較で決まる
    幸せの基準は自分自身が決めるもの
    他人と何か比べなくても、昨日の自分よりも一歩でも前進しようと努力している時、人は幸せを感じるようにできている

    ②今ある安定が将来まで続く
    本当の安定とは、自分の力で変えられる事を、変えようとしているときに得られる心の状態。

    ③成功とはお金持ちになることだ
    成功する人と言うのは、今この瞬間からでも、やりたい事を始められる人。

    ④お金を稼げることの中からやりたいことを選ぶ
    自分が一生をかけてやりたいと思えることは、時間をかけて、真剣に取り組み、工夫を重ねたっ物の中からしか生まれてこない。

    ⑤失敗しないように生きる
    誰よりも多く成功した人は、誰よりも多く挑戦した人でしかない。
    誰よりも多く失敗をすることで成功することができる。

    自分なりの価値観を築く三つの方法
    ①時間の投資
    ②頭を鍛える
    ③心を鍛える

    常識の殻を破り、自分なりの価値観を身につけるための方法
    それは、本を読むこと
    一日読書に投資すれば、成功者が一生かけて学び得た知識を自分おものにできる。本を読むことで、頭も心も鍛えられる。

    感想
    一章の祐介の物語は妙にリアルで自分もこういう人生を歩むんだろうなと思うとゾッとした。
    働きながら何かやりたい、成功者になりたいと心の隅では思いながらも、なにもできない。今じゃない時間がない資金がない。できない理由を探しながら刻々と時間がすぎていく様子が将来の自分のように感じた。

    そう思いながら読み進めていくと、2章でこの物語は、上京する祐輔に渡された父からの日記帳の内容であると気づく。
    ここでやっと、なぜこんな波の無いただ不安になるだけの人生を見させられていたのか理解した。
    5つの教えはどれも刺さったが、
    特に④お金を稼げることの中からやりたいこを選ぶと言う常識はハッとした。
    やりたいことはあるけど生活できないとなと考えがちだった自分の考えは捨てるべきだと分かった。本当にやりたい事を見つけるために時間をかけて、真剣に取り組み工夫を重ねていきたいと思った。

    お金と時間価値観の作り方など、人生において重要な事教えてくれるいい本でした。

  • 大学生や社会人になったばかりの人に読んで欲しい本。

    前半は成功者になることを夢見て東京に上京した「祐介」の人生を描いた物語で、大学時代→若手社会人時代→中堅社会人時代→ベテラン社会人時代...とそれぞれのライフステージごとに祐介の苦悩や行動などが描かれている。祐介の考えたことは社会で生きる私たちにとって非常に現実味のあるもので、例えば「何をしたいかは分からない。でもせっかくだから成功者になりたい。」「何かをするにもそのための資金がない。だから今はとりあえず働いて資金を貯めよう」など、成功者になりたいと考える人の多くが一度は考えたことではなかろうか。車を買う、結婚する、マンションを買う、などの重要なライフイベントを経て、歳を取った祐介は結局、残念な人生を歩み思い描いた成功者になれないまま、物語は終わってしまう。

    後半はその小説を書いた父からこれから上京する息子への手紙という形式で、「なぜ祐介はこのような人生を歩んでしまったのか、成功者になれなかったのか」について語られている。また、その手紙の中で父は息子へ「破るべき5つの常識」と「自分なりの価値観を築くための3つの方法」について語る。後半は本書の自己啓発書としての側面が強いと言える。

    以下印象的だった言葉
    1.幸せの基準は「他人との比較」ではなく、「自分自身が決めるもの」

    2.「本当の安定とは、自分の力で変えられることを、変えようと努力しているときに得られる心の状態のこと」

    3.「成功者になる=お金持ちになる」ではない。

    4.「時間を投資」して「頭を鍛え」、「心を鍛え」、そして「自分なりの価値観を築く」

    5.誰よりも多くの成功を手にした人は、誰よりもたくさん挑戦し、誰よりもたくさん失敗を経験してきた人

    6.挑戦する勇気を失った者は、幸せな人生をも失ってしまう。

    社会で幸せに生きていくため、成功者になるために知っておくべき大切なことを教えてくれる素晴らしい本だった。

  • 成功と幸せとは何なのか。周囲に流され人生を消費してしまわないための大切な原則が、父から息子への贈り物として描かれています。

    今出会えてよかったな。心からそう思いました。大切に本棚に置いておいて読み返したい1冊です。

  • 3.9
    自分の時間を投資する。
    頭を鍛える。
    心を鍛える。
    知っていたはずなのに、いつの間にか忘れていました。
    今ある安定も安定じゃなかったけど、後戻り出来ないくらいあてにして生きている、、、
    若い人はもちろん、若くなくても初心に帰えるお話でした。

  • 破るべき5つの常識の殻

    ①幸せの基準を自分自身で決めているか?
    ・他人が持っていて自分にないものを探してしまう
    ・車、家、給料、貯金など
    ・他の人が持っていても、自分の人生に必要なけれ
     ば追い求めないこと。
     逆に誰も持っていないものでも、自分の人生に
     必要ならば、なんとしてでも手に入れること。
     そういった自分なりの価値観を持つこと。

