転職1年目の仕事術

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887598225

作品紹介・あらすじ

腰の低さは新入社員、仕事の中身は年齢以上をめざせ。意外と知られていない、新しい職場でうまくいく人の行動法則。入社3ヶ月以内に「こいつ、やるな!」と思わせる45の方法。

感想・レビュー・書評

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  • 転職してから今年(2012)でもう5年半が経過しました。以前からお付き合いしていた業界の会社で、何人か社内に知り合いもいましたが、実際に転職してみると仕事の進め方等が異なっていて戸惑ったことも少なくありませんでした。その上、なんとかなると甘く見ていた英語がダメということも判明し、それを最低限のレベルに引き上げるのも時間がかかっています。

    この本は転職1年目の注意事項が書かれていますので、私にとっては「もはや手遅れ」の感はあるのですが、読むことによって至らなかった点を反省しましたが、中には現時点でも参考にできるポイントがありました。

    私の会社では世代交代が進んでいて転職してくる人が今後も増えてくることが予想されますので、この本を参考にできれば良いと思っています。

    特に、報告・連絡・相談の定義(p139)は恥ずかしながら新たに認識したような思いでした。

    以下は気になったポイントです。

    ・気持ちの切り替えをしなければならないような仕事をしていること自体が、そもそも人生の無駄遣いである(p18)

    ・コツは、質を問うものではなくて、量(運と実力の要素が少なくなる)でカバーできるものである(p22)

    ・名前を早く覚えるコツは、フルネームで覚える(p24)

    ・能力があるのになかなか結果を出せない人は、清潔感や匂いに原因があると疑ってみるべき(p30)

    ・決断の軸を持っている人は、人生においても仕事においてもスピードアップできるので、多くを選び、多くを経験して楽しむことができる(p37)

    ・人が壁にぶつかった時に助けてくれるものはボキャブラリー(語彙)、それを助けるのは読書(41)

    ・読書をしていない人は自分の限られた経験の中でしかものを考えられないので、すぐに行き詰る(p42)

    ・読んできた本で目からウロコが落ちたキーワードや一文を、記録しておく(p43)

    ・歩くスピードは頭の回転と比例する、速く歩くから頭の回転が良くなる、逆ではない(p46)

    ・年上の上司と付き合うコツ、1)聞かれもしないのに、自分のほうが上であるという話題はしない、2)例外なく、敬語を使う(p57)

    ・名刺交換も、以前渡したかどうか迷うくらいなら「名刺は一人3回渡しております」と言ってしまう(p63)

    ・1日だったら誰でも続けられる当たり前のことを、10年続けると偉大なことを成し遂げられる(p66)

    ・返事のクオリティはスピード、自信がない時こそ返事を速くして、仕事の量をこなす(p69)

    ・外でお茶を出してくれた人には、部屋を去る前に、最後のお辞儀(1秒間)する(p77)

    ・人が怒るのは不安で怖いから、怒っている人は不安で怖がっている(p82)

    ・締め切りのある課題を与えられた場合、最初の説明を受けたその日のうちに自分のアイデアをA4一枚にまとめ、方向性を確認しておく(p87)

    ・誰がやっても同じ雑用というのは、工夫すれば強烈な印象を与えられる(p90)

    ・会議に遅刻してきたら、その人には会議に参加する資格は無い、これは役職、入社年次に関係ない(p92)

    ・コミュニケーションは、時間ではなく、頻度とお互いを敬う気持ちで決まる(p95)

    ・名刺交換した人に「当日3行メール」を例外なく送っていると、1年後にあなたの人生は変わる(p98)

    ・常に意識しておくこと、1)悪口をいわない、2)自慢話をしない、3)苦手な人に挨拶、4)キレない、5)24時間以内にレスポンス(p107)

    ・情報というのは、自分が伝えたつもりになったことではなくて、相手が解釈したことが情報(p111)

    ・いざというときに力になってくれるのは、いつもつるんだ仲良しグループでなく、「つかず離れず」である程度距離を置きながらつきあっていたような人間である(p119)

    ・報告:結果を伝える、連絡:途中経過を伝える、相談:事前に伝えること(p139)

    ・報告・相談・連絡をしなかった失敗は、許されない、「勝手に一人で責任をとってくれ」と思われる、それを行っての失敗は次のチャンスが与えられる(p140)

    ・公式の場で組織のためにストレートに本音を伝えることを文句といい、陰で後ろ向きの話をすることを「愚痴」という(p147)

