写真で見る トモダチ作戦

著者 :
  • 並木書房
3.25
  • (1)
  • (1)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 23
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890632749

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • graph

  • 東日本大震災における米軍の活躍をメインに添えた本。
    どちらかといえばミリタリー好きにお勧め。

    写真も豊富だし、時系列別にどんな状況だったのかが細かく載っている。
    かっこいい写真の取り方がわかっていて素晴らしいと思った。

    本当、ありがとうございます。

  • 第一部では、東日本大震災における米国のトモダチ作戦について、主に米国三軍及び海兵隊のオフィシャル写真に脚注をつけるかたちで何がなされたのかを後世に残そうと試みた。解説が適切で、軍事的知識が乏しい読者にも読み進めることができる。
    東南アジア方面に遠征中だった第31海兵遠征隊が日本近海に到着してからの沿岸部での活動はめざましい。
    山形空港、仙台空港を拠点として整備した素早さ。3月16日にMC-130H特殊作戦機が仙台空港に着陸した映像は記憶にある。
    後方支援を含めた米軍の継続的な支援と一時復旧の力は、ヘリが支援物資を届けたという第一線での報道に隠れて見えなかったが本書の記載で認識することができた。
    第二部は、米国海兵隊との交流を通じて彼らの目的を良く理解している著者が、我が国に同様の組織がないことを嘆く。そして、創設すべきだと説く。
    amphibia(両棲類)を語源とするamphibiousという言葉は水陸両用にとどまらず、海と空から目標地点にアクセスすることを意味する
    という。日露戦争から戦訓を得たのは日本ではなく米国、太平洋戦争での島伝いの上陸戦で戦った米国海兵隊。上陸用舟艇に加えて
    多くのヘリコプターを運用し、任務をここなす海兵隊組織は、確かに我が国にあってしかるべきだと感じた。

  • 在日米軍による東日本大震災での大規模HADR作戦のレポートと、そこから得られる教訓の論考。

    特に著者は日本にも海兵隊を、併用戦能力の獲得をと強調する。気仙沼大島への救援が第31海兵遠征隊到着まで三週間もの間ほとんどできなかった事実は重い。この主張には説得力がある。

    軍隊は戦闘を前提とした組織であるがゆえに、大規模災害でも救援に威力を発揮できる。この原則は今回の震災でも真実だった。そして、兵士にとっても、災害救助での人助けこそ誇りを感じると序盤に書かれている。

    トモダチ作戦には感謝に堪えない。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

米海軍アドバイザー、拓殖大学客員教授。ブリティッシュ・コロンビア大学でPh.D.(政治社会学博士)取得。専攻は海軍戦略論・戦争&平和論・国家論。現在、Centre for Navalist Studies(ビクトリア:カナダ)を拠点に日本関連地域の平和維持戦略を研究するとともに、米海兵隊戦闘開発司令部並びに太平洋海兵隊と連携し米海兵隊ドクトリンの日本語訳プロジェクトを推進中。また、米国太平洋軍司令部の戦略基礎データベース構築を担当するCubic Defense Applications(ホノルル:米国)で米海軍アドバイザー並びに日本プロジェクト・マネージャーを努める。

「2009年 『アメリカ海兵隊のドクトリン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北村淳の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×