小説の楽しみ (水声文庫)

著者 :
  • 水声社
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本棚登録 : 56
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891766542

作品紹介・あらすじ

現代文学最高の担い手である著者・小島信夫が、"小説"をめぐって語り尽くす。

感想・レビュー・書評

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  • 文学の面白さを3回に渡って語り下ろしたもの。文学エッセイ?チェーホフ、シェークスピア、ベケット、カフカ、ドストエフスキー、クンデラ、セルバンテス、プルースト、漱石、ウルフなど。バフチンやコリン・ウィルソン、ホイジンガなども出てくる。最近、小島信夫が読んでみたくて図書館で探してたらこの本を見つけたけど、自分の小説のことも書いてあり、芝居を観る前に舞台裏を覗いてしまった感じ。でも取りあげられている小説が無性に読みたくなった。

  • 2010/10/5購入

  • 群像に長年に渡り、奇妙な小説『別れる理由』を連載した小島信夫。
    日本芸術院賞の受賞パーティーで、当時、内閣政務次官だった森喜朗は、『別れる理由』について、こう言った。「僕は認めないよ」。(ウソかホントかは定かではないが、そう言ったと思いたい)

    そんな小島信夫が亡くなった後に出版された『小説の楽しみ』。
    小島信夫が語ったことを、山崎勉と中村邦夫が構成しており、ノブサ独特の文章はそこにはないが、彼が小説を巡り、いかに考えてきたかの痕跡がある。

    『小説の楽しみ』を読み、チェーホフを読まなければならないと思う。

  • [ 内容 ]
    現代文学最高の担い手である著者・小島信夫が、“小説”をめぐって語り尽くす。

    [ 目次 ]
    チェーホフを読みながら(チェーホフからはじめて;ピーター・ブルックと「舞台的方法」;小説はいかに自由か ほか)
    カフカ、ベケット、ポストモダン(反段取り的作家、小島信夫;カフカとベケットからの影響;『ハムレット』と『ドン・キホーテ』 ほか)
    小説の四百年(「知的聡明さ」と文学は関係がない;カフカの『変身』を読む;チェーホフ再読 ほか)

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • チェーホフ、カフカ、シェイクスピア、ドストエフスキーなどなど…有名な文学を読んでみたいと思うのです。
    なのになんとなく手がつけられないのは私だけでしょうか?
    私と同じ考えの方は、この本は良いと思います。
    導入的な役割を果たしてくれるかどうかはおいておいて。
    小説を楽しめる人は「愚鈍な人」らしいです。
    それをあなたはどう思いますか?

    【中央館3F-1 閲覧室 902.3/KO 】

  • 小島さんが亡くなってからもう1年が経つのかぁ、と思うと不思議な感じがする。ほんのちょっと前まで生きていたような気がするから。やっぱりあの「残光」のイメージが未だに強く残っていて。で、この作品は2005年に3回に分けて小島さん自身が語った「小説」について。を文字に起こしたもの。チェーホフから始まり、シェークスピア、セルバンテス、ベケット、ジョイスと連なってくる。特にセルバンテスの「ドン・キホーテ」については「これは読まないとなぁ」と思った。いや、でも中学の頃に一度読んでいるんだけど。さっぱり筋を覚えていないので。面白い上に、内容もそれほどないので、あっという間に読み終わってしまった。(07/12/18)

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著者プロフィール

小島信夫
一九一五年、岐阜県生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。五五年、『アメリカン・スクール』で芥川賞、六五年、『抱擁家族』で谷崎潤一郎賞、七二年、『私の作家評伝』で芸術選奨文部大臣賞、八一年、『私の作家遍歴』で日本文学大賞、八二年、『別れる理由』で野間文芸賞、九八年、『うるわしき日々』で読売文学賞を受賞。他に『菅野満子の手紙』『原石鼎』『こよなく愛した』『寓話』『残光』など多数。二〇〇六年十月没。

「2023年 『小説作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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