    ・携帯電話を公然といじるのは、人前で女性が化粧直しをするのと同様の行為(p149)

    ・得意技とは、人の半分の努力で倍以上の成果が出るようなもの(p154)

    ・不得意な分野は自分で告白するものではなく、周囲から不得意分野であると認められるもの(p155)

    ・一次会で失礼するポイントは、1)積極的に聞き役に回る2)相手が喜びそうな情報を提供する(p171)

    ・はじめの使命は「直属の上司を最短出世させること」(p190)

    2012年5月19日作成

  • 【転職を一瞬でも考えた方へ】

    新卒で入社する会社は、私たちのゼロからの成長を親のように見守ろうと愛情込めて育ててくれます。感謝してもしきれない、尊いことです。恩を返す一番の方法は、社内に残って実績を上げ続けることです。

    どうしてもそう思えないとしても、まずは信じましょう。

    そして転職をした場合にも、顧客になるか、取引相手になるか、社会全体の市場拡大に成功するかして、社外から利益を貢献し続けることが礼儀だと思います。本書には、それが可能なレベルにまで自己成長するための【個人の行動】が書いています。

    人が成長するには【個人の行動】と【環境の支援】の両方が必要です。

    転職先は、運良く優しい会社に当たらない限り、簡単に環境を与えることはしません。「経験者=育ったもの」として採用するのですから当然です。

    転職したときには、まず自らの手で、環境作りをする必要があります。大変なことです。そこに関して本書はチェックリストにしかなり得ません。そこに個人のスキル不足も重なるのです。少し想像すれば、本書の難易度の高さに気付くことでしょう。

    それでもなお挑戦したいと思うなら。転職しましょう。
    ぜひ転職して、本書を糧にし、社会に貢献して下さい。素晴らしい世界が待っています。


    もし本書が簡単な内容に思えたなら、安易な転職はおすすめしません。

    環境を期待するような甘い気持ちでは、雇ってくれた転職先に迷惑をかけますし、本人としても活躍できない苦しみを嫌ほど味わうことになります。(その苦しみを乗り越えることも、また逸興ですが。)

    簡単だと思うのは、素敵な環境を与えてくれている会社のおかげです。そんな会社を辞めるのは勿体ないです。

    可能なら、この本の内容をそのまま現職で試してみて下さい。周りの反応が良くなるので、今よりは会社に居続けたいと思えるはずです。


    さぁ、どちらを選びますか?
    どちらにしても素晴らしい世界です。

  • 転職への心構えとして読んでおきたい一冊。

    転職前、転職後10日、90日、それ以降と、その時々に応じて必要な立ち振る舞いを示唆してくれる。

    一部、ゴマすりに感じられなくもない部分もあるが、飲み会を敢えて一次会で帰る=他者からすると話す機会が持ちにくいレアキャラ扱いされるなどは面白い切り口。二次会はつい断り切れず参加していたが、はっきりモノ申すという態度を表すのも大切かもしれない。

    名刺を同じ方に渡してしまっても、「一人3枚まで渡すようにしている」というのは、自分が相手を忘れていたミスを払拭かつ貴方にしっかり記憶してもらいたいという意味付けもできて一石二鳥。

    中途採用者だからといって、新職場では一番のペーペーなので、経験を買われて意見を求められるまでは偉そうなことは言わない。

    お茶を酌んでくれた方への礼を忘れない。その心遣いが大切。

    メールはレスポンス命。「メールを拝受しました」の3行でもいいから当日返信するというスタンスが大切。送信元を安心させることができる。

    報告連絡相談の解釈は新鮮だった。
    報告:結果を伝える(過去)
    連絡:途中経過を伝える(現在)
    相談:事前に伝える(未来)
    これらを適切に行うことが情報の共有化であり、情報共有のしやすさこそが上司からの評価となる。

  • 転職2か月目、孤独感の中で救いを求めて購入した本。よかった。転職者あるあるの悩みを解決してくれた。

    ○名刺を同じ人に渡してしまう⇒「名刺はお一人3枚までお渡しするようにしているんです。」

    ○自分から名刺を出す。相手から先に出されたら負け。

    ○会議の10分前には会議室に入って、人と話す。

    ○会議室で使う機材をマスターする。

    ○上司は有能な部下を信用するのではない、
      情報共有の重要性を分かっている部下を信用する。

    ○ストレートな本音はOK(組織にとってポジティブであること)

    ○得意技というのは、人の半分の努力で倍以上の成果が出るようになるもの

    ○仕事ができる人間=自分が仕事をしやすい環境に身を置いている

    ○取引先の飲み会
     ・相手が喜びそうな情報をひとつふたつ提供する
     ・積極的に聞き役に回る
     ・1次会で帰る

    ○とっつきにくい人にこそ話しかける
     仕事ができる=厳しいけれどとっつきにくい=寂しがり屋

    ★直属の上司を最短出世させよ!そのことだけを考えるくらいでよい。たとえ無能な上司でも、周囲は分かっている。100%、上司の手柄にする。

    ○3か月でコイツやるな!と思われる必要あり。⇒多くの打席に立って、バットを振る!