    ②安定思考になっていないか?
    ・長い人生では、状況が悪くなることが多々ある。
     むしろそれが普通で、なにも起こらず予定通り
     全てのことが運ぶのはありえない
    ・安定をあてに人生設計しないこと
    ・「安定」は何かを手に入れた時に得られるもので
     はなく、自分の力で変えられることを、変えよう
     と努力している時に得られる「心の状態」のこと

    ③お金が行動の基準になっていないか?
    ・働く理由、目指すもの、起業の理由など
    ・「お金持ち=成功者」ではない
    ・「やりたいこと」を人生の行動基準にする

    ④やりたいことをどうやって見つけるか?
    ・将来のやりたいことは「お金を稼げることの中
     から探す」のが常識になっている
    ・自分が一生をかけてやりたいと思えることは、
     時間をかけ、真剣に取り組み、工夫を重ねた経験
     があることの中からしか生まれてこない
    ・やりたいこととは、自分が世の中の人の役に立て
     ると自信が持てること、それを通じて人を幸せに
     できると思えるものの中にこそある
    ・やりたいと感じることは、お金を払ってでもやる
    ・それを続けることで、自分の生きがいが見つかる

    ⑤失敗を恐れていないか?
    ・最も破ること、外に居続けることが難しい殻
    ・成功率はみんな同じ。成功するというのは、
     数多く失敗しているということでしかない
    ・誰よりも多くの成功を手にした人は、誰よりも
     たくさん挑戦した人でしかない。同時に、誰より
     もたくさん失敗を経験してきた人。
    ・そもそも失敗なんてものは存在しない
    ・多くの人は予想通りの結果が手に入ることを
     成功、予想通りにいかないことを失敗という。
    ・挑戦したことによって手に入る経験は全てが財産
    ・大切なのは、予想通りの結果を手に入れること
     ではなく、挑戦する勇気を持ち続けること
    ・挑戦し続ける生き方をする


    自分の価値観を手に入れる方法
    ①「時間」を投資する
    ・お金で買えるものの代価は「お金」だが、
     「成功」の代価は「時間の投資」
    ・ある事柄を達成するには相応の正しい代価がある
    ・手に入る成功は代価として払う「時間の投資」と
     釣り合う
    →大きな成功には、多くの時間の投資が必要

    ②頭を鍛える
    ・時間という財産を「頭」と「心」を鍛えるために
     投資する
    ・人間の武器である「頭」を鍛え続ける

    ③心を鍛える
    ・こちらの方がずっと大切なこと
    ・その人が心の中でなにを考えているかによって、
     人生が決まってくる
    ・ほんの些細な出来事で、心の明るさや積極性は
     失われてしまう
    ・多少のことでは明るさや前向きさ、積極性を
     失わない心の強さを身につけなければいけない
    ・筋トレと同じ、生まれつき意志が強い人はいない
    ・そして筋トレと同じく一朝一夕では身につかない
    ・理想の心の状態を維持するための努力も必要


    世の中の多くの人が①他人と比較することで幸せかどうか判断し、②本当は不安定なものに依存して、それをもとに人生設計し、③「成功=お金持ち」と考え、お金を全ての行動の基準にして、④お金が稼げることの中だけでやりたいことを探して、⑤失敗を恐れて挑戦しない人生を歩んでいる

    人生におけるただ一つの失敗は、やりたいことが
    たくさんあったにも関わらず、結果を恐れて動けないまま、なんの挑戦もせずに人生を終えること

    『「思うようにいかない出来事」は、何もなければ退屈な人生に"感動"や"感謝"を与えてくれる「退屈しのぎのための道具」である』

    普通の人が失敗と呼んでいる出来事こそが、人生に感動や感謝、新しい出会いといった、幸せな人生を送る上で必要なもの全てを運んでくれる

  • 物語形式の自己啓発本。
    読みやすくて、若者が間違える『価値観』と『常識』について教えてくれます。

    成功する人生を選ぶのではなくて、挑戦する人生を選ぶ。
    そして挑戦して失敗した経験が、人生の肥やしになる。

    自分自身の経験もさることながら、本からの知識も貴重。
    これからも本を読んでいこう。

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著者プロフィール

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。2005年から作家としての活動を開始。『賢者の書』でデビューする。10年『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』が13万部のベストセラーとなり、映画化、舞台化された。「喜多川ワールド」と呼ばれるその独特の世界観は、小学生から80代まで幅広い年齢層から愛され、その影響力は国内にとどまらず、多数の作品が台湾・韓国・中国・ベトナムでも翻訳出版されている。執筆活動だけではなく、全国各地での講演やセミナーも開催している。主な著書に、『おいべっさんと不思議な母子』『One World』『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』『[文庫]福に憑かれた男』『君と会えたから……』『手紙屋』『株式会社タイムカプセル社』『運転者』等がある。

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