- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784892570353
作品紹介・あらすじ
『鈴木いづみコレクション全8巻』を中心に、全作品の中から、読者の胸を突き刺すことばを娘・鈴木あづさが編集。荒木経惟による「いづみ」未発表写真収録。 鼎談/荒木経惟・末井昭・鈴木あづさ 対談/町田康・鈴木あづさ
感想・レビュー・書評
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鈴木いづみの言葉を集めた本ですが、言葉の端々から激しさが伝わってきます。より深く彼女の事が知りたくなります…
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個人的に語録というのは難しい読み物に感じていて、本作も例外ではなかった。(作家としての鈴木いづみの著作を1冊も読んでいないのだから当然といえば当然。)また編者である娘のあづささんへの興味で読んだ面も大きいものの、彼女自身をして鈴木いづみが非常に遠い他人(雲の上のスター、的な)であるらしいことに驚いた。
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鈴木いづみの著作・発言のなかから集めたことばたち。カバーを外してみると少女チックなピンク色の表紙でかわいい。森茉莉の語録集もそうだったけどこの手のものは後書きとかで編集した人の自分語りになりがちだ。巻末の対談はあまりおもしろくなかった。
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儚さと切なさと芯の強さと
『鈴木いづみコレクション』を中心に、単行本化されていない作品からも胸を突き刺す言葉を鈴木あづさが編集。いづみ世界の万華鏡。 -
botから溢れた名言はこっちで。
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36歳で首吊りによる自殺でこの世を去った作家・鈴木いづみが遺した小説やエッセイや手紙などから、たくさんの項目(『愛』『永遠』『運命』など)に分けて、たくさんの名言を集めてつくられた語録集。
鈴木いづみの娘・あづさと、著名人との対談も収録。
物凄いスピードで36年という短い人生を駆け抜けた、その人物らしい言葉がたくさん詰まった本でした。
心に残った言葉を挙げだせばキリがない。
どこか諦観に包まれていて、冷静に俯瞰して物事を見ているのだけど、エゴにみちている。
人間の本質に迫れる。
どうしようもなく駄目な人間でさえ、とても魅力的に見えてくるかも知れない。
そういう本。
考えるな、感じろ。的な本かも。
手元に置いておいて、色んな時に開いてみたい。 -
いづみさんのお言葉には、名言とはどこかちがう、はっとさせられるものがあります。
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鈴木いづみの小説やエッセイを読むと、天上天下唯我独尊というか自分に偽りなく生きている「強い女」(なんだかポッカリと空いた大きな黒い穴から逃れるようとする強迫観念に囚われているようだが)。しかしそれは表層的な物でそれらを「盾」にして生きてきたのだろうなと思っていた。この本を読むとその2面性がよくわかる。
「感受性が鋭くてしかも元気でいる、というのはむずかしいもんだね。」
「私は誰の助けも借りずに、私自身の『孤独』を充実させる以外に、手はないのだ。私は犬みたいにがんばらなければならない。」
「みずからの敵がなんであるかを把握するには、世界を認識することからはじめなければならない。」
「泣けるくらいならたいしてつらくもないのよ。」
「ひどいことをされると死にたくなる、のはそれによってうちひしがれるからではない。力をうしなったからではない。憎悪のエネルギーがたまり、それを外部へむけることが困難であったからだ。なにものかへぶつけると、そのしかえしがこわい。はねかえってくるものを、もちろんこたえることができない。自分の感情に、責任をもてない、ということだ。自己を破壊するかぎりにおいては、だれも文句をいわない。」
「物書きが自殺したりするじゃない。あれはカッとなて自殺するわけじゃないと思うわけ。すごい冷静になって死ぬんじゃないかという気がする。もう全部虚しいとか、生きていてもしようがないとか言って、非常に冷静な眼で見ているような気がするのよ。」
そんな鈴木いづみはパンティストッキングで縊死するのだが、この本を読んで驚いたのは、娘である鈴木あづさ氏が今までの鈴木いづみの死について書かれている事を否定して(娘が寝ている間に自殺したことになっている)、自分の母親(実質1年半しか同居していないので『他人』なのだろうが)がパンティストッキングを2段ベッドにかけて実際に首をつって息絶えるまで目の前で見ていた、ということだ。そして、この光景は絶対に忘れてはならない、とカメラを探した、ということだ。若干小学生にして、だ。
何故親を助けなかったのか、なぞ、非難する気は毛頭ない。逆に天晴れと喝采すら送りたくなった。 -
もっと鈴木いづみの小説が読みたくなった。
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昭和エロス