人にはなぜ教育が必要なのか

  • 総合法令出版
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893465719

感想・レビュー・書評

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  • 日本は、どんどん「生きにくい」社会になっている。
    あらかじめ、個人の可能性が制限されているようになってきている。

    なぜか?それは、日本では「教育」が全く機能していないことに尽きる。
    14年の調査では、中高生の半数以上が、将来に不安を感じ、7割が自信を持っていない。
    この結果が出てきた時点で、もう「日本の教育は終わり」だと思う。

    おそらく、小室氏も、日本がここまで劣化するとは思ってはなかったと思う。
    それは一にも二にも、日本の教育が、個人の「社会化」につながっていないからだ。
    社会化というのは、個人が社会に対して、責任を負うことだ。

    この意味で言えば、教育を受ければ受けるほど(高等教育を受けるということ)、
    個人の責任の重くなる。しかし、日本では、それが全くない。
    偏差値エリートである官僚達の行動様式を見ればよくわかるだろう。

    小室氏がなぜ、ここまで「教育」に関して、様々な提言を行ってるのか?
    それは教育の良し悪しで、日本の未来が決定されるからだ。
    それほどまでに重要なことなのに、日本の教育は、重要なことが欠けている。

    小室氏が述べてきたように、資本主義社会での教育は、
    まず、失敗の教育でなければならない。失敗時に、どういう心構えでいるのか、
    そして、どう対応するのか、そして、乗り越えるのか?
    資本主義における失敗は2つしかない。それは、破産と失業である。
    この二つの「失敗」に関して、日本の教育は、圧倒的に「何も教えていない」。
    教えているのは、いかに失敗しないかのノウハウとテクニックである。

    今、日本では、中高生の自殺やイジメが、以前よりも増して深刻化している。
    そして、若年層の犯罪や猟奇的殺人も続発している。また大学生の集団レイプ事件など、
    他の先進国では発生しない種類のことが、起こっている。

    こういった事態に対して、今は対処療法のみ行っているが、

    本丸は、教育である。
    教育改革という言葉がはるか前から叫ばれているが、
    現状を見る限り、まったくと言っていいほど、成果を上げていない。
    成果を上げていないどころか、ますます、崩壊に向かっている。

    日本は、いったいどこまで堕ちていくのだろうか。。。

  • 昭和一桁世代による今の日本の教育の問題点について。
    この当時から20年ほど経っている今ですらほとんど何も変わっていないこと、すでにこの時期から問題となっていたことが現在進行形で何の解決もなされていない事。
    酒鬼薔薇の事件の目的意識なしでの殺人から教師たちの責任逃れの話。
    キリスト教系の聖書からの宗教的な教育論や、に関しての話や、軍隊教育、師範学校、ディベート、などなど、世界と比較しての教育に関してなどは興味深い。
    あと自由とか人権に関する言葉のニュアンスのなど、日本に入って来て変質してしまった言葉の違いが変な定着してしまっていることなど。

    やっぱりエリートはエリート(選ばれし者)としていいんだよね。
    下の人に合わせる平等は上の人への不平等なんだよ。

  • 日本人のためのイスラム原論を読んで、小室直樹氏に興味を持った。
    他の著作を読んでみようと適当に選んだ一冊だった。

    正直な話、手元に届き、目次を目にして
    構成と内容に目眩がしたが読み進めてみると
    さすがに奇天烈なものではなかった。

    私の素朴な印象としては、その主張を全面的に肯定はできないけれど
    これまでこうした主張をしている人たちに感じていた気持ち悪さは氷解した。
    こうした主張を唱える背景にある考え方や世界観は理解できた。

    また、こうした主張をしている人たちに対抗している人たちに感じる
    気持ち悪さについても、その原因の一端に触れたように思った。
    少なくともこの対抗勢力の考え方や世界観を知らない間はどうにもならなそうだ。

    察するに、対抗勢力側にも同じぐらいの重厚さをもった
    考え方や世界観があるのだろうけども
    問題はそれらをどうやって調定するかにあるのだと思う。
    現状はとても調停されているようには見えない。

  • 2013/01/19
    教育を純粋に考える

  • 全ての教育者とエリートが読むべき本。自由、エリート、大衆という概念が天才の視点から記述されていた。一次元上の思考に触れる感動がある。

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