- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784891948375
感想・レビュー・書評
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これまではキリンジをほとんど知らなかった。
鈴木亜美ちゃんとジョイントした曲に、なんて歌を歌わせるんだ、と思ったくらい。
ちょっと前、ラジオでたまたま聞いた『エイリアンズ』でやられた。
にわかファンとなり、一気に読んだ。
どちらが兄でどちらが弟かも、この本で理解したくらい。
アーチスト本人のエッセイを補完する形で、対談ほかが入っている。
エッセイは面白かった。特に、電リクの話。
髪の毛を切りながら「ロマンチック街道」を聞いている祖母と孫の姿を想像すると微笑ましい。
ミズモトさんとの対談もよかった。
活動を時系列で網羅しているし、キリンジの二人と、ミズモトさんとの関係性もあり、ツッコミもありながら和やかな感じで話されているのがいい。
松本大洋のイラストもいい。
表紙の、兄ちゃんと弟のイラストも良い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女性が変わった趣味を標榜すると「どうせ彼氏だろ」と思っちゃう(長嶋有)
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キリンジの2人の視点はやっぱり独特でおもしろい。ロングインタビューも改めて読むと、新しい発見があって楽しい。
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キリンジ兄弟のエッセイ集二冊目。
結成から8thアルバム「BUOYANCY」までの軌跡をたどるロングインタビュー、長嶋有、森山未來との対談にプラスして、巻末にはキリンジ用語辞典「奇林辞」が付され、ファンアイテムとしての色彩がより濃くなった。イラストは弟泰行が大好きだという松本大洋。泰行よかったね、という感じだ。
わたしはまがりなりにも本を読む人なので、他の人がどんな本を読んでいるのかは気になる。前作でみせた兄直樹の文体には、やはりこれはただものではない……という思いがあり、本書をパラパラとめくりながら、キリンジふたりの読書のバックボーンに思いをめぐらせた。
文体から察するに、弟泰行の背後には、椎名誠や橋本治らのいわゆる昭和軽薄体があるのではないかという気がする。森山未来との対談で、アゴタ・クリストフ『悪童日記』の文体について言及しているのもおもしろい。
兄直樹の自意識に意識的な文体はといえば、これはもう明らかに日本近代文学の影響下にあるとみるべきで、私小説は好きではないと言いながらも、かなり私小説的な散文を書いている印象。
ある箇所では藤枝静男の小説を絶賛している。なるほどこの人がもう数十年生きて静男並みの死生観に到達したなら、それこそ『田紳有楽』のような詩を書くのかもしれない。インタビュー中、不意にアシモフがどうこうはじめるあたりも、相当量のストックがあることをうかがわせる。
最初にも書いたが、イラストは松本大洋。わるくはないが、ふたりの下手八、うま二イラストが今回はないので、すこしさびしい。
長嶋有、森山未來両氏との対談もイマイチ盛り上がりにかけるため、やはりファン以外は読まなくてもいい本だと思う。 -
長嶋有はなんだか好きになれない
森山未來との対談はよかった -
兄の故意の悪意がたまらなく好き。弟はいつでもぽけぽけしててかわいい。
ロングインタビューを読みながら、過去作を聴く贅沢さよ。 -
見開き1ページのエッセイながら、兄弟のアーティスティックな感性が伝わってくるのがファンとしては嬉しい。ロングインタビューはデビューから遡っている為とても読み応えがあった。
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ジュンク堂天神店で買った。帰省からUターンする新幹線の中で読む為にと思い買い、ちょうど五時間程で読み終わった。
エッセイ、インタビューは私としては貴重で、キリンジの2人も特別な人間というわけではなく、至って普通の感覚を持った人達なのだと、親近感を覚えてしまう内容。
ロングインタビューでは、デビューアルバムから最新(当時)のアルバム『BUOYANCY』まで、赤裸々な話を引き出している。
挿し絵が松本太洋というのも贅沢。
あの世で罰を受けるほど、も読んでみようかなー。 -
兄弟バンド「キリンジ」のエッセイ、インタビュー、長嶋有や森山未来との対談。
エッセイは、ファンじゃなくても楽しめるはず。ゆるい。そして時々鋭い。
特に高樹(兄)は、エッセイの構成や文体がうまい。
あと、作家の長嶋有との対談も、どーでもいいことばっか喋ってるが面白い。