ジョルジュ・サンドからの手紙―スペイン・マヨルカ島、ショパンとの旅と生活

制作 : 持田 明子  George Sand 
  • 藤原書店
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本棚登録 : 17
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894340350

作品紹介・あらすじ

本書は、マヨルカ島でのショパンとの生活を『書簡集』の新資料によって、改めて位置づけようとした。これまで通俗的なエピソードとしてしか扱われなかったサンド-ショパン関係の実像と、サンドという一人の女の生き方を浮彫りにするために。

感想・レビュー・書評

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  • ショパンとの恋についてグジマーワへの手紙が圧巻である。
    な、長いwwwww

    サンドの書簡集は全26巻だというが、
    こんなに手紙を書いていたら、それも納得である・・・。

    この本は、ショパンとの恋にまつわる書簡の抜粋を
    状況とともに書かれてる、特にマヨルカの部分に多く割かれてるので
    他の本と被るかも。

    しかし、翻訳の問題かもしれないけど、
    サンドって愛情深いけど、その分、押しつけがましいなぁ・・・(笑)

  • 翻弄の島で……

     映画『別れの曲』ラストで、サンドとショパンが旅立とうとしているマヨルカ(マジョルカ)島は、愛の王国であり夢の世界であり、ひたすら輝かしいシンボルだった。実際はどうだったのだろう。『サンド書簡集』をもとに編まれた本書は、サンドがショパンと暮らした日々を浮かび上がらせている。

     映画を先に観ておいてよかった。年下で病弱なショパンを抱え、勝手のわからない田舎で暮らしを成立させようと骨折った、サンドの心細さ。ショパンのために心を砕き、時間を割くせいで執筆業もはかどらない様子を、書簡は伝えている。とても大変そうだ。だが、サンドの細やかな情が感じられる。
     白い顔、ほっそりとした身体、肺を病んだ憂鬱そうなピアニストの姿に、初めのサンドはめろめろ。そこから、恋人というよりは息子を溺愛するようなものへと、愛し方を変化させていく。男装の麗人という、猛々しく響くサンドの代名詞は、彼女を守る鎧だったのだろう。その下にあったのは、むしろ古風な女性らしい優しさ。最愛のショパンを想って惜しげもなく傾けた母性は、200年以上経った今も触れる者の胸を打つ。

     これは、恋多き年上の悪女作家・サンドが、若きピアニスト・ショパンを翻弄したという構図だろうか。だがサンドも、マヨルカ島の日々、ショパンの事情(病状プラス性格)にふりまわされたのではなかったか?
     なじみの社交界から遠く離れ、地の果てのような島(二人にとっては)で、二人は互いに翻弄された。生身のサンドは、恐れや苦しみ、島への憎しみを持つ一人の女性だった。ショパンもミステリアスな青年というだけではいられなかったし、多くのウィークポイントをもサンドに愛させることによって、彼女を翻弄した?

     二人は、輝くような愛の喜びと同様に、美しいとは言えない面をもシェアした仲なのだ。と捉えてみて更に、単なる夢の島ライフよりずっとマヨルカ島での日々に関心が増した。

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