古本屋開業入門: 古本商売ウラオモテ

著者 :
  • 燃焼社
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本棚登録 : 159
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784889780703

作品紹介・あらすじ

古本屋をめざす人,古書ファン待望の書

感想・レビュー・書評

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  • 古本屋になりたくて参考の為に読みました。
    諦めました。

  • 買取、販売だけじゃない。目録つくって、通販なら梱包して…といったところの効率化、経費削減まで記す、本当にやるぞーという人向け。向け、というより、そこまでやんなきゃいけないけど、それでもマジで古本屋やる?みたいな警告文です。万引きで本屋が潰れる、というのがピンとこなかったんですが、本書の数値込みの嘆きを見て納得しました。結構取られるんですね。CDショップもそうですけど。本なんてとっても二束三文だろうに。

  • 独特の文体にハマった。
    赤裸々に事業の変遷を綴っており、非常に参考になった。

  • 古本屋歴20年の店主が書く、古本屋開業や営業にまつわるあれこれ。

    将来古書店の開業を真面目に考えている人はもちろん、ユーザーとして古本屋巡りやネットで古書を漁るのが好きな人が読んでも十分面白い。

    本にまつわる薀蓄からかな~り細かい営業上の要諦まで軽快に書き連ねられている。
    古書店の親父の話を聞くつもりでパラパラとめくって全く飽きない一冊。

    いつか古本屋やりたいなあ。でも最低でも在庫一万冊かあ。

  • 古本屋入門というより、「なぜ、古本屋になることを勧めないか」というような内容の本。古本屋になろうと思う人は必読。どれだけ大変な仕事なのかがよくわかります。
    とくに印象的だったのが、最後のセドラーに捧ぐの章に書かれていた文。「いまは、貴重な本という人間の財産がゴミとして捨てられている。本にとっては受難の時代です。それを、一冊でも救うことが出来るのは、あなた方だと思います。(中略)一冊でも貴重な本をこの世に残してゆくことが、あなた方の使命だと思ってやってください」。世のブックオフセドラーたちにも読んで欲しい本です。

  • 古本屋を開業するに当たってのノウハウ・体験談が詰まっている。古本を専業にしようと思っている人にオススメ。

  • 古本屋さんって本を愛する人たちなのね。少年よ読書をしよう!

  • ■書名

    書名:古本屋開業入門―古本商売ウラオモテ
    著者:喜多村 拓

    ■概要

    現役古本屋店主が長年の体験を基に、古本屋開業のノウハウをすべ
    て公開し商売の醍醐味を語り尽くす。本の上手な集め方、仕入の仕
    方、自家目録の作り方、成功するホームページの作り方、通信販売
    ノウハウ、古本の汚れや線引きの消し方まで、懇切丁寧に手ほどき。
    (From amazon)

    ■感想

    この本、なかなか面白かったです。
    将来古本屋になりたいと思っている人は、現実を知れたり、開業ま
    でのプロセスを知れたりして、参考になると思います。

    私は、古本屋になりたいわけではありませんが、ブックオフが登場
    してから、古本屋は大変だろうな~と思っていました。現実として
    はやはりブックオフは、古本屋からあまり好かれてはいないようで
    す。
    (この著者の人は、別にブックオフをせめているわけでは無く、自分の
    悪い部分、変えなければいけない部分を分かっているので、非常に
    良いと思いますが、つぶれた古本屋の営業者は自分の事を反省しない
    で、相手を責めていたんだろうな~と容易に想像できます。)

    ただ、見方を変えれば、別にブックオフが一概に悪いわけではないと
    も思います。消費者からすれば、単純に安く変えるブックオフは利便
    性という意味で、非常に便利です。
    また、店舗の入りやすさにしても、ブックアオフは敷居を低くしてお
    り非常に考えられていると思います。

    まあ、どちらかと言えば、ブックオフで目ぼしい本を買って(せどり)、
    ネットで高く売るという事をやっている素人の方が、やっかいなので
    はないかと感じました。

    この人は、「基本的には文句を言って待っていても始まらない。自分
    で考え行動し、自分で自分のスタンスを作っていくしかない」という
    考え方ですので、非常に好感が持てました。
    (実際、今までかなり色々と経験されているようです。)

    遊び半分では出来ない厳しい職業ですが、お店のコンセプト、お客様
    のセグメントを特定すれば、まだまだ、生き残る業界だろうな~と
    感じました。

    近いうちに新しい形態の古本屋が出てくると面白いな~と思います。
    (どんな携帯か分かりませんが・・・)

    ■気になった点

    ・古本屋は本が好きでなくてはいけませんが、愛しすぎてはいけま
     せん。本は恋人ではなく、自分の娘と思う事です。

    ・知らない事は恐ろしいことです。

    ・本にはそれ相応の価格という礼儀を取るのが古本屋です。ただ、
     それには大変なキャリアがいるのです。

    ・仕入れが商売にとっては常に一番となるということです。

    ・きっとどこかに本が眠っているのでしょうが、黙っていても相手
     からはやってきません。

    ・どこの世界に売り惜しみする店があるのでしょう。

    ・何が売れて、何が売れないかは、30年も古本屋をやっているオヤジ
     でもわかりません。

    ・ないものは高くなります。多く出回ったものは安くなります。

    ・熱しやすく冷めやすいものは、要注意です。

    ・作家や文化人が亡くなった時には、その著書が一時的に売れます。
     作家の生誕100年、没後50年など節目にも関係図書が動きます。

    ・この商売にはかなりの情報が活かされます。
     情報のアンテナは常に広げておくことです。

    ・現在売られている新刊の中にも、将来のお宝がきっとあるという
     ことです。

    ・本の真価が問われるのは古本屋においてです。
     過ぎた時代の荒波に残り続ける本だけが、いい本と言われるので
     はないでしょうか。

    ・レイアウトを作るうえで重要なのは、なるべくレジからの死角を
     減らすことです。

    ・古本屋の三種の神器は、鉛筆(値段を書く)、消しゴム(線引きを消
     す)、マジックリン(表紙の汚れをとる)です。
     
    ・眠っている本をお客の手に渡すことが、古本屋の目的です。

    ・古本屋にとって一番深刻なのは、本が入ってこない事です。

    ・店の在庫棚は常に回転していなければなりません。

    ・私は一割(地元のお客)を捨てて、九割(ネットの客)を取ったのです。
     それが店の方針なのです。

  • 頑固おやじがみっちり教えてくれる辛いしんどい失敗談

  • 古本屋をめざす人、古書ファン待望の書。
    現役古本屋店主が長年の体験を基に、古本屋
    開業のノウハウをすべて公開し商売の醍醐味
    を語り尽くす。

    著者は、青森県で古本屋を営んでいるという。
    一時は、レコード、ゲームなどにも手を出して
    いたそうであるが、現在は、古本のネット販売
    に落ち着いているとの事。
    これまでの、試行錯誤をおおっぴらに書いてい
    るところが面白い。
    子供の万引きに手を焼き、立ち入り禁止とした
    話、原価を常に計算する事など、商売の厳しさ
    を教えてくれる。

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著者プロフィール

1951年、青森県生まれ。明治大学卒業。1986年に青森市で古書店林語堂を開業。
林語堂のホームページ http://www.mmjp.or.jp/omiya/。著書『古本迷宮』(青弓社)。

「2005年 『書痴迷宮』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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