愛人犬アリス

著者 :
  • ブックマン社
4.36
  • (4)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 46
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893087522

作品紹介・あらすじ

稀代の無頼派作家が最後に同衾したのはラブラドール・レトリバー、十一歳。男と犬の黄昏ゆく時間は、おかしく、せつなく過ぎた。-団鬼六絶筆。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「SMの大家」と言われた筆者が、実は犬好きであることは全く知らなかった。しかも、この本の原稿を亡くなる1週間前まで書いていたとは。
    筆者が感銘を受けたという「犬と私の10の約束」10章、(死ぬときそばにいて、覚えていて愛していたこと)をできず、さぞ残念だったと思う。

    ラブラドールのアリスの育て方は、全くいいところはない。でも、筆者が亡くなったとき11歳でまだ健在なので、どこに正解があるかという感じはする。

    また、筆者の本妻と長女の文もあるが、アリスを、そして筆者をいかに愛していたががわかるものでした。

    字が大きく写真も多く、それでページを使っている感じは否めないが、それでも泣かせてくれる本でした。

  • 飼い主と犬が愛し合っているのが伝わって、読むとほっこりとした気持ちになります。寂しいときや心が荒んだときに読み返します。

  •  あの団鬼六が書いたのだと思うと不思議に顔がにんまりしてしまう。彼がいかにラブラドールレトリバーのアリスを愛していたのかと思うと切なくも悲しくなってしまう。ペットと主人には必ず別れがつきものだ。どちらが先に行こうとそこには悲しみしかない。ただその悲しみが慈に溢れていれば、どのような人生でもどのような犬生でも、そこに後悔などない。

  • 団鬼六が最後を共にしたラブラドールのアリス。
    著者とアリスの黄昏そ描く。写真満載。
    サピエ図書館でダウンロードできる。

  • 資料ID:21103533
    請求記号:

  • 鬼才・団鬼六の絶筆が意外にも
    愛犬の本という話題性から
    手に取りました。
    ラブラドール・レトリバーのアリスちゃん
    ご主人は 自分の食べる物は何でもご相伴させ
    アリスちゃんの誕生日には不二家のイチゴケーキまで
    食べさせる。
    お散歩のときの外での排泄処理を自分ではできず
    奥様を呼び出してさせるという
    飼い主失格の言動だが
    お互いの相思相愛具合が非常によく伝わってきて
    心温まる本でした。

  • 恥ずかしながら氏の小説は未読ですが、自叙伝を以前読んで興味があり、しかも愛犬についての話ということで手に取りました。幼い頃の飼い犬ジョンの思い出、晩年の愛人犬アリスとの日々。

  • あの団鬼六の絶筆が、愛犬物語だとは意外だったけど、案外そうしたものかもしれない。ぼくも団先生と同じく、シェパード以外は犬でないと(今も)思っているけれど、この本は、妙に感動した。ぼくも老人となったとき、そばにいてくれる犬がいれば、と痛烈に思う。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

団 鬼六(だん・おにろく):1931年滋賀県彦根市生まれ。57年、文藝春秋「オール讀物」新人杯に「親子丼」で入選。執筆活動に入り、SM官能小説の第一人者となる。89年に断筆宣言。95年『真剣師 小池重明』で執筆再開。代表作に『花と蛇』『不貞の季節』『美少年』『落日の譜――雁金準一物語』『死んでたまるか――団鬼六自伝エッセイ』『一期は夢よ、ただ狂え』、秘書を務めた長女・黒岩由起子との共著『手術は、しません――父と娘の「ガン闘病」450日』ほか小説・エッセイ・評伝等著書多数。2011年逝去。

「2024年 『大穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

団鬼六の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘミングウェイ
池井戸 潤
ショーン・タン
米澤 穂信
なかむら るみ
小川 洋子
馳 星周
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×