新装版 中国人の99.99%は日本が嫌い

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  • ブックマン社
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893087430

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  • 2005年に出版されたものを、2010年に新装再版したもの。

    数々の修羅場を潜り抜けてきた究極の「現場の人」である著者が、日本人の中国に対する認識の甘さを指摘し、警鐘をならしている。

    清宮氏が強調する中国人の特質は、

    1)悠久の中国大陸の歴史の中で、日清戦争以降、東の小さな島国日本から受けた数々の屈辱は、相当のものだった。だから、歴史問題には過剰にネガティブな反応を示す。

    2)そもそも、「中国」は民族国家の興亡の歴史を繰り返した民族であり、国が身を守ってくれるなどと全く思っていない。究極の個人主義の塊である。

    3)中国人は平気で嘘をつく。相手が自分より強いと思えば、おもねるが、弱いと見るや強面で要求を突きつけてくる。利用価値のあるものは、本当は嫌いでも尻尾を振ってみせる。

    という点にある。

    そして、その本質を見極めず、弱腰なスタンスで中国と接してきている日本政府の外交姿勢を強烈に批判している。

    極めて極端な「中国人性悪説」なのだが、多くの現場を見てきた人間だから言える、自信にあふれた視点で、一貫してブレがない。

    やや感情的な高ぶりを感じさせる文章ではあるが、論旨は明確で、極めて理路整然としており、その内容には納得感がある。

    先般の尖閣諸島問題での日本の対応など、まさに筆者が危惧しているとおりのストーリーになっている。

    5年以上前に書かれた文章が、そのまま今日の対中関係に当てはまるというのは、著者の視点の正しさを証明しているとともに、日本の対中姿勢が一向に改善されていないということでもあろう。

    中国だけではなく、ロシア、韓国、北朝鮮と、日本の周辺各国は、きな臭さが日に日に強まってきている。

    日本は、もっとしっかりと自国に対する誇りと責任を持って、毅然とした態度で臨まなくては、国土の保全、国際社会における独立国としての地位の確保もままならないのではなかろうかと、本気で心配になった。

    翻って、わが身にも、似たような緊張関係があるわけで、正しい相手のDNA分析に基づく、毅然とした対応をせねばならぬと、意を新たにした読後であった。

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