  • 転職に際し、入社前、入社1日目、10日間、90日間というタームでの行動指針が書かれている。業務で結果を出すことと、人間関係の構築との両面で具体化されており、参考になった。

  • 転職を意識し、役に立つ本はと色々なブログを見ている中オススメされていたので読んでみた。全体的に、各項目まとめてあり読みやすかった。転職する前の準備、転職1日目、10日、30日、90日と、それぞれの経過で注意すべきことが書いてある。なるほどと思うこともあれば、??と言うようなこと、様々。
    私が印象に残った部分を載せる。
    ・フルネームで名乗ることは、相手により印象を与える。
    ・本を読まないことは自分の狭い知識だけに頼ることになる。本を沢山読めば広い知識を得ることができ、ボキャブラリーが増える。
    ・早く歩く癖を付ける。歩く速さは、頭の回転に比例する。
    ・常に謙虚である事。新入社員並の腰の低さ。仕事の中身は年齢以上を目指す。
    ・挨拶、名刺交換は常に自分から行う。どちらも同じ人に3回するくらいの気持ちで良い。
    ・返事は0.5秒以内。返事が早けれは、仕事の依頼も早く来て、結果仕事を覚えるスピードも上がる。
    ・前職から得た教訓を生かす。たった一つのルールで良いので死守する。(私であれば何でも口外しないかな汗)
    ・報連相をうるさいくらいに行う。情報の共有化の重要性を知る。理解している人は信頼される。
    ・周囲にベラベラ本音を漏らさない。後に自分の首を絞める可能性がある。
    ・厳しいけれど仕事ができる人や、取っ付きにくい人にこそ、自分から話しかけてみる。
    そういう人こそ面倒見が良かったりするし、いったん懐に飛び込んでしまえば、自分の味方になってくれたりする。
    ・入社初日の気持ちをもう一度思い出してみる。謙虚な心を思い出したり、フレッシュな気持ちを取り戻せれば元気が出る。
    過去を振り返り、自身を省みることで人は進化していける。
    人は転職を通じて大人になれるし、転職を経験しなければ人生を生きたことにならないと、作者は言う。
    転職は自身の大きな決断。何かを捨てること。とても怖いけれど、少しだけ勇気を貰える本だと思います。

  • 45個の項目に分かれていてら読みやすかったです。最初の方にあった「職場の近くに住む」をはじめ、ちょっと仕事中心過ぎないか?とも思うものもいくつかありましたが、参考になる項目が多く読んで良かったです。

  • 質問するタイミングには気を遣い、依頼されるタイミングは相手に遠慮させない

    ボリュームゾーンの15分前には出勤しておく

    自分の得意分野で積極的にアプローチし、恩返しする

    メンバーの長所短所を把握しておく

  • 転職を控えて、先人の知恵を借りたく図書館で借りる。
    社会人の心得は一年目も、転職後も大きくは変わらなくて、むしろ謙虚さをなくさぬことの大事が強調されてると感じた。前の会社の話は聞かれない限りしないとか、年上であることを意識させるような発言をしないとか。学んだ言葉は、決断と判断の違い。判断は論理的に正しいことを選ぶこと。決断は論理的に正しい2つの事柄から選ぶこと。

  • 目次で終わるタイプの本。
    著者の経験からものを言っているので、当てはまる部分もあれば、違和感を感じる部分もあるという、箸にも棒にもかからない。

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著者プロフィール

愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。文筆家。東北大学教育学部教育学科卒。日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、“タブーへの挑戦で、次代を創る”を自らのミッションとして執筆活動を行っている。著書は本書で180冊目。音声ダウンロードサービス「真夜中の雑談」、完全書き下ろしPDFダウンロードサービス「千田琢哉レポート」も好評を博している。

「2024年 『29歳までに知っておきたかった100の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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