お月さんのシャーベット

  • ブロンズ新社
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感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (29ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893096906

作品紹介・あらすじ

真夏の夜のこと——えらいこっちゃ、お月さん、とけてはるがな。暑くて暑くてねぐるしい夜、どの部屋も窓をしめて、エアコンびゅんびゅん、扇風機ぶんぶん。あまりにも暑すぎて、ついに、お月さんがとけだした。おばあさんはたらいにしずくをうけとめ、ひんやりあま~いシャーベットをつくります。ペク・ヒナが贈る愛のファンタジー世界。

感想・レビュー・書評

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  • 面白〜〜〜い!
    この世界観、好きです。気に入りました!

    紙で作った人形とミニチュア模型が織りなす、斬新な絵本。
    模型のマンションもうまくできていて素敵だし、そこの住人である人形一つ一つのとぼけた表情も面白い。
    また長谷川義史さんの関西弁の翻訳がなかなか良い。むしろ関西弁だから親しみと面白みが増すような気がする。

    (ストーリー)
    暑くて寝苦しい夏の晩、ぽた…ぽた…とお月さんがとける。
    「あれまぁ、えらいこっちゃ」と、しっかり者のマンションの班長のおばあちゃん。
    大きなたらいをかかえて飛び出し、お月さんの黄色いしずくを受けた。
    それをシャーベットにすると……?──

    夏の暑さは解消され涼しくなれるが、気持ちは温かくなるお話だった。
    お月さんって甘くて冷たいのですね。

    (作者ペク・ヒナ)
    自称人形いたずら作家。
    韓国の梨花女子大学卒業後、カリフォルニア芸術大学でアニメーションを学ぶ。
    人形制作、セット、撮影を一人でこなし、独特のファンタジー世界を作り出す。
    韓国で最も注目される絵本作家。

    (その他)
    YouTubeで本書のメイキングビデオを配信していました(ꙭ)꙳

    • なおなおさん
      たださん、ペク・ヒナさんは癖つよ作家さんですかwなるほど…かえって関西弁が合うのですね。
      それにしても訳が関西弁で良かったですよ。関西弁でな...
      たださん、ペク・ヒナさんは癖つよ作家さんですかwなるほど…かえって関西弁が合うのですね。
      それにしても訳が関西弁で良かったですよ。関西弁でなかったら面白くなかったかも。言葉って面白いですね。
      例えばレビューしたおばあちゃんのセリフ
      「あれまぁ、えらいこっちゃ」
      →「あらまぁ、大変だわ」……なんかあの絵にはこの言葉は違いますねぇ^^;
      2023/12/06
    • かなさん
      なおなおさん、おはようございます♪
      この作品、面白そうですね!
      図書館にもありそうなので、いつか読んでみますっ(*'▽')
      ありがとう...
      なおなおさん、おはようございます♪
      この作品、面白そうですね!
      図書館にもありそうなので、いつか読んでみますっ(*'▽')
      ありがとうございます。

      アイコンがクリスマスバージョンで
      めちゃくちゃ可愛いです♡
      2023/12/08
    • なおなおさん
      かなさん、こんばんは。
      絵本の舞台装置…というのかな、斬新で面白かったです。
      マンションの模型、紙の人形、照明、撮影のアングルなど、凝ってい...
      かなさん、こんばんは。
      絵本の舞台装置…というのかな、斬新で面白かったです。
      マンションの模型、紙の人形、照明、撮影のアングルなど、凝っていました。

      なおなおサンタに気づかれましたか。
      あのアイコンきょうだいのお二方も、それぞれXmasやお正月用に衣替えしているので焦りました^^;
      抱えているのはブク友さんたちへのプレゼントです。かなさんにも…(っ・ω・)っ【】
      図書カードが入っているので、お好きな本を買ってくださいね笑
      2023/12/08
  • 韓国の絵本作家、「ペク・ヒナ」さんの作品は、これが初めてです。

    メイキングビデオも観たのですが、建物は御自身の手作りで、その凝った内装が周りの夜の暗さと対照的で印象に残り、登場人物は描かれた紙で立体的に表現してあり、ちょっととぼけた感じで味のある絵柄なのですが、妙に周りのリアルな景色に合っていて面白いです。

    また、引いて撮ったものと、接近して撮ったものの雰囲気が異なって感じられたのも印象深く、特に後者は、手作り感あふれるオブジェと、レトロな壁紙と、紙の人物の融合に、なにかとても温かいものを感じました。

  • 暑い暑い寝苦しい夜。
    お月さまからぽたりぽたりと雫が落ちてきたら…?
    作者の想像力の豊かさ、楽しさが感じられて、最後まで楽しい気持ちで読める。長谷川義史さんの訳文もおもしろい。夏にぴったりの絵本。

  • 秋のお月見に…と思って読んだら、超・真夏の熱帯夜のお話でした(笑)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    エアコンガンガン、扇風機ぶんぶんの寝苦しい夜。
    ふと夜空を見上げてみたら、なんとお月さんが溶けてきていた!
    こりゃ大変!と、はんちょうのおばあちゃんは、たらいをかかえて外に飛び出した!

