幸福の方程式 (ディスカヴァー携書)

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887597365

作品紹介・あらすじ

実際、戦後の高度経済成長期からバブル崩壊まで、私たちの幸福とは、「物質的豊かさと幸福は関係ない」と頭ではわかりつつも、モノを買い続けることであった。しかし、社会の成熟と経済不安の両面から、今ようやく「物質的豊かさ」を超える幸福の物語の兆しが見えている。新しい幸福をもたらす消費行動が始まっている。わたしたちが、幸福のために、モノに代わって求めているものとは!?

感想・レビュー・書評

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  • 図書館
    挫折

  • 目次
    第1章 戦後消費モデルの変化と幸福の物語

    1 物質的豊かさと幸福との関係を探る
    GDPと幸福/消極的幸福の社会/「商品の消費=幸福」の時代
    [more]
    2 消費社会の「物語」、ふたつの段階
    豊かな家庭生活という物語の時代/「家族物語」の牽引役としての広告/ブランド消費──消費の個人化の時代/パラサイト・シングルの出現とブランド消費の時代

    3 消費不安の時代
    ブランド消費の行き詰まり/消費不安の時代の到来/目論見はずれたパラサイト・シングルと団塊の世代

    4 脱・消費社会の幸福
    ゼロ成長社会の幸福とは/新しい幸福のストーリー/幸福サポート産業への期待

    第2章 幸福が見えれば消費が見える

    1 なぜ今、幸福ブームなのか
    変わりゆく価値観/商品につけられた二つの値段

    2 幸福を解く鍵は何か?
    幸福の正体/他人との関係のなかにある幸福/「フローの幸福」と「ストックの幸福」/幸福を解く五つの鍵/幸福のペンタゴン・モデル

    3 幸福のペンタゴン・モデルの考え方
    1「時間密度」/2「手ごたえ実感」/3「自尊心」/4「承認」/5「裁量の自由」/五つの鍵を商品分析に使う/全部が揃わなくても幸福は得られる

    4 消費の物語に代わる新しい幸福の物語
    幸福の道具としての消費/1自分を極める物語/2社会に貢献する物語/3人間関係のなかにある物語

    第3章 「自分を極める物語」の幸福と消費

    1 「揺れ」が消費を創造する
    次世代の消費の天才は彼らだ/消費のパラレルワールド/「差異」から「揺れ」へ/オタクの消費視力が支えた食玩ブーム/はまれる人、はまれない人/「はまる」人が消費を牽引する

    2 手ごたえ消費
    脱・旧物語消費の始まり/無印良品の「シンプル」がうけるわけ/「手間や不便」を消費する/育てる手ごたえを楽しむ/
    身体の手ごたえを楽しむ/家事も趣味になれば楽しい/快適から素朴へ/手ごたえへの欲求/お金から解放される幸福

    3 新しい萌芽
    コミックマーケットの先進性/ロックフェスティバルの秩序

    第4章 「社会に貢献する物語」の幸福と消費

    社会に貢献したい人々/社会を良くするための消費/ギルティ・フリーな生き方/デタッチメントで強くなる/サステナブルな社会のデザイン/生活をソーシャルにデザインする

    第5章 「人間関係のなかにある物語」の幸福と消費

    わたしたちは「居場所」を求めている/「つながり」を消費する人々/人間関係を育むための消費/ネタを買う/相手の幸せを買う

    *目次より抜粋。

  • 中央大学教授 山田昌弘氏と電通チームハピネスの共著です。

    現在の日本では、高度成長時代の「幸福を生み出すと期待される商品を買う」という幸福のストーリーから、新しい幸福=脱消費社会の幸福へとシフトしています。
    新しい幸福のストーリーとしては、「自分を極めるという物語」「社会に貢献するという物語」「人間関係のなかにある物語」などが代表的なものになります。
    これらの究極的な幸せの形が「仕事」としてこれらのストーリーを具現化しているケースだと結んでいます。

    この本の発行が2009年9月で現在2018年2月です。
    本書で扱われた内容はどうだったのでしょうか?
    「自分を極めるという物語」で例に挙げられたコミケも盛況ですし、こだわりのある趣味用の高級品は好調に売れているとのことです。
    「社会に貢献するという物語」についてもボランティア文化もより根付いていますし、盛況と感じます。
    「人間関係のなかにある物語」もインスタ映え商品のヒットなど好調です。
    本書で書かれている内容は、順調に消費を伸ばしており、ある程度流れを読んだ内容であったことがわかります。

    時間を置いて読んでみるのも検証できるという観点から面白いなと感じました。

    ただ、電通さんが社会的に批判を受ける事態となったのは、少し残念ですが・・・

  • 消費はどう変わっていくのか?

