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Amazon.co.jp ・本 (236ページ) / ISBN・EAN: 9784892959219
みんなの感想まとめ
テーマは、戦争の過酷さと人間の尊厳を描いた実体験に基づく物語です。著者は、11歳の少女とその家族が朝鮮半島から日本へ引き揚げる際の壮絶な逃避行を綴っており、命の危険や食糧不足、暴力にさらされながらも、...
感想・レビュー・書評
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アメリカで出版され、現地の中学教材にもなっている作品ということと、第二次世界大戦直後の満州から日本へ戻る「引き揚げ体験」のことを知りたいと思い手に取った。
竹林の先に待ち受けていたのは想像を絶する過酷な逃避行の始まりだった。
ある夜、「ソ連兵がやってくる」とたたき起こされ11才の擁子と姉の好、母とで朝鮮半島から日本へ引き揚げ、生き別れた兄と父と再会するまでを綴ったノンフィクション。
前半は朝鮮半島から日本へ行くまでが描かれていて、まさにその決死の脱出劇はサバイバルで命からがらの逃避行。
空腹と寒さに加え、いつ共産軍に襲われるか分からない恐怖、日本人を憎む心ない仕打ちや暴行。
そんな絶望的な状況で母娘3人の脱出はどんなに大変だったか計り知れない。
衝撃的だったのが汽車のなかで死んでしまった赤ちゃんを衛生兵が人形のように外に放り投げてしまったり、病死者の遺体を汽車から捨てたりと命が軽く扱われていたのが心に残った。
終戦後も女性を暴行、金品強奪したりと戦争が人の心までを破壊する恐ろしさをまざまざと見せつけられた。
そんな過酷な状況下でもお互いを励まし合いながら前に進む姿は母娘の絆の深さと生きる力強さを感じさせられた。
日本に帰国してからは安心できるのかと思いきや年頃の娘がゴミをあさって飢えをしのぎ、駅に寝泊まりしたり服装もボロボロで苦難の連続に命の危険がないだけで逃避行中と大差ないではないかとページをめくる度に胸が締め付けられる思いで読み進めた。
そんな暗闇のなかで兄との再会はどんなに嬉しかっただろうか。再会を果たしたシーンは胸に込み上げるものがありました。そして下巻へと続く。
著者のあとがきで「戦争に勝負はなく互いに負け」という言葉が強く心に残った。
本当にこのひと言に尽きる。
戦争はなにもかも破壊する。幸せを奪われ、未来を失い、人の心も。
本書は後世へ語り継ぐ貴重な戦争の体験記。
平和を願い考ることこそが「戦争との戦い」に勝つ唯一の手段ではないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良かった、感動したなどという読後感がひんしゅくを買うのであれば、「心を打たれた」と言い換えよう。
これまでも戦争物を数多く読んできたけれど、11歳の少女の目を通して語る体験談は初めて。
終戦時の朝鮮半島を縦断する決死の逃避行と、引き揚げ時の苦労談は、淡々と語っているからこそ凄まじさが伝わる。
1986年にアメリカで出版され、日本語版ははるかに遅れて2013年7月19日に世に出されている。
たったひとりの少女の自伝の出版がこれほど遅れた理由は何なのか、それはもうこの際どうでも良い。
今はただ、ひとりでも多くの方に読んでいただきたい。
読み手の考え方で、突っ込みどころも数々存在する作品だが、著者のヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんの意図するところはただひとつ。
後書きにあるように【この物語を通して、戦争の真っ只中に巻き込まれたときの生活、悲しみ、苦しさを世の中に伝え、平和を願うためのもの】なのだ。
そしてもうひとつ。
【戦争とは恐怖そのもので、勝負はなく互いに「負け」という赤信号】という言葉も、深くかみしめたい。
なんでも韓国では、2005年に出版されるもその後発禁となったという。在米韓国人たちも、あちらで教材として扱われることに対してかなりの反対運動を繰り広げたと聞く。
ということは、たぶん描かれていることは真実であるに違いない。
本書の内容について予備知識が多少あった私が読むと、レイプ場面などはむしろ簡潔にさえ感じられる。
ヨーコのお母さんが同じように自伝を出せば、更に熾烈を極めたものとなったろう。
その母親が亡くなる場面では、涙・涙だったが。
ヨーコの姉・好の、ナウシカばりの凛々しさと賢さ、たくましさ。妹を思う優しさ。
目的意識の明確さと自己管理能力の高さがなせる技だろうが、今の子供たちには圧倒的に欠如している部分だ。
だがそういう私も、子どもの頃どれほどこのふたつを手に入れたかったことか。
