小さな白い鳥

  • エフ企画
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894192713

感想・レビュー・書評

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  • 美しい本。挿絵も最高。読んで良かった。忘れた頃にもう一度読みたい。

    特に第11章のデイヴィドの様子を描いている場面は天才的。1歳の息子を育てている私からしたら、もうデイヴィドの仕草、感じが可愛くて可愛くて、、(*^^*)目に浮かぶようでした。
    第13章からはピーターパンが登場。こちらも本当に言い表しがたい可愛さ。本当に愛おしくなる。

    大筋となっているメアリと紳士の関係性もいじらしく、嫌いじゃない(u_u)

  • 読書日:2017年7月3日-7月6日.
    Original title:The Little White Bird.
    Author:Sir James Matthew Barrie.
    作中の話で以下の章は次著『Peter Pan in Kensington Gardens』に、
    日本語の文体を女性の様な語り口調で語られています。
     第十三章.ケンジントン公園ひと回り
     第十四章.ピーター・パン
     第十五章.鶫の巣
     第十六章.締め出しの時刻
     第十七章.小さな家
     第十八章.ピーターの山羊
    ただほんの少し此方『The Little White Bird』の方が、臨場感があります。

    先ずこの本を読むきっかけとなったのは、表紙の愛くるしい男の子です。
    でも良く眺めると花の茎を口に咥え、腕を組み、紳士然としている雰囲気が非常に印象的です。
    この赤ん坊こそが、Peter Panです。
    彼が登場するのは、上記に挙げた六章分のみで、
    強く印象に残った場面は以下二場面です。
    Peterが久方振りに会った母親に再会した時と、
    鳥と妖精達に別れの挨拶をしている最中に人間の方で年月が経ってしまい、弟若しくは妹が生まれて母親がその子を抱いて眠り、Peterは窓が締め出されていた為に入る事が出来なく絶望し、以後は鳥と妖精と過ごします。

    それ以外の章は並行してと或る紳士と少年David視点で、
    Kensington Gardensを中心に物語が進みます。
    此方の方で印象的だったのは、紳士とDavid少年が時間飛行で六年前に遡った事と、
    紳士の愛犬ポーソスが二十歳頃の青年William Passe-tempsとして現れ、Davidと交流した事です。
    Peter Panと同じ位不思議な出来事で、妖精のほんの素敵な気紛れだと思いました。

    他にも様々感動所があるのですが、特筆するのはこの四場面です。
    Peter Panの事が詳しく分かるので、彼が好きなら読む事を薦めます…!

  • まだ、心のどこかに、繊細で傷つきやすい、ちいさな子どもの自分がいる人に

  • どう形容したらいいのか。
    質の良いファンタジー。というか、現実。

    退役軍人の一人のジェントルマンが、第一人称で綴っている物語なんだけど。とにかく、視点というか場面転換というか、空間が時の流れ(もあるのかわからないけど)でスムーズに、昼から夜みたいなかんじで。変わって、だから、自然に妖精はいるって信じられたり、子供は産まれてくる前は小鳥だったってことに納得いったり。
    というか、納得とか信じるじゃなくて、そんなことは昔からみんなが知っているよって感じ。

  • すべてが美しい本。

  • 過去に読んだ本。


    有名なピーターパンの原作ともいえる小説である。

    この本の一部が「ケンジントン公園のピーターパン」になったんだよね。

  • 繊細でせつなくて、とてもよかったです。

  • なんのジャンルといっていいのか、わからないけれど。
    とにかく大好きです。
    ケンジントン公園のピーターパンめあてで、読み始めたのですが。
    ずんずん引き込まれていきました。
    でも、それはピーターの物語にじゃなくてバリの語り口に、もっというならバリ自身にでした。

    優しくて、暖かくて、ちょっとだけ辛辣で。
    本を開くと、そこに愛すべきバリの姿が。

  • 悲しい
    苦しい

  • この本はあの、「ピーターパン」を生んだジェイムズ・M・バリの小説家としての最後の作品であり、「ピーターパン」というキャラクターを生み出した作品として広く知られている。
    東さんの挿画がとても綺麗で、まず絵に惹き付けられずにはいられない。
    厚さがかなりあって、しかも初めに出て来る登場人物が大人ばかりなので、「思っているのと違う」と思い込んで最初は読むスピードが思ったようにはかどらない気もするが、そのうちにどんどん引き込まれている。小説と言うよりは夢物語と現実が同居した感じで、妖精が登場したり、とても幻想的な世界が広がる。が、それと同時に、普通のイギリス人が慣れ親しんでいる、たとえばクリケットとか階級社会などが登場して、バリなりの時には皮肉めいたユーモアがたくさん詰まっている。

    私が一番お気に入りの章は
    「第13章 ケンジントン公園ひとまわり」
    これは、バリが子どもたちの目線で、ケンジントン公園を案内してくれて、読んだ人は一度は訪れてみたくなること間違い無し。

    児童文学が好きな方、そしてイギリス好きにはぜひお勧めの一冊だ。

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