「葬式ごっこ」―八年後の証言

著者 :
  • 風雅書房
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894240339

作品紹介・あらすじ

サザンオールスターズが大好きだった鹿川裕史君の霊前には、桑田佳祐からの花束があった。あれから八年。残された人間たちは親も友人も教師たちも、それぞれの立場でそれぞれに鹿川君が死を賭して訴えた痛みを背負ってきた。判決確定。それぞれの八年を再現する。忘れてはならない「葬式ごっこ」。

感想・レビュー・書評

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  • 1986年に実際にあった中野区立中野富士見中学校の生徒がいじめを苦に自殺した事件を追ったノンフィクション。
    鹿川裕史くんは、盛岡の駅地下のトイレで首を吊って死んでた。
    クラスのみんなや先生による虐めを苦にしての自殺。
    親も別居や離婚、復縁などがあった複雑な家庭環境の中、何も精神的な支えがなかった鹿川君。
    死ぬ何ヶ月か前には、彼を死んだことにする「葬式ごっこ」が行われ、クラスのほとんどの生徒や4人の教諭の著名まであったという。

    この本を読んだときに、重松清の「十字架」を思い出した。
    クラスの子が虐めを苦に自殺して、その後、同級生は何か感じ何を背負っていきてきたか。
    何人かの元級友による8年後の証言が書かれていて、みんないろんな葛藤や思いをもちながら、重い十字架を背負ってそのこなりの人生を歩んでるのに、すこしは救われた気がした。

    みんなその当時はそういう環境の中、それは仕方なかった。そんな大それたものではなかった。
    と言ってたけど、鹿川君の自殺に寄って、彼らはいろいろ考えさせられたんだと思う。
    じゃないと、彼の死が無意味なものになってしまう。

    ある生徒が言ってた
    『あれだけのことをしてしまったんだから、そのことを忘れて生きるのは、許されないと思う。』

    胸が熱くなった。
    いろいろ言いたいことはいっぱいある。
    やっぱりこういう虐めは学校や家庭の環境が、もっと子供のことをサポートしてあげる体制になってないからおこるのか?
    本当は、一人一人が愛情に飢えてたから、そういう虐めが出てきたのか。。
    先生も親もまわりに流され、子供のことを本当にかまわなくなった。
    子供のことを本当に親身に考えていたら、平手打ちをしても子供はちゃんと育ったはず。
    これは、大人たちの責任なんだと。つくづく思った。

    子供をかまいすぎるのも良くないけど、子供がこまったときや困難に陥ったときに、自然と手を差し伸べてあげられる親になりたい。

  •  
    ── 豊田 充 五味 彬・撮影《葬式ごっこ~ 八年後の証言 199409‥ 風雅書房》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4894240335
     
    …… サザンオールスターズが大好きだった鹿川 裕史君の霊前には、
    桑田 佳祐からの花束があった。あれから八年。残された人間たちは親
    も友人も教師たちも、それぞれの立場でそれぞれに鹿川君が死を賭して
    訴えた痛みを背負ってきた。判決確定。それぞれの八年を再現する。
     忘れてはならない「葬式ごっこ」。
     
     鹿川 裕史 中野富士見中学2年 19720310 東京 岩手 19860201 13 /
    https://twilog.org/awalibrary/search?word=%E9%B9%BF%E5%B7%9D%20%E8%A3%95%E5%8F%B2&ao=a
     
    ── 《【ストーリーズ】事件の涙選 20200322 11:20-11:50 NHK》
     34年ごしの宿題 ~ 鹿川 裕史くん“葬式ごっこ”事件
    …… いじめを苦に自殺した13歳の少年。「いじめを繰り返してほしく
    ない」という最後の願いが遺書に残されていた。その言葉に動かされ、
    いじめと向き合い始めた人たちがいる。
     34年前、ある男子生徒の机の上に同級生や教師が「さよなら」などと
    寄せ書きをした色紙を置く「葬式ごっこ」のいじめが起きた。13歳だっ
    た男子生徒は、その後も続いたいじめを苦に自殺した。遺書に残された
    言葉を背負い、いじめと向き合っていた元新聞記者は、いじめがなくな
    らないことに悲観し一度は取材をやめたが、当時の担当弁護士が保管し
    ていた少年の遺書を目にしたことで、再びいじめと向き合い始める…。
     
    (20200322)
     

  • あのときあーしておけばよかったと思うのではもう遅い。ただ、正論だけじゃもう手に負えない。

  • 1986年、中野区の中学生がいじめを苦に自殺をした。
    そのいじめの中にはクラスメイトや教員が別れの色紙を書いた「葬式ごっこ」も含まれていた。
    東京高裁はその8年間かけて、損害賠償請求を認めたが、明らかになったのは「自殺があった」という事実認定だけであった。

    新聞記者である筆者は、なぜいじめが起きたかを追求すべく、大学4年生となったクラスメイトたちの話を聞き、その手記をまとめたのが本書だ。非常に細かくしっかり取材されているのが、分かる。

    いまから25年前の話だが、いじめの本質は基本的には変わっていないと感じた。いじめは誰もが加害者であり被害者となる。いじめを助成するのは、いじめっ子ではなくて、しらけた傍観者であることは忘れちゃいけないだろう。

  • こどもの社会はおとなの社会を写している。おとなの社会の人間関係を見つめなおさなければと感じた。

  • 2008/2/15

  • 『葬式ごっこ』をされて死に至った彼の周りの証言。
    あのときから8年経っても口を開く事は重いんでしょうね。

  • 実際に有った事件をもとに書かれています。

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