兄・淑世を決死の覚悟でかくまった朝鮮人夫婦の温かさ。ここも見逃せない。
親交を深めた人々も、何人も登場する。
食うや食わずの状態でも真っ先に子どもたちの教育を優先させた、賢明なお母さん。
そんなお母さんの願いがかなって、その後のヨーコを教育が確かに支えていったこと。
そして、心を鼓舞してくれるものはいつも家族の絆だったことも忘れたくない。
こんなにも学ぶべきものがたくさんあるというのに、ページをめくる手が止まらなかった。
遅読の私が、わずか数時間で読み終えたのだ。
昨年新聞の書評で見てから「読みたい」と思い続け、ブクログの皆さんのレビューがそれを後押ししてくれた。
ありがとう、レビュアーの皆さん。ありがとう、ヨーコさん。
そして日本でも、アメリカのように中学の教材として使われることを心底願う。 -
著者・ヨーコさんは、終戦後の満州からの引き揚げを経験し、
日本に戻ってからも苦労をしながら学問を続けて、
後にアメリカ人と結婚、渡米されています。
この本はそんなヨーコさんがご自身の戦争体験を元に、
1986年に書かれた一冊、アメリカの学校では副読本にもなっているとか。
人の醜さと高潔さを同時に伺える、そんな印象が残りました。
日本人の陰湿さも、朝鮮人の暖かさも、
朝鮮人の残虐さも、日本人の高潔さも、
その全てが綯い交ぜになって、人の本質が紡がれている、
戦争は極限状態の連続ですが、人はその極限状態で、
民族などとは無関係な“生の本質”をあらわすのでしょうか。
一貫しているのは、共産主義勢力のエゲツなさ、
これは、ソ連も共産支那もかわらない、さすがの毛沢東。
ん、こちらであれば、小中学生にもフラットに読ませられると思います。
戦争の悲惨さと陰鬱さ、その中でも失われない人間の尊厳、、
“戦争とは恐怖そのもので、勝負はなく互いに「負け」”
これに尽きると思います、ただこの一言に尽きると。
圧倒的な暴力の前では人は無力で、翻弄されて、理不尽に“奪われていく”、
そして関わった人は誰もが、何かしらを“失っていく”、それが故に、、
戦争に“勝者”というものは存在しないのではないかと、
そんなことを、真摯に伝えてくれると、そう感じます。
そして、こういった書籍を副読本として使うアメリカの懐の深さは、さすがだなと。
いつの日か息子が読むように本棚に並べておこうと、そんな一冊です。-
こんばんは♪
本棚で見てから、この本のレビューを心待ちにしていました。
きっちりおさえるべき点はおさえてあって素晴らしいです。
私もこ...こんばんは♪
本棚で見てから、この本のレビューを心待ちにしていました。
きっちりおさえるべき点はおさえてあって素晴らしいです。
私もこれから読む予定の一冊です。
小中学生でも、というところに強く惹かれました。
読みこなして、中学生向けのブックトークに使いたいものです。2014/03/14 -
nejidonさん
ありがとうございます!
戦争の怖さ、ということがダイレクトに伝わってくる内容でした。
5年生くらいになれば、ヨ...nejidonさん
ありがとうございます!
戦争の怖さ、ということがダイレクトに伝わってくる内容でした。
5年生くらいになれば、ヨーコが同世代でもありますし、想像力を持って読める内容と思います。
読み継いでいきたい1冊ですね~2014/03/17
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外交とは国益を追求するものであっても、歴史を都合の良い真実のみ抽出し、改竄するのは人類への冒涜。著者が示した戦後引き揚げ時の朝鮮人による、暴虐や親切。抗日パルチザンの存在を思えば、この著述はリアルな一遍である。
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高橋源一郎の「飛ぶ教室」の書籍紹介で知って読んでみた。高畑勲の「火垂るの墓」の主人公がどれだけボンクラだったのか分かるようなサバイバル物語であった。朝鮮から引き上げる途中の朝鮮人たちの非道な行いを告発してあるが、そのせいで全米で教科書の副読本として採用されたの知った朝鮮人たちが毎度のごとく妨害活動をしたらしいが、この物語は戦争に負けるとはどういうことかを示しており、日本人こそが読まなければならない物語だと思う。3人兄妹が再会したところで物語は終わっているが続編も読んでみたい。勝てない戦争はしてはいけない。
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単なる戦争の物語ではない。
生き方について考えさせられる良書。
児童文学っぽい装丁にためらわず、皆に上下巻で読んでほしい。特に下巻の方が染みる。
自分も苦しい時に、困っている人に親切にできるか?
