知の座標―中国目録学 (白帝社アジア史選書)

著者 :
  • 白帝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891746346

作品紹介・あらすじ

中国は膨大な書物をのこしてきた文字の国である。筆者は、その過去から現在、未来にわたり集積される知の世界を、Constellation星座と見たて、その座標軸になるのが目録学であるという。本書は、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センターが、毎年文部科学省と共催してきた漢籍担当職員講習会の講義録にもとづく。図書館学を目指す人、中国文化論に関心ある人に是非薦めたい一書である。

感想・レビュー・書評

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  • 中国の学術の歴史を俯瞰するのに良い本である。前半は目録学の歴史を述べており、『漢書』芸文志の構成からはじまり、『史記』の分類をめぐって問題が生じ、『隋書』経籍志に至って「史学の独立」が達成された。ここは大変おもしろい。四部分類に磨きをかけたのが、『四庫全書総目』で、民国にいたって四部分類はうまく機能しなくなる。王国維のものは、四部分類では分類することが困難だそうだ。後半は京都大学漢籍目録の構成とその分類方針を述べている。経・史・子・集について、詳しく書かれていて、たいへん参考になる。いままでにない書物がつくられると「雑」に分類され、下方排除されるが、「雑」の拡大とともに一分野が成立し、同時にそれまで正統だった書物にも、新たな意味を加えるという学術発展における力学も述べられている。経書、類書や叢書の成立なども詳しく、読み返してつかいたい。

  • 単なるレファレンス本だと思ってはいけない。中国の資料を引く際に知っておきたい知識がここに詰まっている。一度みて、あ〜満足というわけではなく、何かあれば目を通して確認したいです。

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