変容の時代: 科学・自然・倫理・公共

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  • 広池学園出版部
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892056215

作品紹介・あらすじ

比較文明論・科学史研究の泰斗・伊東俊太郎による講演集。現在、科学の在り方、自然の概念、倫理の捉え方、公共の見方、そして文明そのものの存在様式が大きく変化しなくてはならないという考えのもと、この国、この世界が少しでも良き方向へ進むには何をすべきかを論じる。

感想・レビュー・書評

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  • 壮大なテーマを模索しているんだなと感心した。稲盛さんの取り組みはすごいとしか言いようがない。

  • 良心なき科学は人類を衰亡させる。

    十七世紀デカルトによって機会論的自然観が確立されるまでの科学者は倫理と科学を分けなかった。

    人間を除く全てを客体化し、世界を原子からなる物質の集まりに過ぎないとする見方が生まれて以降科学はあらぬ方向に向かって暴走している。

    科学は人間に物質的に豊かな生活をもたらしたが、同時に核兵器を発明し環境破壊を推し進めている。

    科学の「発達」により、人間は生き物を何十回も皆殺しにし、地球もろとも爆破させるほどの核兵器を手にした。

    科学がこのまま暴走を続ければ、人類に未来はない。

    技術的に可能なことであっても、人類を破滅に向かわせる危険性があるなら科学は興味本位でそれをやってはならない。

    倫理は科学の暴走を止める必要がある。

    欲望を増大させる大量生産・大量消費・大量廃棄を続けていては地球が何個あっても足りない。

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著者プロフィール

伊東俊太郎
1930年東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。Ph.D.(科学史・米国ウィスコンシン大学)。東京大学教養学部教授、国際日本文化研究センター教授を経て、東京大学名誉教授・国際日本文化研究センター名誉教授・麗澤大学名誉教授。日本科学史学会会長(2001-09年)、日本比較文明学会名誉会長、国際比較文明学会名誉会長。著書『文明と自然』(刀水歴史全書、2002年)、『十二世紀ルネサンス』(講談社学術文庫、2006年)、『近代科学の源流』(中公文庫、2007年)、『新装版 比較文明』(東京大学出版会、2013年)など。共著『思想史のなかの科学 改訂新版』(平凡社ライブラリー、2002年)など。全集『伊東俊太郎著作集』(全12巻、麗澤大学出版会、2008-10年)。2020年文化功労者。

「2022年 『人類史の精神革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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