悪徳官僚に学ぶ 戦略的ゴマすり力 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
3.24
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本棚登録 : 78
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887598379

感想・レビュー・書評

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  • ゴマすりというとマイナスなイメージだけど、つまりは今流行りの「褒める技術」と同意語。相手は部下じゃなけど、褒めて相手を持ち上げて機嫌良くさせて自分の意に沿うような形にもっていくという意味では、相手が上司や取引先であっても全く同じ。内容もそんな感じで、仕事と全く関係ないことを褒めてゴマをするというより、相手の知識や技量などを褒めることで関係を良好にするというやり方で、思っていた以上に納得できる内容だった。■身につまされたのがゴマすりに対する意識。無条件に自分を卑下するようなゴマすりではないからできるのだろうけど、ゴマをするのは自分の仕事をうまく進めるためというドライな考え方。なんであんな馬鹿を、と思う気持ちがあったりするけど、例えば友達同士でも関係を保つために好きでもない話題で盛り上がったりするアレ、と思えば我慢もできよう。ああ、でもその先の仕事に本心から重要性を感じていないとシンドイかなぁ。

  • 著者の経験談と感じた。
    感想文としては面白い部分もあったが、自身の学びにはつながらなかった。

    以下、個人的な本書へのマイナス点

    ・科学的に検証可能な説明でなく再現性は高くない
    ・「悪徳官僚」や「ゴマすり」などの強い言葉を安易に使用
    ・政治家や官僚への配慮不足と取られかねない表現

    官僚の商品は「政策」である。
    「政策」が革新的であればあるほど「抵抗」も多くなる。
    その「抵抗」をどのようにマネジメントするのか?
    という観点であれば学習する価値は見いだせる。

    ただし、上記のような「革新」によって生じる「抵抗」に対処する方法を学びたいのであれば、下記書籍をお勧めします。

    https://www.amazon.co.jp/dp/4794226241/

  • 著者は、同志社大学卒業後、旧労働省に入省、厚生省課長補佐等を務める。その後公募により兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科准教授へ転職し現在は、准教授を務める傍らテレビ等メディアでコメンテーターとして活躍している。

    著書に「はめられた公務員」「天下りの研究」「政治主導はなぜ失敗するのか」

    多くの人は官僚に対しては良いイメージは持っていない。
    「政官業癒着」「管製談合」や「天下り」や「わたり」等の非効率と感じる点や公正でない優遇がそのイメージを悪くしている。

    しかし、その多くの社会的なバッシングの中、官僚は仕事の主導権を握り続けているのか?数々の行政改革の嵐をすり抜けてきたのか?豪腕政治家の圧力をどのように防いできたのか?

    この難局を乗り越える力こそが「戦略的ゴマすり力」である。
    厚生労働省で14年間キャリア官僚として勤務してきた著者により実体験を交えながらその「戦略的ゴマすり力」のテクニックを以下の5章にわたり説明している。

    ①単なる受験秀才官僚が、なぜ、豪腕政治家を丸め込めるのか?
    ②ゴマすり力は、最強のサバイバル術
    ③ゴマすりを成功させる5つの法則
    ④東大法学部卒のエリート若手官僚がなぜゴマをすれるうようになるのか
    ⑤誇りあるゴマすりvs卑屈なゴマすり

    「ゴマすり」という言葉からはどうも卑屈なイメージがあるが、本書で取り扱っているのはあくまで「戦略的ゴマすり」である。
    ただ単に「ゴマすり」を行うのではなく、目標達成のための手段としてそれを用いる事を意図している。その目的は相手を納得させて、仕事をスムーズに進めることである。


    「官僚」
    「ゴマすり」
    どちらもあまり良いイメージを抱かないものの本書を読んでいて自分の仕事に当てはめても十分参考になることも多いと感じた。

    ゴマすりの効果を倍増させる市場価値には、学歴・職歴・収入+謙虚力であるという。

    自分の市場価値を日々の自己研鑽や仕事での能力アップで高めながら「謙虚さ」をプラスすることによって自分のあるべき姿へ向かうために「戦略的ゴマすり」をしていくというのも仕事を円滑にするためには必要であるとおも感じた。

    その「ゴマすり」についても卑屈な意味ではなく、相手の長所を見つけ出す。というプラスの捉え方をしてみるのも良いのではないかと思う。
    小手先のテクニックとして多用してしまうと逆効果であると思うので自分が納得するように応用して活用していきたいと思う。

    まずは今日は妻に「ゴマすり」をして練習してみよう。

  • ■概要
    元官僚で現大学院教授が教える、「ゴマすり」の有効性とその方法を、実際の霞ヶ関のリアルを交えてご紹介。

    学歴とコミュニケーションの相関関係についても触れ、「キャリア官僚」と呼ばれる多くの人がそもそもそういった素養を持ち合わせているのでは、との仮説から、そんな彼らを冷静に観察しての考察がたくさん詰まっています。

    ■使える
    あの上司にも、あのお客様にも、融通が利かないあの人たちにも、、、
    使えたりするかも。ふふふ。

    eno

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著者プロフィール

神戸学院大学現代社会学部教授。1964年、奈良県大和郡山市生まれ。同志社大学文学部英文科卒業、The School of Public Polich, The University of Michigan 修了(公共政策修士)、新潟大学大学院現代社会文化研究科(博士後期課程)修了(経済学博士)。大和郡山市役所勤務ののち、旧労働省入省(国家公務員Ⅰ種試験行政職)。厚生省生活衛生局指導課課長補佐(法令担当)、新潟県総合政策部情報政策課長、厚生省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、2004年公募により兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授、その後教授。2014年より現職。2007年官房長官主催の「官民人材交流センターの制度設計に関する懇談会」委員、2008年からは国家公務員制度改革推進本部顧問会議ワーキンググループ委員を務める。主な著書に、『天下りの研究』『公務員バッシングの研究』(明石書店)、『政治主導はなぜ失敗するのか?』(光文社新書)、『間違いだらけの公務員制度改革』(日本経済新聞社)、『財務省支配の裏側』(朝日選書)など多数。

「2018年 『没落するキャリア官僚 エリート性の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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