    そしてたらいの中に受けたお月さんのしずくは…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    タイトルからお月さまのお話だなあと思ったので、お月見に読もう!と手に取ったのですが、超・真夏の夜のお話でした(笑)

    お月様も溶けるくらいの暑さって…考えですみるとおそろしい暑さで、そりゃエアコンや扇風機ガンガンでも寝れないよなあ…と納得しました。
    お月さまのシャーベットを食べておしまい!と思いきや、お月さまが溶けると、こんなところで困っているかたがいるのですね。なるほど。

    手書きの人物に、CGのような写真のようなときどき線がぼやけた背景がかさなり、古いような新しいようななんとも言えない不思議な絵でありました。
    また文中に扇風機だけでなく「エアコン」という文字がしっかり書かれていて、めちゃくちゃ「今どき」の熱帯夜を感じました。
    「エアコン」という文字が記されたこの絵本が、50年100年後に読まれたとしたら、そのときの人たちはどんな風に思うのだろう?感じるのだろう?想像つかないけど、そんな想像をついしてしまって、自分でくすっとひとり笑いしてしまいました。

    真夏の夜のお話でしたが、読書には最適の秋の夜長に、「お月さんのシャーベット」読み聞かせはいかがでしょうか。

  • 暑さのあまり溶けてしまったお月さまを、すかさず受け止めてシャーベットにしてくれたおばあさん。みんなに振る舞って暑さをしのがせてくれました。そして、うさぎたちのために、お月さま再生まで! きっと宇宙のピンチを見通せる魔法使いに違いありません。

  • 暑くてお月さまも溶けちゃう。
    お月さまのシャーベット美味しそう。

  • [ソウル暮らしのおと]韓国の絵本「月のシャーベット」|Cho Misu|note
    https://note.com/salmsori/n/n0ccda7a1f942

    お月さんのシャーベット ペク・ヒナ(著/文) - ブロンズ新社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784893096906

  • 【母セレクト】
    ーこどもにすすめたい本2022 幼児向けー
    エアコンの使い過ぎを子ども向けに『お月さんがとけちゃう』という表現で注意喚起する、温暖化の話。
    でも溶けたお月さんでシャーベットを作るところが話を重たくしなくて良い◎来年の夏はお月さん溶けない程度にエアコン使おう!

  • 暑い暑い日の夜、おばあちゃんがマンションから外を眺めていると、
    ぽた…ぽた…ぽた…お月さまがとけだした。
    おばあちゃんは急いでお月さまのしずくをたらいにうけ、それでシャーベットを作る。
    こんこんこん…そこに現れたのは住む月がなくなったうさぎたち。

    ペク・ヒナ×長谷川義史の作品。
    今回は粘土ではなく、切り絵をセットに並べて写真撮影されています。
    粘土の時の強烈なインパクトなく、やさしく癒されるおはなしです。

  • ある暑い日の晩、お月さんが溶け出してしまい
    しずくをたらいに受けたおばあちゃんが
    それを凍らせて、停電中のマンションに住む
    住人たちにわけていって…という内容もいいけど
    造作がなんかおもしろい!

    ミニチュアみたいな背景を使ってて
    キャラたちは紙人形?
    それで、お月さんのところだけ
    ライト当ててるのかなぁ…明るいのよ!

    あと個人的になんとなく
    韓国の絵本と関西弁は親和性がある気がする。
    そうそう、韓国も中国からの流れで
    月にはうさぎがいるんですね♪

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著者プロフィール

ペク・ヒナ 絵 백희나
1971年、ソウル生まれ。韓国の梨花女子大学卒業後、カリフォルニア芸術大学でアニメーションを学ぶ。人形制作、セット、ライティング、撮影をひとりでこなし、独特の世界を生み出す。韓国でもっとも注目される絵本作家。日本で出版された主な作品に、『あめだま』『天女銭湯』『お月さんのシャーベット』『おかしなおきゃくさま』がある。2020年に、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。

「2022年 『あずきがゆばあさんととら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ペク・ヒナの作品

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