    →モノを所有する幸福を求めているのではなくて、モノを所有する先にある幸福を得るための手段として消費するようになってきた
    幸福を解くカギとして、自尊心、承認、時間密度、裁量の自由、手ごたえ実感
    3つの物語として、自分を極める物語、社会に貢献する物語、人間関係のなかにある物語

  • 婚活のワードを生み出した山田先生と電通チームの共著。

    特にフロー型の幸福、ストック型の幸福の考え方と幸福のペンタゴンモデルが面白かった。

    幸福のペンタゴンモデルに乗っとり自分の目標を。

    1,時間密度
    週末に楽しみを1つ作っておく事で平日を充実させる。
    将来の夢をもつ
    2,手応え充実
    これは特に無いかな。達成可能なマイルストーンを着実に乗り越えていく。そのくらいでしょうか。1が達成されれば必然的についてくるかと。
    3,自尊心を持つ
    これも私の場合は必然的に1が達成されればついてくるのかなと。
    4,承認
    これは難しい。私の承認は、言い換えれば評価。
    社会的影響力に置き換えて考えてしまうから、社会的影響力を持った個人からの承認もしくは、量的な面での社会的影響力がそれにあたる。ゆえに、組織内部での小さな評価とかはどうでもいいと考えてしまう。
    普段生活している中でこれを得るのは難しい。
    5,裁量の自由
    今もある程度は裁量はあると思う。けど、どちらかというと制限に阻まれた裁量権の喪失が多い。限られた時間、明確に与えられた役割、組織編成、会社という枠組みでの制限。これらを解決する必要がある。


    上記を解決すると、自分が最も幸福な生活になるんだとすると、割と見えた気がする。
    面白い本でした。

  • すでに成功したように見える人が、必ずしも幸せを感じていないように見えるのは何故でしょう。それは、高い収入や地位だけでは、尊敬されるとは限らないからではないでしょうか?誰もが住みたくなるような邸宅。高級車。高級ブランドの服やバッグに靴などに囲まれた生活も、なぜか、空しそうに見えるのは、私が僻みっぽいからでしょうか?私には、むしろ、高い収入や地位についていなくても、誰もが社会的に価値があると認める活動に自分の人生を犠牲にして打ち込んでいる人の方が、多くの人に尊敬され、その結果として本人も幸せに見えるものです。

  • 幸福の定義、その捉え方が時代とともに変わっていっていること、
    そのへんは予想通りの内容で納得もした。

    また、後半の新しい消費の形(物語)の部分では、
    確かに自分の消費行動も本書で説明されている5つでカバーできる。
    自分の消費を分析することで、自分がどのような人間か
    (どのような行動に価値を置いているか)がわかるなぁと思った。

    ただ最後に、幸福のペンタゴン・モデルのすべての要素を包含し得る活動として、
    「仕事」をあげているところは、意外。

    要するに、幸福や消費の形が変わってきていることを理解したうえで
    今の働き方を見直し、幸福を得られる仕事、働き方にシフトしていきましょうよ、
    ということが最も言いたかったことなのかなと感じた。

  • 幸福論かと思いきや、どちらかというと消費論でした。

    変にスピリッチュアルな物や宗教談義は期待してないけど、もう少し心理的な領域に踏み込んだ本かと思っただけに残念。

  • 曖昧な根拠、都合のいい解釈、論理破綻が散見されます。幸福や消費に関するモデルがいくつか提示されているのですが、これも納得感がうすい。
    ただあとがきにあるローマ帝国、ベネチア共和国滅亡の理由は興味深く、「未来に続く幸福の物語」の重要性には共感しました。

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著者プロフィール

山田 昌弘(ヤマダ マサヒロ)

1957年、東京生まれ。1981年、東京大学文学部卒。
1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。
現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。コピーライターとしても定評がある。
NPO全国地域結婚支援センター理事

【著書】
『パラサイト・シングルの時代』『希望格差社会』(ともに筑摩書房)、『新平等社会』『ここがおかしい日本の社会保障』(ともに文藝春秋)、『迷走する家族』(有斐閣)、『「家族」難民』(朝日新聞出版)などがある。

【公職】
•内閣府 男女共同参画会議・民間議員
•文部科学省 子どもの徳育に関する懇談会・委員
•社会生産性本部 ワーク・ライフ・バランス推進会議・委員
•厚生省 人口問題審議会・専門委員
•経済企画庁 国民生活審議会・特別委員
•参議院 調査室・客員研究員
•東京都 青少年協議会・委員
•同 児童福祉審議会・委員
•内閣府 国民生活審議会・委員
などを歴任。

「2016年 『結婚クライシス 中流転落不安』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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