そんなことを考えさせられる。
アメリカの道徳(っぽい教科?)の読みものに採用されたことがあるそうだが、日本で是非、映画化されて欲しい。
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恐ろしい戦争体験で読むのも悍ましいーと思っていたが、スリルとちっちゃい本人のの勇気。機転を効かせてなんだいをすり抜けるたくましい姉。
そして子を想う母の深い愛情と痛み。
ハラハラしながらも次はどうなるのか気になり一気に読んでしまいました。
本当にあった実話。多くの人に読んでほしい本です。 -
朝鮮半島の北に位置する羅南という町に雍子は住んでいた。父母と姉と兄との五人家族。しかし戦火は一家にも近づいてきた。父親が仕事で満州に出張し兄が学徒動員で工場に働きに行っている間に三人は家を捨てて逃げなければならなかた。共産軍が近づいてきて日本人と知られれば殺されかねなかったからである。羅南から赤十字の仕立てた列車に乗ってまずは京城を目指す。そして釜山から船で日本へ。辛く危険な逃避行が始まった。
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私も三人兄弟で、兄、私と妹がいて、凄くヨーコの家族と重なって読めました。特に姉の好の威張っている態度の裏には愛のある行動は凄く共感しました。
最後三人兄弟が揃った時めっちゃ感動して泣きました〜
生きる強さと、やはり戦争は本当に繰り返してはいけないものだと改めて感じました。
文章は比較的に読みやすくて、電車の中で読み終えました。 -
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生々しい。
戦争の恐怖、今の平和さを痛感する。
生きるという強い意志と絆。
周りの人々の過酷さが見えるから頑張れるのだろうか。
戦争はしてはいけない。 -
感動しました。
戦争時の生々しい体験記として希少です。
日本人として読んでおきたい一冊。 -
難民になるとはどんなことなのかが、よくわかる。
印象深いのは、京都に戻ってから、お母さんが最初に決めたことが、子供達の学校のこと。家も仕事もない状態、先が読めない状態で、子供の教育を真っ先に考えられるだろうか?
いろんな意味での育ちの良さが、逞しさや凛と生きることにつながっているのだなぁと感じられた。
反戦だけでなく、今を生きる、明日を生きることを考えさせられる本です。 -
半日で読了。戦争というものは、こんなに凄まじい体験を民間人にまでもたらす。そうして生き残った人間は結果的に得難い体験をして成長してきたのだとしたら、戦争のなくなった社会は衰退していくばかりだったりして。戦争賛美では決してないけど。
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この本とは逆に、「半分のふるさと」という、第二次大戦中に日本で暮らしていた韓国の少女の自伝もとても良い本でお勧めです。彼女もいい日本人と酷い日本人に出会っています。抜粋が日本の小学校の教科書に採用されていることも「竹林〜」と重なります。
川崎市立図書館ではフロンターレ文庫に選ばれています。 -
本日届いたばかりだが、一気に通読した。
読み終わってまず感じたのは…
「ただ感動した。」である。
朝鮮人、ロシア人の残虐性を赤裸々に書いた
反韓的な内容だと想像していたが違っていた。
もちろん、上記の様な内容も含まれているが
テーマは反戦であり、誇りを持ち強く生きる、である。
特に、主人公であるヨーコや、その家族、友人達の生き方は
日本人なら共感でき、また感動するであろう。
極めて公平に書いている本書に対して、なぜ在米韓人が騒ぐのか
理解に苦しむと共に怒りを感じる。多くの日本人に読んで欲しい。
続編も邦訳を望む。 -
父に勧められて読んだ。
正直これ読むまで戦争舐めてた。
いつも学校とかで見せられる映画とか、大人たちが言っていることとかは正直こちらにわざとらしく訴えかけているようで全く心に響かなかったが、これを読んで考えが変わった。今でも大人達が言うようなことは全て偽善だと思っているが、戦争の壮絶さを少しなのかもしれないが知れたこの本を読んだ経験は大切にしていきたい。 -
ヨーコ・カワシマ・ワトキンズのこの本では、戦争の悲惨な現実と戦争体験者の状況が描かれている。第二次世界大戦末期、中国と朝鮮の国境近くに家族と住んでいた著者は、敵の追跡を受け故郷を追われる。本書は、彼女らの恐ろしくも驚くべきサバイバルへの旅を描き、めったに見ることのできない第二次世界大戦の視点を提示する。不利な状況に立ち向かい、勝利を勝ち取る勇気を与えてくれるこの本は、誰にとっても必読である。
(機械系 B1)
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