獏さんのぽちぶくろ

著者 : 夢枕獏

• 日本出版社 (2008年2月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ryoukentさんの感想 · 2008年11月3日]

　ぽちぶくろ とは、例えばお年玉袋 の事なのである。ここ10年間くらいに夢枕があちこちに書いたお話/エッセイを一冊にまとめてしまったもの。　だから、各々の話に繋がりは無いがそれなりに面白いお話なのです。一応次の様なジャンル別には分かれている様に思えるし。　それは 陰陽師系、K-1系、釣り系、映画系、漫画系、その他たくさんのお仲間系、などです。つまりなんでもアリだよこりゃ。　10年もの間のいろいろなお話なので もう時系列はむちゃくちゃ。むちゃくちゃであることを判って読んでないとビックリしてしまう。　夢枕はそのことを あとがき で書いている。　要約すると 「10年ものあいだに書いたことなので時系列はバラバラだけど（めんどうなので）直さないし注釈もあまり入れない。だから気をつけて読むように」となる。手抜きです。　辛口に言っちゃうと、本になってない話が結構あるから、無理ヤリでもなんでも良いからまとめて一冊にしちゃえ、って感じ。　この本も、もしかすると、いやたぶんわたしにとっては ブレイク本 になる。獏ブレイク だな。

著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫―　⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」